営業力強化ケーススタディ『IT企業』 ~ 期待通りの売上結果となっていない原因を特定し、売上増加に向けて新人からベテランまでの営業力を強化!

2年ほどかけて法人営業力強化(BtoB営業力強化)してきたが、期待しているように売上が伸びていない!

これがこのクライアント企業の悩みでした。「経験者採用など様々な施策を行ったが、新規顧客の開拓/新規商談の開拓が不十分。その上、若手営業が育ってない!」という悩みがあり、わたしたちにお声がけいただきました。

「将来的に、会社としての人事評価や営業育成の仕組みも作りたい!」という目的もあり、法人営業としての課題の明確化と対策の提言、それが私たちへの依頼内容でした。このクライアント企業の依頼に応えるためにどのような営業力診断(営業力アセスメント)を行ったか、その後、どのような施策を行ったのかについて解説します。

期待通りの売上結果となっていない原因を特定し、売上増加に向けて新人からベテランまでの営業力を強化!

「営業力診断(営業力アセスメント)」の依頼から私たちが選ばれるまで!

きっかけはホームページへの問い合わせ

このIT企業A社の人事担当者から私たちのホームページへお問い合わせを頂いたことが、A社の営業力強化を支援することになったきっかけでした。問い合わせには「弊社の中堅営業人員の営業スキルにおいて何が足りていないかを洗い出すために営業診断(営業アセスメント)をお願いしたいと考えております」と書かれていました

弊社が選定される!

A社は、私たち以外の営業コンサルティング会社とも打合せをしていました。ですが、最終的には私たちの提案を採用いただきました。評価いただいた主な理由は、私たちの法人営業に関わるノウハウの充実度でした。私たちには下記のように様々な営業課題を解決するためのノウハウがあること、そして、営業の問題を詳細に発見するための具体的な営業力アセスメント(営業力診断)があることでした。

私どもの営業力診断(アセスメント)サービスは、「営業方針/営業戦略が遂行され、確実に目標達成/高い成長を達成する」ことに特化したサービスなため、アンケート形式だけの診断ではありません。アンケート形式だけの営業力診断では、目標達成や高い成長を実現するための「解決すべき重要問題」を特定するには不十分なためです。そのために、インタビュー、データ分析、観察など様々な手法を駆使して、「解決すべき重要問題」を特定します。以上のように、私たちの営業力診断は、経営者や営業統括マネージャーの参謀役として、営業方針/営業戦略が確実に成功することに役立ちます。そのことをご評価いただきました。

また、A社は「将来的には、人事評価体制や営業育成体系も確立したい」という目的もあり、営業組織の業績向上支援(パフォーマンス向上支援)などのコンサルティング能力も選定いただいた理由でした。

営業力診断(営業力アセスメント)の目的と課題

選定いただきました後、更に詳しくA社の営業状況に関する悩みや診断の進め方について打合せをしました。

クライアント企業の課題と期待

今回ご依頼を頂いたのはA社の事業企画部長と人事担当者の2名でした。この2人の課題は下記のようなものでした。

依頼者の課題

◆ 数年前に、新規事業として法人企業向けITサービス事業を開始した。しかし、以前から行っていた営業方法では、その新事業で成果を出すことができないままでいる。
◆ 結果を出すための適切な営業ができているか判断できない。効果的な対策をするためにも課題を明らかにしたい。
◆ 営業管理の方法、育成方法、人事評価が営業部によってバラバラで統一されていない。そのために、営業の部署異動があったときに、立ち上がりが悪く、かつ、退職してしまう社員も多い。

営業力診断(営業力アセスメント)への期待

◆ 他社と比べ、どの程度の営業力か判断したい。
◆ 今後の育成計画の基礎情報としたい。
◆ マネージャーが部下を育成できるような育成体系も構築したい。
◆ 営業力だけではなく、マネージャーの営業管理の問題点も診断してほしい。

営業力診断(営業力アセスメント)の実施計画の合意

打ち合わせの結果、営業力診断(営業力アセスメント)を以下の方法で進めることに合意をしました。

【期間】 期間は2ヶ月間 (レポート作成時間を含む)
【ステップ1】 営業マネージャーと面談し、営業管理体系(マネジメント方法)の問題の発見
【ステップ2】 数人の営業との同行訪問し、営業スキルの問題の発見
【ステップ3】 売上増加を達成するための優先課題と対策の報告

