新規開拓力を強化し新規顧客を増やす! 訪問計画の戦略化プログラム導入事例 [お客様: 法人向けサービス会社] Vol.293

営業の新規開拓力が弱い企業は、業績が悪化している!
様々なクライアント企業と営業の新規顧客の開拓や商談機会の開拓に取り組んできて、常々感じていることです。
企業が成長するためには、「営業の新規開拓力を鍛えること」は必須条件です。

今回は、法人向けサービス会社様にて新規顧客開拓のコンサルティングに取り組んだ事例をご紹介します。
そのクライアント企業の売上の殆どは既存のお客様との取引によるもので、新しいお客様からの受注がほとんどなく、だんだん売上が減少していました。
そのため、クライアント企業の経営者が「まず、やらなければならない!」と感じていたことは、営業の新規顧客開拓力を強化することでした。


営業の新規開拓力が弱くなったのは、営業マネジメントの問題

このクライアント企業の訪問先について調査をしてみると、訪問の殆どは既存のお客様のところへの訪問ばかりでした。
新規のお客様にも訪問をしているのですが、それはホームページや電話で問合せがあったお客様への訪問で、訪問件数も少なく受注額も少ない状況でした。
調査を通してわかったことは、
「営業が行きやすいところにしか行っていない。仲の良いお客様のところにしかいっていない。まずはその偏った訪問バランスを見直さなければならない!」
ということでした。


以前から、「新規のお客様からの受注が少ない」というのは営業課題だったのですが、営業アセスメントを通して「どうして営業の新規開拓力が弱くなってしまったのか?」、その原因が分かってきました。
・営業には、「毎月100件は訪問するように!」という訪問計画目標が与えられていた。
・新規訪問力強化の方法はOJT (On The Job Training)が中心で、先輩から仕事の内容を教えてもらう形式だった。(過去、会社として新規訪問力強化のトレーニングを行われたことがなかった)
・営業が”自社の強み”と感じていることは、「お客様との関係が良いこと」だった。
すなわち、新規訪問に対するマネジメント方法が原因だったのです。


これらの原因は、このクライアントだけに起こっている問題でははく、多くの業績が悪化している企業・業績が伸び悩んでいる企業でも起こっている典型的な問題です。
もう少し掘り下げて考えてみましょう。


「お客様と関係が良い」ということが新規の開拓をしなくなる!

「月100件訪問するように!」と会社から指示されていましたので、営業たちは月100件の訪問を目標として取り組んでいました。(中には、達成できていない営業もいました)
しかし、問題は訪問量ではなく訪問先でした。
営業たちは、良い関係ができている会いやすいお客様ばかりに訪問していたのです。
その理由なのですが、このクライアントの営業は「お客様の要望に答えてあげるので(お客様のムリを聞いてあげるので)、お客様と関係が良いこと!」を自分たちの強みとして認識していました。
関係ができているお客様に手厚くサポートすることが重要だと考えているため、月に100件訪問をしていても新規顧客の開拓につながる訪問は少なかったのです。
(営業たちは自分たちの強みを発揮した営業活動をしている気になっていたのです)


新規開拓力の強化を営業任せ・OJT任せにしていた!

OJT (On The Job Training)にも問題がありました。
営業課長や先輩営業がOJT (On The Job Training)を通して教えていることは、
・お客様に言われたことには早い対応をしろ!
・「そのトラブルではこうした方がいい!」という助言
・らくに営業するには仲の良い人を大切にしてもっと仲良くなれ!
など、「関係のできているお客様に対する営業の仕方」が中心でした。


仲の良いお客様に訪問していたら本当に成長につながるのでしょうか?
答えは、No です。
企業が成長するには新規のお客様の開拓・商談の開拓が必要なのです。
(売上の現状維持だけでも、新規の顧客開拓は必須です)


一般的に日本の企業は、営業育成をOJT (On The Job Training)に依存しすぎる傾向があります。
OJT (On The Job Training)で営業を育成するためには、教える側の営業課長や先輩営業が「正しく」教えられなければなりません。
「正しく教える」ことができるようになるためには、企業として業務のモデルやプロセスを明確にし、最低限必要なスキルや行動を定義し、判定できるようにしておく必要があります。
上司や先輩たちが「自分の過去の体験」「会社の求める営業方法ではない独自の営業方法」などをこれからの将来を担う若い営業に教えたり押し付けたりされては困るのです。
なぜならば、もうそんな悠長に人を育てている時代ではないからです。


