問題解決力強化ケーススタディ「製薬会社」 ~ 社員たちの問題解決力を強化することで、問題に直面しているプロジェクトでも強力に推進できるようにする!

社員たちの「問題解決能力」は、十分ですか?

このノートでは、「製薬会社」が私たちのソリューション「【成長力強化研修】組織を成長へと導く「問題解決手法 TSメソッド」を導入した事例について紹介します。このクライアント企業のマネジメントチームは、社内のプロジェクトの遂行力を高めるために、中堅社員を対象として「問題解決力を強化する」ことを決断しました。

この製薬会社の中では、社内と社外、日本国内と海外、そして、複数の部署の人が利害関係者として関わるプロジェクトが行なわれていました。ですが、いくつかのプロジェクトでは、いろいろな問題に直面していて、プロジェクトが暗礁に乗り上げていました。プロジェクトを成功させるために、社員たちの問題解決力を向上しなければならない状況でした。

この製薬会社が、プロジェクトが停滞することなく確実に遂行できるようにするために、「【成長力強化研修】組織を成長へと導く「問題解決手法 TSメソッド」を実行することになった背景と実施した効果について解説します。

社員たちの問題解決力を強化することで、問題に直面しているプロジェクトでも強力に推進できるようにする! ~ 問題解決力強化ケーススタディ「製薬会社」

高度なプロジェクトが多いが、より多くのプロジェクトを成功させたい!

製薬会社I社は、高い成長率を目指す企業です。I社の中では、様々なプロジェクトが行なわれています。そのプロジェクトは、I社の海外拠点を含む、複数の部署のメンバーで構成されていることが多いです。また、I社のプロジェクトを遂行するためには、外部のパートナー企業やお客様とも協調して進める必要があります。

I社の仕事の進め方は、以上のようにプロジェクト的な業務が多い状況です。それぞれのプロジェクトの遂行度合いがI社のパフォーマンスに影響を及ぼしますが、状況に応じた調整や様々な交渉が多い高度なプロジェクトが多く、大きな問題を抱えているプロジェクトもある状態でした。

I社のプロジェクトの進行状況について、マネジメントチームは、「問題解決能力が十分ではないことが、プロジェクトの成功に悪影響を及ぼしている!」と考えていました。そう考えた理由ですが、進捗が停滞しているプロジェクトでは、以下のような状況になっているためでした。

◆ 問題が発生しても、表面的に取り繕うだけで、その抜本的な改善が行われていない。
◆ 国内外を含め、いくつかの部署からのメンバーが集まったチームだが、縦割りの状況で協力関係が乏しい。
◆ 問題を表面的に捉えていて、構造的に分析する力が弱い。
◆ 問題が発生している事象をしっかりと把握していない。
◆ 不満(クレーム)を言うだけで、自ら問題を解決しようとしない。

上記の状況について、I社のマネジメントチームの方々と話し合ったところ、現在の状況を引き起こしている原因として、以下のことを反省していました。

◆ 自分たちで率先して解決する必要性を学ばせたことがなかった。
◆ 特に、チームで力を合わせて問題を解決するアプローチを学ばせたことがなかった。
◆ そもそも「問題解決はどのような手順で行えばよいか?」など、問題解決の方法を学ぶ機会を提供していなかった。

以上のように、I社は過去、「問題解決」に関する研修をしたことがなかったために、以上のような問題を解決し、パフォーマンスを向上するための「問題解決研修」を実施する必要がありました。

私たちの「問題解決研修」を採用した理由とは?

今回の問題解決研修の実施に当たり、I社は、私たち以外の研修会社の研修と比較検討されました。その比較検討を行ったうえで、私たちの「【成長力強化研修】組織を成長へと導く「問題解決手法 TSメソッド」の実施を決定いただきました。他社の問題解決研修を比較して、私たちの研修を採用いただいた理由は以下でした。

◆ 「自ら主体的に問題を解決する」意識に刺激を与える要素が含まれている。
◆ 問題解決の基礎的なフレームワークがしっかりしていて、すぐに実践できる。
◆ チームで問題解決に挑戦することに最適。