診断結果のご報告 (問題点と改善策)

上記の進め方で診断(アセスメント)を実施したあと、下記の内容をまとめ報告しました。

営業マネージャーの営業管理(営業マネジメント)の強化に関する報告

営業管理(営業マネジメント)の強化では、下記の問題点を報告しました。

◆ 商談管理が最適な方法で行われていない。
◆ 時間効率があまり良くない、新規商談開拓などに十分な時間を割くような管理が行われていない。
◆ KPI(Key Performance Indicator)を見直す必要がある。
◆ 個々の営業の成長への指導・支援が十分ではない。

営業パーソンの営業力に関する報告

営業パーソンの営業力の観点で、下記の問題点を報告しました。

◆ 法人営業の基礎ができていなく、効果的な営業活動が行われていない。
◆ お客様の購入意欲を高めるご提案ができていない。
◆ 必要な目標設定と計画の策定が行われていない。

短期および中長期での対策の実施を決定

以上の問題の報告とともに、今後の対策について提案しました。その提案内容について話し合い、「営業マネージャーの営業管理(営業マネジメント)の強化」および「営業パーソンの営業力の強化」のそれぞれについて、下記のように実施することになりました。

「営業マネージャーの営業管理(営業マネジメント)の強化」の対策

現在、複数ある各営業部を統合する営業管理/人事評価/営業の育成体制がない。営業管理の体系は、人事評価や営業管理など多岐にわたり検討する必要がある。特に、それぞれの営業部が扱っている商材(ソリューションやプロダクト)が異なるために、その営業部ごとの特徴を理解した上で、営業管理/人事評価/育成方法を整理し、推進していく必要がある。「営業マネージャーの営業管理(営業マネジメント)の強化」は、2~3年ほどかけて中長期的に実施する。

「営業パーソンの営業力の強化」の対策

現在、「新規商談の開拓が全く十分ではない」ということが法人営業の問題として上がっており、迅速に対処する必要がある。また、ちょうど新人営業が営業部に配属される直前にある。我が社の営業は、自分の勘や経験で営業をしている傾向があるので、配属前に新人営業には「法人営業の基礎」を学ばせたい。

Step1: 新人営業に向けて、法人営業基礎研修(BtoB Sales Basic)を実施!

以上の対策手順に基づいて、まず、新人営業を対象として以下の研修を実施しました。

【法人営業研修】 最強の「若手&新人向け法人営業力強化研修」 ~ 結果を出すために必須な営業スキルを鍛える! (BtoB Sales Boot-up Training, TS-Method)

研修に対する期待と目指す効果

この法人営業基礎研修の対象者は、営業に配属されたばかりの新人営業が対象でした。新人営業にたいして早々に研修を実施することを決断した理由は、「先輩たちから悪しき影響を受ける前に、法人営業の基礎を身に着けさせたい」というものでした。そのため、下記を目的として研修を行うことになりました。

研修の目的

◆ 法人営業担当者が行うべき業務の理解とその具体的方法を理解する。
◆ 営業として配属したあとに、自らが主体的に業務を遂行するための計画方法と行動を理解する。
◆ お客様を担当したあと、商談を受注に結びつけるために、日頃から改善すべきことを理解する。

研修により目指す効果

◆ (社内移動を含む)法人営業を担当する新人営業が、会社が期待するパフォーマンスを達成できるまでの時間を短縮する。
◆ (社内移動を含む)法人営業を担当する新人営業が、会社が期待するパフォーマンスを超えた業績結果を達成できる。

1回目の研修の満足度は?

研修を実施した後、事業企画部長と受講者たちの評価は、以下のように高いものでした。

講師評価: 9.2 (10点満点)
内容評価: 9.1 (10点満点)

◆ 法人営業基礎研修は本当にわかりやすく、また、今まで全く見えていなかったタスクが見えるようになった。教えてもらわなければ一生気がつかない中身だと思っているので、研修に参加させてもらえて、本当にありがたい経験になった。
◆ タスクは目標からブレイクダウンして計画していくこと、というのは知っていたが、商談においても前段階で行ったことが全て効果的な提案につながっている、ということは目からウロコだった。
◆ 質問が自分の情報収集のためだけではなく、相手に問題を気づかせ、購買プロセスを前に進めるために必要であることが学びとなりました。
◆ 顧客のニーズを購買プロセスで見つける点が学びとなった。
◆ お客様に問題を提起する際には、いつも「ですよね」という言い回しを使っていたため、今後は、確実に「ですか?」と先方に話させるような言葉を使おうと思いました。
◆ BtoB営業での商談で大切なのは、「クライアントの購買プロセスを次に進めさせることが重要」ということ。商談ではそのことを意識していきたい。また、紹介と提案は違うこと。相手の課題を知ってから提案するようにしたい。
◆ 計画がスケジュール通り行かないのは目標(ゴール)から逆算して計画ができていないことが原因なので、今後はより明確に逆算して作っていきたい