もし、あなたの会社の状況もこのような状態・育成方法であれば、体系的な営業力強化に取り組むことで確実に企業を成長させることができるようになります。


新規顧客開拓力強化のために「訪問計画の戦略化プログラム」を実施

クライアントである経営者と話し合い、「訪問計画の見直し」について取り組み「行きやすいところにしか行っていない偏った訪問バランスを修正しよう」と合意をしました。
そして、単なる研修で終わらせるのではなく、「訪問計画を営業任せにするのではなく、営業課長がしっかりマネジメント出来る体制を構築すること」をゴールとしました。
営業任せにしていては、結局変化を成し遂げることができず、半年も経つと「行きたいところに行く」状態の戻ってしまうからです。
数値的な達成目標は、「本当は行かなければいけないのに行けていないお客様への訪問件数を3倍に増やすこと」でした。(アセスメントの結果、現状の3倍にすることを決定しました)
[参照: [法人営業研修] 訪問計画の戦略化プログラム / Maximizing Sales Resources]


研修としての実施概要は下記でした。
【日数】 2日間 (2回目は1ヶ月後)
【参加者】営業課長と営業の16名


Step1:現在の訪問計画を確認する

まず行ったことは、現在営業マネージャーと営業が行なっているお客様リストの再確認でした。
その再確認を通して、
「営業課長も営業も良い関係が構築されているお客様ばかりリストにしたがる」
ことを確認しました。
このままの訪問計画では、何の改善もありません。
重要なことは、取引の少ない、もしくは、取引のないお客様の存在やその量を認識することでした。


Step2:お客様を区分する

次は、お客様を区分しました。
この区分を通して発見したいのは、
「普段から行くことができていて、かつ、取引額の大きいお客様は誰か?」
「本当は行かなければいけないのに行くことができていないが、大きな取引額が見込めるお客様は誰か?」
です。
このお客様をGOLD / REDという区分にしました。
特に、問題はREDです。
このようなREDのお客様にはあまり行きません。
ですが、REDに分類されたお客様に行かなければ、新規の取引を増やすことを改善することができません。


Step3:年間目標を設定する

そして、年間の目標訪問件数と売上目標額を決めました。
それを通して、「四半期および月間、どのくらいの量を訪問しなければならないか?」を営業課長も営業も自ら計画しました。


Step4:管理方法を決める

一般的に研修ではここまで行えば私たちの任務は完了ですが、私たちが行うべきことは
「成果へのコミットメントであり、営業変革の支援」
です。
この営業が計画したことを実践させ、定着させ、そして問題が発生した場合にはその問題解決をするためのマネジメントの仕組みを構築する必要があります。
そのための毎月のモニタリングの方法についても仕組み化しました。
実際にモニタリングを実施してみると
・営業の目標設定が間違っていた
・マネージャーが営業へ適切な指導ができなかった
など、幾つかの問題が発生しました。
これらの対策は、営業課長と営業に対して個別にコーチングを行なうことで解決しました。


新規顧客開拓力の強化、その結果は?

この研修の後、営業たち訪問比率は変わり新規のお客様開拓・商談開拓のための行動が増え、そして、研修実施6ヶ月後には新規の受注が増えはじめました。


実際に6ヶ月後に新規の受注が増え始めるためには、「訪問計画」を見直しただけでは達成できません。
次なる取り組みが重要です。
それにつきましては、今後のコラムでご紹介します。
(参照: 新規開拓力強化 / 「新規の商談機会開拓技法」研修で新規引合2倍を目指す! [導入事例: 法人向けサービス会社 @2017/07] Vol.295)


このように取り組みを営業任せにせず、経営主導でマネジメントの方法まで考慮した上で取り組んだことで確実に達成することが出来ます。
私たちは営業力強化のコンサルタントとして、このような取り組みを円滑に遂行し、結果を確実に達成する支援を行っています。


是非、あなたの会社の新規開拓に関わる課題や問題について話しましょう。


文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらお たくみ, Takumi Terao)
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