問題解決手法 TSメソッド 目指す成果と開催概要

研修への期待

研修を実施する前に、改めてI社のマネジメントチームの「研修への期待」を確認しました。その「研修への期待」は、以下でした。

◆ 問題解決の基礎的クレームワークを学ばせたい
◆ 問題を正しくとらえるためのスキル(情報の集め方や問題の定義の方法など)の強化
◆ チームで問題を解決するための質問の技術を高める
◆ 問題解決のためのファシリテーションスキルの強化
◆ 不満(クレーム)を言うだけではなく、「自ら問題を解決しよう」という存在となる
◆ 問題解決のワークを行い、業務の中でフレームワークを使えるようにする

研修の開催概要

この研修には、「りーダー経験が3年以上あり、数年以内にマネージャーを目指す人」が参加対象となりました。この人たちは、「問題解決の考え方を学ぶことで、リーダーとして、プロジェクトが直面する問題を主体的に解決し、より組織やチームのパフォーマンスを向上させてもらいたい」と期待されている人たちでした。

研修は、1日で実施することになりました。ただし、研修の参加人数が50名以上になったために、2回に分けて2日間で実施することになりました。また、チームでのワークショップをしっかり行うために、集合研修で実施することになりました。

問題解決手法 TSメソッド 具体的な実施方法

研修前のオリエンテーション

この研修では、まず、問題解決フレームワークの構造を理解し、その後、グループワークで、実際にI社で発生している問題に対する解決策(ソリューション)を検討します。そのために、研修を実施する前に、参加者にオリエンテーションを実施しました。このオリエンテーションは、研修の2週間前に実施しました。

このオリエンテーションでは、この研修の目的と時間割について説明し、そして、「会社内で発生している問題」と「その問題はどの業務(業務プロセス)で発生しているか?」を事前準備するように依頼しました。研修中で、この事前準備してもらった問題の解決方法をグループ討議してもらうためでした。

研修のグループ分け

今回の研修では、様々な部署から参加することになっていました。そのうえで、「一緒に仕事をすることが少ない部署間でのコミュニケーション」と「できるだけ具体的に問題解決策を立案する」の2つを念頭に置いて、研修を進める必要がありました。そのため、午前と午後でチームを変えることにしました。

午前中は、一緒に仕事をすることが少ない部署の人が集まった4~5名のチーム編成にしました。そこでは、他部署との交流も目的としながら、問題解決が難しい理由や問題解決の基本フレームワークの構造など、チームでディスカッションをするようにしました。

午後は、できるだけ具体的に問題解決策を立案するために、同じ部署・同じような仕事をしている人が集まる4~5名のチームへ変更しました。そこでは、問題が発生している業務についてよくわかっている人たちが、具体的に発生している事象や成功の基準などの整理と分析を行い、より具体的な問題解決策を立案するようにしました。

また、研修が終了したあとに、この研修で考えた問題解決策を上司へ提案してもらうようにしました。

実際のプログラムの進め方

研修は、以下のカリキュラムでおこないました。

組織問題解決リーダーシップ全体像◆ 問題解決がうまくいかない原因
◆ 成功する「問題解決」のプロセス
◆「問題解決」に求められるリーダーシップ
問題の理解◆ 絶対に知っておくべき「問題解決」の基礎的な思考構造
◆ 解決すべき問題の定義
◆ 問題解決の「目的」と「効果」の明確化
困った人への対処法1◆ 問題解決を阻害する困った人の特性
◆ 困った人への対処方法
解決策◆ 解決策の検討
◆ 効果的な解決策の選定
意思決定◆「問題解決」を実行するかどうか決断
実行◆ 実行方法と評価
困った人への対処法2◆ リーダーシップを発揮しない人への対処方法

カリキュラムは以上のとおりですが、I社のマネジメントチームの要望を考慮し、以下のことを重点的に実施しました。

◆ 組織問題をブレイクダウンした問題を複数考える
◆ ファクトベース(定性的ファクトと定量的ファクトを掴む)
◆ 課題解決の成功の基準を定義する(実現する成果を推定する)
◆ 解決策は複数検討する
◆ それらの解決策から効果的な解決策を選択する(組織課題解決を実行する意思決定)

問題解決手法 TSメソッド 実行した効果は?

