マネジメント力強化ケーススタディ「化学製造業」 ~ マネージャーたちのマネジメント能力を強化して、収益を改善するための企業変革を加速させる!

このノートでは、「化学製造業」が私たちのソリューション「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を導入した事例について紹介します。このクライアント企業は、収益が長らく低迷しており、この状況から脱する企業変革を行っていました。

社員たちは、「言われないとやらない」「自分の仕事の範囲のことだけをすれば良い」という状態でした。また、なにか問題が発生すると、責任の押し付け合いをしている状況でした。そのために、エンゲージメントのスコアも低く、このままでは収益がますます悪化することが予想されました。この企業の経営層には、「会社を変えなければいけない!」という危機感がありました。

この化学製造業が、企業変革を加速するために、「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を実行することになった背景と実施した効果について解説します。

マネージャーたちのマネジメント能力を強化して、収益を改善するための企業変革を加速させる! ~ マネジメント力強化ケーススタディ「化学製造業」

このクライアント企業が直面していた「事業のマネジメントの課題」とは?

経営企画部長から、「マネジメントの強化ができないか?」という相談がきっかけで始まった!

今回、この化学製造業A社に、私たちのソリューション「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を導入することになったきっかけは、経営企画部長Iさんが私たちへ「管理者の能力強化研修がないだろうか?」と相談したことでした。

「企業変革」が必要となっていたクライアント企業の状況とは?

経営企画部長Iさんによると、A社は長らく売上と利益が低下し続けており、業績は良くない状況でした。ですが、社員たちは、そのことに対する危機感がなく、他人事と考えている状態でした。そのような社内の雰囲気に対して、A社の社長Hさんは強い危機感を感じており、社長直轄の経営企画チームを作り、企業変革を進めている最中でした。

企業変革を進める上で、ちょうど直面していた問題が「マネジメント」でした。数年にわたり、企業変革を推し進める企業方針を打ち出していましたが、その方針の中で表明されている重点施策の達成率が良くない状況でした。すなわち、「結果を出すマネジメント」が機能していない状況だったのです。また、エンゲージメントスコアも良くなく、この企業変革を加速するためには、エンゲージメントの改善も重要な課題の1つとなっていました。

経営企画部長Iさんは、その問題を解決する方法を長らく探していました。その解決策の1つとして思いついたのが研修ですが、世の中にある管理者向け研修を探してみると、「マネージャーになる人を対象とした管理者基礎研修」や「ビジネススクールやMBA」や「経営者候補育成」などが主で、A社に必要になっている「課長や部長が結果を出すための研修」は見つからなかったのです。

以上が、A社経営企画部長Iさんが、私たちへ相談をした理由でした。

実際に発生しているマネジメントの問題や状況、そして、そのマネジメント力を強化する解決策

1回目の打合せの結果は?

その後、経営企画部長Iさんとの1回目の打合せを行いました。そのとき、A社の企業変革&マネジメント力強化に役立つと思われるソリューション「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」を紹介しました。このソリューションは、チームを率いて結果を出すためのスキルを強化するもので、経営企画部長Iさんが探していた「課長や部長が結果を出すための研修」とほぼ合致するとわかりました。

そこで、A社社長Hさんを含め、改めてミーティングを持つことになりました。

実際に、どのようなマネジメントの状態だったのか?

A社社長Hさんと経営企画部長Iさんとのミーティングで、以下のような社長Hさんが感じている問題や懸念を伺いました。

◆ 会社の収益状況は悪い状況である。その原因の1つが、マネジメントの能力。さらには、社員たちが内向きで、外部に対する意識がないことも問題である。
◆ 自分の仕事の範囲だけやれば良い、という雰囲気がある(担当を超えて、会社全体のための挑戦がない)。
◆ ポジションにしがみつき、長く居座ろうとする(部下に役職をバトンタッチしない)。
◆ マネージャーたちは、更に上のポジションへチャレンジしようとする意識がない。
◆ 部長という職務を遂行するための成熟度は高くない。部長として、リーダーの仕事(組織課題解決、事業成長するための変化や変革)が不十分。
◆ 過去の経営者たちは、マネジメントについての教育を行ってこなかった。知っておかなければいけないマネジメント知識を学ばせる必要がある。

