確実な業績向上(パフォーマンス向上)へ!合理性と現実性をもって取り組む3つの注意点!

今週も様々なことがあった1週間でした。
そんな中、ある経営者の方と業績向上と問題解決の難しさや効果的な方法を話し合う機会がありました。
その話の内容を少しお伝えしたいと思います。
ご存知の通り、業績は「気合」「根性」「精神論」「勘や思いつき」だけでは向上できません。
業績向上・業績改善に取り組む時には合理性・現実性が必要です。
業績改善とは、合理性・現実性にもとづき、徹底的に問題や原因を追及し、達成基準をめざして取り組む活動です。
もちろん、考えているだけではなく実際の活動が伴っていないといけません。
その経営者の方とも、これらのことには「そのとおり!」と合意しました。
今回は、合理性・現実性を持って業績向上に取り組むための3つの注意点について考えます。

確実な業績向上(パフォーマンス向上)には、合理性と現実性に基づき、3つの注意点を意識して取り組む!

企業が業績向上をできなかった理由は?

[写真: 浜松を歩いているときの写真です]
企業が業績改善をできない理由は何でしょうか?
あるクライアント企業での業務改善の取り組みを例にその理由を考えてみましょう。


生産性向上に向けた業務プロジェクトが始まった!

以前、あるクライアント企業の社内業務の業績改善プロジェクトの支援を行うことになりました。
そのプロジェクトの概要は下記のようなものでした。

【達成目標】 業務の生産性を10%向上する
【プロジェクトオーナー】 事業部長 (私の直接のクライアント)
【プロジェクトマネジメントチーム】 社内業務の部長 (事業部長の部下)
【プロジェクトの遂行チーム】 業務メンバー

この社内業務を行う部署は、以前から生産性の悪さが指摘されていました。以前も幾人かの事業部長が生産性の向上について取り組んだようですがうまくいかないままでした。ですが、企業業績が低迷し、もうこれ以上生産性の悪さを放置できない状況になったのです。
そこで、新しい事業部長が改めて生産性の向上に取り組むことを決断しました。
私の役割は、プロジェクトマネジメントチームの一員として社内業務の部長とともに生産性の10%向上を成功することでした。

そもそも現状把握と計画立案ができていなかった!

まずは、その部長とともに問題点の洗い出しと計画立案の作業に取り組みました。
その取り組みを進めると過去業績向上ができなかった理由が見えてきました。

まず1つ目は生産性を悪化させる問題が特定されていなかったのです。
部長はメンバーの毎日の勤務時間と毎日の処理件数のデータを収集していました。勤務時間と処理件数だけですと、人事評価のデータとしては最低限使えるかもしれませんが、業績向上のためのデータとしては役に立ちません。そのため、問題箇所をある程度特定するために部長に生産性が悪い理由を聞いてみたところ、「スキルの差だと思う」という回答でした。
ですが「より具体的にどの作業に問題があるのか?」「どのようなスキルがどの程度の差なのか?」を確認しても、部長からは「部下たちはみんな頑張っているんですが」というだけで、生産性に影響を及ぼしている問題が特定できていなかったのです。


2つ目は、業務のマニュアルについて確認したところ「システムの使い方マニュアルはあるが、業務マニュアルはない」とのことでした。
また、システムの使い方マニュアルもだいぶ古く、その後のバージョンアップの内容が反映されていませんでした。


その後、「業務のフロー内で発生していた重複作業」「システムの不備による過作業」「仕事の受け渡しの問題」「個々のメンバーの業務内容・期待されている成果・求められる資質が不明確・育成の不備」など幾つかの問題点を明らかにすることができました。
これらの問題を解決するための今後の改善策とその取組手順について案を作り、部長と話し合いました。

その私の提案に対して、
  • そんな事できません。ルールでこうやれって決まっています!
  • 今までのやり方は違います。部下たちも嫌がります!
  • やる気を失ったらどうするんですか? もっと部下たちの気持ちを考えてください!
  • という回答でした。
    すでに業績がかなり低迷し人員削減をも検討されている状況なのに、です。
    メンバーたちにも今後継続して仕事をしてもらうためにこの生産性の向上に取り組んでいるのです。
    現実に目を向けず、合理的なことを受け入れようとはしていなかったのです。


    前述しましたが、今週経営者の方と業績改善と問題解決について話し合った時、その経営者と話を進めていく内にこのクライアント企業の事例を思い出していました。


    合理性・現実性が日本の新しい時代を作った!