受講者たちの研修への満足度

研修の終了後、参加者たちに研修の満足度を確認したところ、以下のように、研修受講に好意的、かつ、効果的である、とのコメントが寄せられました。

● 問題点が出た際に、具体的に書き出すことで、「それによる悪影響、対策が明確になる」ということが研修を通じてよくわかりました。活用したいと思います。

● フレームワークに当てはめて考えることによって、問題点を明確にすることができて、解決策が考えやすくなった。今までは、「問題」だけではなく、「目指す結果」まで考えることができていなかったため、これからは具体的にどうなりたいのかまで考え、問題解決を行っていきたい。

● 問題特定から解決までのフレームワークの実践方法をしっかり理解することができたことが良かったです。ただ、何か大きな問題が生じた際の考え方としては理解できましたが、通常の業務で生じる細かな問題解決の際にどう落とし込めばいいのかへの落とし込みがもう少しできたらよかったです。

● 良かった点としては、問題解決のための思考とコミュニケーションの方法のフレームワークという形式で効果的に実践できることが理解できた点です。

● フレームワークが理解でき,今後なにか問題解決の議論をするうえで考慮しておくべき要素がわかった。問題解決のステップを、手順として言葉で教えていただいたことで、これまで曖昧に行ってきていたこと、漏れていたこと等が整理できた。自分たちのチームの業務上の問題点について掘り下げられ、チームで話し合えてよかった。

● 実務で発生している問題をテーマにしたので,具体的、かつ、効率的にフレームワークを通して問題解決のプロセスを学ぶことができた。社員と異なる視点などを共有しながら,解決策を提案することができた。

● 今回のフレームワークでは、根本原因の特定よりも前にすべきことがあることを学んだ。5 whysのような根本原因を特定するフレームワークもあるが,どのような使い分けをすればよいか、もう少し詳しく体験したかった。

● リーダーシップを発揮することも目的に含まれていたと思うが,リーダーシップをとるためにはフレームワークを実務で実践して経験を積まないといけないと思った。

研修に対するマネジメントチームの評価

2回に渡る研修が終了して数日後、I社のマネジメントチームと研修の評価について話し合いました。I社のマネジメントチームは、「期待以上だった!」と高く評価していました。実際に、以下のように話していました。

この「問題解決手法 TSメソッド」研修では、当初の要望(以下のこと)をしっかり学ばせてくれた。

◆ 問題解決の基礎的クレームワークを学ばせたい
◆ 問題を正しくとらえるためのスキル(情報の集め方や問題の定義の方法など)の強化
◆ チームで問題を解決するための質問の技術を高める
◆ 問題解決のためのファシリテーションスキルの強化
◆ 不満(クレーム)を言うだけではなく、「自ら問題を解決しよう」という存在となる
◆ 問題解決のワークを行い、業務の中でフレームワークを使えるようにする

また、効果的な問題解決に必要な要素(以下のこと)は、私たちマネジメントチームも業務の中で社員たちへ言葉として伝えていたが、社員たちはその重要性や具体的な方法の意味合いを理解できていなかった。実践しているようには見えず、愚痴やクレームばかりとなっていた。これらのことは、問題解決を効果的にするためには必須なので、それをワークとしてしっかり体験させてくれて本当に良かった。

◆ 組織問題をブレイクダウンした問題を複数考える
◆ ファクトベース(定性的ファクトと定量的ファクトを掴む)
◆ 課題解決の成功の基準を定義する(実現する成果を推定する)
◆ 解決策は複数検討する
◆ それらの解決策から効果的な解決策を選択する(組織課題解決を実行する意思決定)

当社が行っているプロジェクトは、社内外の多く利害関係者との調整が必要で、状況に応じて様々な交渉も多い高度なプロジェクトが多いです。そんな中、1つでも多くのプロジェクトを当初の予定通りに成功させることが重要です。そのための問題解決の手法を学ばせてくれました。また、フレームワークがしっかりしているので、社員たちが共同で問題解決をするときの共通の認識を作ってくれました。このことは、本当にありがたいです。

社員たちは、今後、不満(クレーム)はあるでしょうが、自ら率先して問題をしてくれると思います。そのための具体的な方法を学ばせてくれました。

社員たちの「問題解決能力」を強化しよう!

社員たちの「問題解決能力」は、十分ですか?

問題に直面している企業などありません。すべての企業がなにかしらの問題に直面しています。ですが、社員たちもの問題解決力を強化している企業は、あまり多くありません。企業がしっかりと成果を出し、持続的に成長していくためには、社員たちの問題解決力を強化することが必須です。

私たちは、多くの営業組織の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるための豊富なノウハウと経験があります。貴社と力を合わせて、社員達の問題解決力を強化しましょう。社員の問題解決力の強化は、私たちにお任せください。より具体的な内容説明の希望/質問/ご依頼は、下記からお問い合わせください。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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