事業企画部長からは、「研修を実施して本当に良かったです。今後は毎年実施することを検討します。今後もよろしくおねがいします。」と高い評価をいただきました。そのため、その翌年入社の新入社員に対しても、この法人営業基礎研修を実施することになりました。

2回目の研修に参加した新入社員の一人は、配属後にその部署で一番の営業結果を達成しました。また、この法人営業基礎研修を受講した営業社員たちは、他の社員たちと比べ、より高い売上実績を達成できていることも判明しました。

Step2: 中堅社員に向けて、商談開拓技法研修を実施!

新人営業向けの法人営業基礎研修にご満足いただけましたので、その後、中堅・ベテラン営業を対象として以下の研修を実施しました。

【法人営業研修】商談開拓スキル強化 TSメソッド ~ 「商談開拓技法」が営業パーソンの提案力を強化し、商談総額を2倍へ増やす!(Developing New Opportunities, TS-Method)

研修に対する期待と目指す効果

この商談開拓技法研修によってめざす目標は、「新規商談の開拓数を2倍に増やすこと」でした。そのため、研修では必要となる基本的な考え方、新規商談を開拓するための準備方法、そして、具体的なお客様へのアプローチ方法を扱いました。

この研修の対象者は、ベテランを含む中堅営業たちでしたので、講義の時間は最小限にし、新規商談を開拓するためのシナリオ構築や具体的なお客様へのアプローチ方法などのグループワークを中心に行いました。

このようにした理由は、研修内容を学んだだけで終わりにするのではなく、これから長期に渡り全員で体験・改善しながら行えるようにするためでした。

研修の導入効果

この商談開拓技法研修も、事業企画部長と受講した営業社員の評価は高いものでした。その後、他の営業部へこの研修を実施する追加依頼をいただきました。また、この商談開拓技法は、中長期で検討することになっている営業管理の要素の1つとして盛り込むことが決定しました。

この研修の受講者の受講感想は以下でした。

◆ 「お客様のニーズを理解しないと新規商談が開拓できない」とはわかっていた。だが、商談において、自分はニーズを理解していなかった。また、ニーズを理解することだけではなく、「問題を理解すること」が大切だとわかった。
◆ みんなで「商談開拓技法」を検討したことは本当に良かった。自分が知らなかったポイントがわかった。
◆ 今まで自分が行っていたことは「新規商談を開拓するためのご提案」ではなかったことがショックだった! 自分および会社として改善すべきポイントが明らかになった!
◆ 会社が「新規引き合い開拓を効果的にするための質問表」を準備している。しかし、これは、新規引き合いを開拓するための効果的な質問内容ではないことがわかった。どこをどう見直せばよいかが明らかになった。
◆ 新規開拓がうまくできる場合とできない場合の違いについて感覚的にわかっていたが、論理的に、かつ、明確にその違いを説明することができなかった。だが、その違いをはっきり説明できるようになった。

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最適な戦略・最適な施策こそが営業組織の業績(パフォーマンス)を改善できる

「営業としての戦略」「営業としての達成目標」が明らかでも、営業パーソンたちがそれを実現するために必要な営業スキルがなければ営業戦略が実を結ぶことはなく、営業目標を達成できません。

私たちの営業力診断(営業力アセスメント)を活用して、幅広い視野で、かつ、客観的に観察するから目標・戦略の妨げとなる本質的な課題や問題点(不足している営業スキルなど)を発見することができます。

私たちは、多くの営業組織の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるための豊富なノウハウと経験があります。このクライアント企業のように「営業戦略を実施してきたが、期待している結果にはなっていない」とお感じであれば、お問い合わせ下さい。まずは、貴社の営業の問題について話し合いましょう。私たちがその課題や問題を明らかにするとともに、その具体的な解決策をレポートします。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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