「マネジメント力強化」 目指す成果とアジェンダ

「マネジメント力強化」 目指す効果

以上の問題や懸念を理解した上で、社長Hさんと経営企画部長Iさんと、以下のような今回の研修の目的や目指す効果を合意しました。

◆ 現状維持のスタンスではなく、経営環境を認識し、事業を成長させるマネージャーへ変化を促す
◆ マネジメントに必要な知識を身につける(知識がなければ何も始まらない)
◆ マネジメント能力に関する自己成長目標として設定し、能力向上に取り組むことができるようにする。
◆ ゆくゆくは、自社のマネージャーたちが「マネジメント基礎研修」を実施できるようにする。

さらに長期的には、「結果を出すためのマネジメントの知識が活用できているマネジメント風土を構築する」および「自分の担当する業務部門のマネジメントだけではなく、高い視座のもと、経営の一役を担う存在として活躍できるようにする」ことを目指すことになりました。

アジェンダ

カリキュラム

私たちの「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」は、以下の通り9つの単元で構成されています。リーダーやマネージャーがチームを率いて結果を出すためには、最低でもこの9つの要素の知識を持ち、さらには、マネジメント業務の中でその実践&応用できるようにならなければなりません。

1. マネージャーの役割
2. リーダーへの成長ステップ
3. 仕事の仕組み化
4. 業績改善プロジェクト
5. 目標設定
6. 課題発見と意思決定
7. 人材育成とモチベーション
8. コミュニケーション
9. 時間管理

A社では、この9つの単元すべて行い、更に、最後は、受講者が「学んだ内容を通して、マネジメントに関する自身の考え」をプレゼンテーションすることにしました。

実施期間

実施期間は6月から3月までの10ヶ月、毎月1回実施することになりました。

基本的には、各単元7時間のプログラムですが、A社の要望を考慮して、毎回13:00~17:00の4時間で行うことになりました。

対象者

研修対象者は、課長、および、課長候補を対象者として開催することになりました。

部長にも学ばせたいのですが、「部長と課長が一緒に研修を実施すると、部長が自分の立場を気にして、真摯に学ばないのではないか」「部長と課長を別々にすると、時間や部屋の確保の問題もある」などの懸念がありました。そのために、受講対象を課長と課長候補として、部長はオブザーバーとして参加することにしました。

毎回の研修後の報告

受講対象者である課長や課長候補は日常の業務が忙しいのですが、毎回の研修の終了後に簡単な研修報告を提出してもらうことにしました。

その目的は、以下の2つでした。

1. 受講者に学んだ内容を実践させる
2. 部長も巻き込んでコミュニケーションをさせ、結果を出すためのマネジメントの知識が活用できているマネジメント風土を構築する

私たちの「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」は、多くのグループディスカッションやワークが盛り込まれているので、座学として学ぶだけではありません。ですが、研修の中で学んだだけでは研修効果は高まりません。学んだ内容を自分で整理して、課題を設定して挑戦してもらうことが目的の1つ目でした。

また、A社社長Hさんや経営企画部長Iさんは、「部長にも学ばせたい」と考えていました。そのため、上司(主に部長)と受講者が、その受講報告の内容について話し合い、単元に沿った課題を設定し、研修内容を実践させるようにしました。部長も含めてマネージャーたちがマネジメント基礎研修で学んだ内容のコミュニケーションを促進することで、「結果を出すためのマネジメントの知識が活用できているマネジメント風土を構築する」ことも目的の1つでした。

「マネジメント力強化」 実施した効果は?