    その経営者の方と話をした数日後、NHKのテレビ番組「100分de名著」を見る機会がありました。
    今回は司馬遼太郎の特集でした。
    この番組では、司馬遼太郎の考え方について
    「明治というのは世界でも珍しい奇跡の時代である。合理性と追及し、格調の高い精神でささえられたリアリティ(現実性)が短期間に国家の困難という状況を回避した。しかし、日露戦争後の日本は、合理性を欠いた精神論が国家の崩壊を招いた。」
    というものでした。
    (テレビ番組がこの通り伝えていたわけではなく、テレビ番組を通した私の受け止め方です)


    業績は合理性・現実性に基づいた取り組みをしなければ向上・改善などできません。
    それを無視して観念のみ・想像のみ・希望のみで業務を管理することで困難な状況に陥っている企業はいくつもありました。


    合理性・現実性を伴う業績向上の注意点とは?

    合理性・現実性は大切です。ですが、それを踏まえた上で取り組んでいる会社は少ないです。
    実際にどうすればよいでしょうか?
    合理性・現実性に基づき業績を回復・改善するためには、基本的には下記の取り組み方が必要です。


    その1 > 問題を特定する

    現場で観察し実態を把握することが必要です。
    外的な要因だけに目を向けるのではなく、内的な要因にだけ目を向けるのでもなく、両方を慎重かつ丁寧に探ることが必要です。
    実際に問題を特定するときには、業界・市場におけるポジション・商材の特徴・コアバリュー・お客様の認知度・お客様の購買プロセス・組織の構造、などを意識してそれぞれをより具体的に情報収集することが必要です。
    「ただ情報収集すればよい」というわけではなく、網羅的に事象や実態の情報収集することがポイントです。
    通常問題は1つということはありません、複数存在しています。


    その2 > 問題の構造を探る

    問題には必ず原因と理由があります。
    「”なぜ?”を5回問いなさい」と言われますが、それは根本原因や理由を特定するために言われていることです。
    もっとも良いのは、「その1 > 問題を特性する」において、プロセスを意識して情報収集すれば、それらの原因や理由の特定が楽になります。
    プロセス化するとプロセスの各ステップの問題点が見えてきます。
    そして、業績や業務にもっとも影響を与える要因(ボトルネックと言います)が見えてきます。
    まずは、このボトルネックとなる問題対処に取り組むことから始めることが必要です。
    ちなみに、原因を特定することはそれほど簡単ではありません。
    通常は、「今までこうだったから…」という慣れや習慣がボトルネックを見えなくするよう邪魔をし、発見できなくなっています。


    その3 > 新たな仕組みに置き換える

    私たちが多くの企業の業績改善の支援をした経験上、業績悪化の基本的な原因は
  • ビジネスモデルや業務プロセスが市場やお客様の状況に合わなくなっている
  • 社員の意識と行動が問題
  • でした。


    営業系の会社では、業績が悪化すると商品・サービスを見直すことから始める傾向があります。
    「他の企業だと売れている新しい商品やサービスを我が社も売り始めれば業績も改善できる」という考えです。
    ですが、安易に商品やサービスを見直ししても、そもそものその会社のコンセプトや存在価値をおかしくしてしまうことがあります。たとえば、飲食店を例にしてみますと「高級なお寿司屋なのに居酒屋のおつまみメニューを増やす」のようなものです。
    今までのビジネスモデルを自ら否定する取り組みとなってしまい、更に業績が悪化してしまうのです。


    ですので、短絡的に商品やサービスを見直すのではなく、まずは
  • お客様は誰か?
  • なにを価値として提供するのか?
  • お客様がその対価を支払うためにどの財源(財布)を私たちに切り替えてもらうのか?
  • どのように提供するのか?(ビジネスモデルは?)
  • など、現状のビジネスモデルや業務プロセスをしっかり検討することから始めることが必要です。


    そして、それを検討した上で、「ビジネスモデルや業務モデルを変える」取り組みを行う際には「社員のその捉え方・解釈(perception)を変える」ことを平行して取り組むことが必要です。
    実際に業務改善を行うためには、仕事の内容を変えるだけではなく、社員の意識も変えなければなりません。
    特に、この社員の意識を変えることは簡単なことではないです。
    新規事業に参入して成功している企業は、この両方を意識して取り組むから成功できています。


    合理性・現実性が業績向上を可能にする!

    観念や想像だけではなく、合理的・現実性をしっかり認識して着実に行わなければ業績向上・業績改善などできないのです。
    ですが、なかなかそれを理解して取り組めている企業は少ないです。
    もし、業績改善・業績向上にお悩みであれば、是非ご連絡ください。
    私たちが、貴社のメンバーと一緒に取り組み、業績向上・業績改善を成し遂げます。そして、その後は、貴社のメンバーだけで業績向上・業績改善を成し遂げられるように貴社内にノウハウを構築します。


    さて、来週も、成し遂げたい目標を1日でもはやく実現するための一週間にしていきましょうね!


    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
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