優秀だった社員がマネージャーでは力不足! その問題を解決する2つの思考(戦術思考と戦略思考)を学ぶ! Vol.259

今週はクライアント企業にて次世代のマネージャー・リーダーに関する研修を行いました。
多くの企業で問題となっていますが、優秀な社員がマネージャーになると力を発揮できないことが多いのです。
そのため、今回の研修の目的は、「マネージャーとして早期に立ち上がるための思考力を早いうちに体験し、身につける」ことでした。
研修では「マネージャーに必要とさせる考え方(戦略思考)」を体験しました。
マネージャーと社員(メンバー)では求められる考え方(思考)は違います。
メンバーのうちは、「戦術思考」が求められます。ですが、マネージャーになると、メンバーのときには求められなかった「戦略思考」も必要となります。
戦術思考と戦略思考とはなにか? 今回は、その違いと戦略思考の強化方法について解説します。

優秀なマネージャーに求められる戦術思考と戦略思考

マネージャーとメンバーの違い

社員であるメンバーに求められることとマネージャー・リーダーに求められることには違いがあります。
メンバーの時は「自分の成果に責任を持つ」ことが求められますが、マネージャーになるとその役割が「チームの成果に責任を持ち、チームの目標達成を果たす」ことへ変わります。
その役割のために、どのようなマネージャーであれ必要とされる仕事は下記の5つです。

  • 目標と計画を立案する
  • 評価・フィードバックを行う
  • 適切な指導を行う
  • 部下の動機付けを行う
  • 組織間の調整を行う

  • この5つの中で、1番目の「目標と計画を立案する」ために、マネージャーになるとメンバーのときには求められなかった「考え方(戦略思考)」が必要となります。


    マネージャーに必要な思考力とは?



    メンバー(社員)に求められる「戦術思考」

    メンバーの役割は、「職務をより効果的に行い自らの成果を達成すること」です。
    そのために、メンバーとしてよくかんがえていることは、「いかに効率良く行なうか?」です。
    合理的に「いかに効率良く行なうか?」を追求しているメンバーは、やはり成果が高いです。
    自らの成果を達成するためには必要な考え方です。

    「いかに効率良く行なうか?」すなわち「どうするか?」は「戦術思考」と言われます。
    手段をいかに効率よく自身の成果に結びつけるか、がポイントになります。


    マネージャーに求められる「戦術思考」と「戦略思考」

    メンバーに対して、マネージャーには違う思考が求められるようになります。
    マネージャーの役割は、「チームの成果を最大化すること」です。
    そのためには、マネージャーには「いかに効率良く行なうか?」だけではなく、「チームの持つ資源(人・時間・行かね)をどの領域に投入するか?」も必要となります。
    「だれがどの業務領域を担当するか?」「どのくらいの比率で担当するか?」を合理的にかんがえ、それを反映した「目標と計画を立案できる」マネージャーは、やはり成果が高いです。
    限られたチームの資源を最も効率よく活用し、チームの成果を達成するためには必要な思考です。

    「いかに資源を配分するか?」すなわち「何をするか?(何にどのくらいに比率で行なうか?)」は「戦略思考」と言われます。
    チームの目標を達成するために最適な資源の配分を決定する、がポイントとなります。


    優秀な社員がマネージャーとして力不足となる原因

    通常マネージャーへと昇進する人は、他の人よりも仕事ができている社員、すなわち、職務をより効果的に行なう戦術思考ができる人です。

    他の人よりも仕事ができた社員がマネージャーになった時、自分のチームのメンバーを見ると「力不足!」と感じます。自分よりも、効率よく仕事ができていないですし、もっと効率良く出来るはずだ、と感じます。
    そのため、そのマネージャーは部下に「もっと効率よく行え!」「もっと量を行え!」という指示を行います。

    これが、優秀な社員が優秀なマネージャーになれず、
  • メンバーがマネージャーを信頼しない
  • メンバーが成長できない
  • メンバーが疲弊してしまう
  • メンバーが会社を辞めてしまう
  • という問題を引き起こします。


    この様な問題を起こさないために、マネージャーには「戦略思考」も必要となります。
    「戦略思考」を学ぶ機会が必要なのです。

    マネージャーが戦略思考をできるようになると、
  • 適切な人の配置
  • 適切な業務比率の特定
  • 適切な課題の設定
  • 適切な育成
  • が出来るようになります。


    「戦略思考」を育むには?

    クライアント企業で先週行った研修において、このマネージャーに求められる「戦略思考」の基本フレームを解説し、ワークに取り組んでもらいました。
    「戦略思考」の基本フレームとは、
  • どんな課題を与えるか?
  • 何を変えるのか?
  • 何へ変えるのか?
  • それによってどんな効果をだすのか?
  • です。
    この4つのことを、いろんな事例を通して繰り返し考えさせることで、戦略思考を育むことができます。


    このクライアント企業では、現時点では全員のマネージャー候補が十分に思考することができていませんでした。
    今後も継続してこの「戦略思考」体験し、表現できるように取り組むことになっています。


    早いうちから学び始めよう!

    経営者から言われたことを効率良く行えるマネージャーだけしかいなければ、企業はそれ以上の成長を遂げられません。経営者一人だけでマネジメントできる範囲はかぎられてしまうからです。変わりを担える人が必要なのです。
    効率よく行えることは必須の上で、戦略思考のあるマネージャーが育てることが、企業の長期的な成長を可能にします。

    多くの企業で次世代のマネージャーの育成の支援をしてきて、早いうちにこの「戦略思考」を学ぶことがとっても大切であると痛感しています。
    年齢が高くなると、変化を受け入れられなくなります。その後の先行きも長いわけではないので、変化を挑戦することもしなくなります。自分の今までの経験の範囲で仕事をしたほうが楽だからです。
    なので、30代40代のうちに学ばせることが大切です。

    マネージャーというのは、メンバーとしての経験だけで出来るものではありません。
    何もせずに自然と育てようとしても、育つ時代ではありません。
    マネージャーは、しっかり育成することが大切な時代です。それが会社の持続性に繋がります。

    マネージャーが十分育っていないとお感じであれば、遠慮なくお問い合せください。
    あなたの会社の問題点を把握し、しっかり育成するためのお手伝いをします。


    (本コラムは、2015年12月6日に書かれたものを再編集しました)
    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
    Copyright (C) 2015 T-SQUARE Co., Ltd. All rights reserved.


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