受講者たちの最終プレゼンテーション

6月から毎月1回研修を実施し、3月に最後の10回目を迎え、受講者たちは学んだ内容についてプレゼンテーションを行いました。そのプレゼンテーションは、「あなたの考える理想的なリーダー&マネージャー像とは?」「リーダーやマネージャーとして、あなたは会社にどのような貢献をするのか?」などを盛り込んだプレゼンテーションでした。

プレゼンテーションのスライドの作り方や流れは各自が自由に設定していたために、それぞれの個性が出ている発表でした。

各自のプレゼンテーションを見ると、9つの単元のうち、「仕事の仕組み化」「コミュニケーション」「時間管理」に関心が高かったことがわかりました。役職が課長や課長候補のため、このあたりが最も自分の仕事に役立ちやすい単元だったようです。

全員のプレゼンテーションを聞いた社長Hさんは、「プレゼンテーションにはそれぞれの特徴が現れていて、興味深かった。彼らのプレゼンテーションを聞いていると、今までプレゼンテーションを行う機会がなかったことを痛感した。今後は、プレゼンテーションの機会を与え、もっとプレゼンテーションをさせるようにしたい。また、全員が、会社への貢献を表明したので、しっかり遂行してほしい。」と話していました。

社長、および、経営企画部長の評価は?

今回の「【マネジメント基礎研修】 リーダーやマネージャーとして『チームを率いて結果を出す仕事の技術』」について、社長Hさんと経営企画部長Iさんは以下のように評価していました。

この研修は、自分がマネージャーたちへ言いたいこと、たとえば、「評価は厳しくつける」「モチベーションのために、インセンティブを考える」「問題解決では、正しい事実を話す」「自分で年間方針を立てる」「プロセスで考える」「仕事は部下にやらせる」などをしっかり代弁してくれた。

このマネジメント基礎研修は9つの単元があるが、1つ1つ独立して学べるのと同時に、相互が密接な関係になっていて、マネジメントに必要な要素が構造的に整理されていることがすごい。そのために、随所で前回の復習もでき、かつ、知識ではなく応用方法を理解するのに役立つものだった。このマネジメント基礎研修では、マネジメントの知識やマネジメントとして考えるべくことをしっかり教えてくれた。

彼らは、マネージャーとしての経験や苦悩が不十分なため、現時点で十分に腹落ちまではできていないだろう。しかし、このプログラムの初日のオープニングで説明していた通り、「知識がなければ始まらない」。人によっては3年後、もしくは、10年後に初めて腹落ちすると思うが、そのきっかけを作ってくれた。本来はもっと早く実施すべきだった。将来を考えると、今、研修を実施して良かった。

10ヶ月に渡るマネジメント基礎研修が終わって、マネージャーの個々の能力の差が相当広がった。伸びている人もいるし、伸びていない人もいる。しかし、10か月前と比べ、組織として行われていることは着実に変わった。マネージャーたちにマネジメントについてディスカッションさせ、考えさせ、貢献を発表させることは、当社のマネージャーのマネジメント能力を向上させるために有効だった。

マネジメント基礎研修の導入効果は?

以上の社長Hさんと経営企画部Iさんの評価とは別に、この1年でA社は以下の数値的な効果もありました。

◆ エンゲージメントスコアが上がった。
◆ 減少傾向だった売上と利益が増加に転じた。

今後は、今回の研修内容を活用し、マネジメントの評価方法の見直しをすることになりました。

チームを率いて結果を出すリーダーやマネージャーを育てなければ、企業は発展できない!

多くの企業のマネージャーは、「チームを率いて結果を出す仕事の方法」を学んでいないままマネジメントをしています。ですが、それでは企業が成長することはありません。

組織の結果はマネージャー次第です。組織が期待する結果を実現することができない原因は様々ですが、優先して取るべき対策の1つが、マネジメント力の強化です。マネジメント力は、短期的にすぐに強化できるものではなく、時間がかかります。忍耐が必要ですが、マネジメント力を強化しなければ、企業を長期的に成長させることはできないのです。

知識がなければ始まらない。

まずは、「チームを率いて結果を出す仕事の方法」の知識をつけることから始める必要があります。

私たちは、多くの営業組織の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるためのその豊富なノウハウと経験があります。貴社のマネージャーのマネジメントが問題であれば、私たちがその問題を解決するための支援をします。より具体的な内容説明の希望/質問/ご依頼は、下記からお問い合わせください。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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