マネジメント力強化ケーススタディ『エンジニアリング企業』 ~ 「会社を良くするマインドと視点」を育み、経営者と一緒に「会社を良くする挑戦」をするマネージャーを選抜する!

今回は、エンジニアリング企業が実施した「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」について紹介します。このエンジニアリング企業は、私たちの「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を導入し、将来のマネジメントを担う社員を育成しました。

この企業のマネージャーや社員は真面目に仕事を行っており、社長は、社員たちへ感謝していました。ですが、その反面、「会社をさらに良くする」という視点/考え方/マインドには物足りなさを感じていました。社員たちが、そのような視点/考え方/マインドを持ち、会社をさらに良くすることへ一緒に挑戦してくれることを期待していました。

このノートでは、このエンジニアリング企業が、「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を実行することになった背景と実施した効果について解説します。

「会社を良くするマインドと視点」を育み、経営者と一緒に「会社を良くする挑戦」をするマネージャーを選抜する!

「会社」という視点を持ったマネージャーが必要!

「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を実行することを決断した社長が感じていた問題は、以下のようなものでした。

当社のマネージャー/社員は、真面目に自分の仕事をしてくれています。普段の仕事で、自らの目標を達成しようと頑張ってくれています。しかし、会社の中長期目標の達成や持続的な成長という観点では、物足りなさを感じてます。特に、今のマネージャーたちは真面目に仕事をしてくれてますが、「過去の経験」や「会社から言われた業務」が活動の中心になっています。そのため、「会社が成長できている」とは言い難い状態です。これからのマネージャーには、下記のような意識を持ってほしいと願っています。

◆ 社員がさらに成長するためには?
◆ 業務の生産性をさらに高めるためには?
◆ お客様との関係をもっと深くするためには?
◆ 会社をさらに良くするためには?
◆ 会社がもっと魅力的なものになるためには?

このような視点や行動で、一緒に会社を良くすることに挑戦してくれる人をマネージャーとして登用していきたいです。

「学ぶだけのプログラム」ではなく、マネージャー候補の選抜も行う!

A社の社長の以上のような期待を応えるためには、一般的なマネージャー研修とは違うプログラムが必要でした。以前、私たちは、持続的な成長(Growth)を続けるグローバル企業の日本法人社長と「マネージャー候補の育成」を行いました。

この日本法人社長の課題は、「マネージャーへ登用してからゆっくり育てる時間がない。マネージャーになったときには早く結果を出してもらいたい。そのためには、マネージャーになる前に、マネージャーとして結果を出すための能力をできるだけ準備しておいてほしい!」でした。

その日本法人社長と検討を重ね、「ハイパフォーマーなマネージャーの『9つの仕事の技術』」を明らかにしました。この「ハイパフォーマーなマネージャーの『9つの仕事の技術』」は、以下のような結果をもたらすためのものです

◆ チームを率いて結果を出す
◆ 組織と人両方を成長させる
◆ 市場やお客様に貢献する
◆ 会社の強みをさらに強化する(新たな会社の強みをうみだす)

A社の社長にこのプログラムを提案したところ、「考えや期待に沿っている」と認めていただき、採用いただきました。また、A社独自の課題解決や社長の期待に応えるために、下記のような達成目標を設定して、「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を実施することになりました。

◆ マネージャーになる前に自ら育んでおく視点や思考を理解する
◆ 社員のうちに個人としてマネージャーになるための準備や実践ができるようになる
◆ トレーニングを通して早々にマネージャーへ登用できる候補を選定する

A社では、以下のように全10回(10ヶ月)のカリキュラムで実施しました。

1. マネージャーの役割
2. リーダーへの成長ステップ
3. 仕事の仕組み化
4. 業績改善プロジェクト
5. 目的/目標設定
6. 課題発見と意思決定
7. 人材育成とモチベーション
8. コミュニケーション
9. 時間管理
10. 卒業プレゼンテーション

(【参照】【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして「チームを率いて結果を出す仕事の技術」 ~ チームを「目標達成」「持続的成長」させるスキルを強化(Manager’s Business Technics)

10回目の卒業プレゼンテーションでは、以下を盛り込んだプレゼンテーションを行いました。

◆ 全9回学んだ上で、特に印象に残ったことや重要だと思うこと
◆ あなたがマネージャーになるために個人として挑戦しようと思っていること
◆ あなたがマネージャーになったときに貢献できること

研修参加者の選定、および、プログラムの具体的な進め方

応募形式で研修参加者を選択した!

今までA社が研修を実施するときは、会社が受講者を指名していました。ですが、今回は「チャレンジしたい人にはその機会を与えよう!」「意欲のある人から、マネージャーの可能性のある人を選抜しよう!」という考えを重視し、全社員が応募できるようにしました。社員であれば、新人でもベテランでも、すでにマネージャーの人でも申し込みできるようにしました。

実は、全社員が応募できるようにした理由には、「現在のマネージャーにも応募してほしい!」という思いが含まれていました。ですが、マネージャーは誰一人として応募しませんでした。A社の社長とは、「現在のマネージャーの意欲や行動を変えることは、今後も継続して対処すべき課題ですね!」という認識を深め、「だからこそ、このプログラムを通して、今までとは違うマネージャーを育成する必要がある!」と改めて共感しました。

当初、A社の社長は、「誰も応募しなかったらどうしよう?」と少し不安を感じていたようですが、最終的には12名もの応募がありました。応募をした中には入社2~3年という若手も含まれていました。

マネージャー育成プログラムの具体的取組方法

このクライアント企業の「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」は、下記の日程/時間で遂行しました。

【開催頻度】 月1回
【所要時間】 4時間
(各セッションは7~8時間を要するコンテンツ量なのですが、今回は重要なポイントを絞り約4時間のセッションとして実施しました)

今回、このプログラムを実行するうえで、特に意識したことは「マネージャーとしてすぐ活躍できるようになるために、参加者たちの『視点を変えること』『思考を広げること』」でした。そのようなことは、一方的な講義だけでは育ちません。そのため、「議論(ディスカッション)の時間」を多くしました。毎回、カリキュラムに沿って議論するためのテーマを用意し、「現在の会社の状況を考え、自分たちはどうすればよいか!」を議論しました。

全10回を終了した段階でのプログラムの効果

参加者の状況と言葉

今回参加した12人のほとんどが営業職でした。高い売上目標を持ち、日頃忙しい人たちでしたが、毎回高い出席率でした。最終プレゼンテーションでは、このような学ぶ機会があったことに対して感謝の言葉が多く、今後、自己研鑽していくことを決意していました。

プログラム終了後の社長の評価

10回目の最終プレゼンテーションには、社長や経営幹部にも参加いただきました。社長や経営幹部たちは、参加者それぞれのプレゼンテーションを熱心に聞き、厳しく、かつ、期待を込めた質問とコメントをしていました。

幾人かのプレゼンテーションには、当初の期待通り、「会社をさらに成長させるためは?」「生産性をさらに高めるためには?」や「マネージャーになるために、今後、私が挑戦したいこと」「私がマネージャーになったときの貢献」が盛り込まれていました。そのために、社長や経営幹部には、このプログラムの必要性を評価いただきました。

このプログラムの導入効果として社長が最も喜んだことは、将来のマネジメント候補となる社員を発掘できたことでした。

「マネージャーになりたいなぁ」と漠然と考えている人はいますが、決意を持っている人は少ないです。A社のある社員は、普段は目立たない社員なのですが、意欲的にこのプログラムに参加し、最終プレゼンテーションでは「マネージャーになって、このように会社の成長に貢献したい!」というプレゼンテーションをしました。彼は、現在マネージャーに抜擢され、会社の成長に向けて活躍しています。

社長は、今回だけで終わらせるだけではなく、更に成長をしてもらうために、「今回の研修内容を実際の業務で活用する」ためのテーマを与え、会社をさらに良くする活動に挑戦しています。

これからを担うマネージャーは自然と育つわけではない!

今回、このA社での「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を通してわかったことは、「自ら応募をした参加者の約3割の人は、マネージャーとして活躍できる資質はありそうだ」ということでした。彼らは、最終プレゼンテーションで、「会社を良くする」「会社を発展させる」ことについて、自身の考えを発表していました。機会を作れば、彼らが近い将来マネージャーとして活躍できる可能性が十分あることがわかりました。

「他の7割の参加者は、マネージャーとしての資質がない」ということではありません。彼らのプレゼンテーションには、「自分の仕事の成果を高めるために挑戦すべきことはたくさんあった!」とプレゼンテーションをしていました。すなわち、自分の日常業務の成果を高める機会とはなっていました。しかし、残念ながら「会社を良くする」「会社を発展させる」ということを十分に表現できていませんでした。彼らも、今後、ここで学んだことを実践することで、マネージャーとしての資質を高め、マネージャーを任せることができる人へと近づいていくでしょう。

「人の視点や思考を変えること」「マネージャーを育成すること」は簡単ではありません。日常の業務を遂行しているだけでは、「会社を良くする」意欲と資質を持ったマネージャーは育ちません。その機会を与え、チャレンジを促し、時間をかけて育てる必要があります。

私たちは、多くのクライアント企業の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるための豊富なノウハウと経験があります。私たちは、社員たちの中に潜むマネージャーの資質を引き出し、マネージャーとして活躍できる人を育てる支援をしています。私たちがあなたの会社と力を合わせて、マネージャーへの能力を高めます。より具体的な内容説明の希望/質問/ご依頼は、下記からお問い合わせください。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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