これから「営業」の仕事をはじめるあなたへ! ~ 営業担当者として活躍し、周りから高く評価され、プロフェッショナルへと大きく成長するための8つの心がけ

「営業という仕事」は、やりがいのある仕事です。営業には多くのスキルが必要ですが、営業力があれば私生活をより豊かにすることもできます。例えば、異性の興味を引いたり口説いたりすることにも役立ちますし、様々な場面での交渉にも役立ちます。営業力は日常生活でも応用できるスキルです。

昔と比べ、営業という仕事はますます高度になっています。営業という仕事は、「必須となる理論」を学び、それを実践する人だけが結果を出すことができるプロフェッショナルな仕事へと変化しました。プロフェッショナルな営業担当者として活躍するためには、多くのことを学び、身につけ、応用する必要があります。ですが、いきなり多くのことにチャレンジしても逆に混乱してしまうでしょう。

営業の仕事をはじめるあなたは、まず、ここで紹介している「8つの心がけ」を意識して仕事することをおすすめします。この「8つの心がけ」は、今後さらに難度が高いことを学び、実践するための基盤となるものです。やがて、あなたはハイパフォーマーな営業担当者として、多くの機会と報酬を手にすることができるでしょう。

営業担当者として活躍し、周りから高く評価され、プロフェッショナルへと大きく成長するための8つの心がけ

心がけ1. 商品知識には3つの要素を明らかにしながら学ぼう!

お客様が営業担当者に期待していることの1つは「豊富な商品知識」です。自分が扱っている商品を学ぶことは必須条件です。商品の使い方だとか、仕組みや構造だとか、あなたが販売する商品について幅広い知識を持つ必要があります。

その商品勉強をする際に是非注意してほしいことは、その商品の「特長」「他社との違い」「得られる利益」の3つの要素を明らかにしながら学ぶことです。

「特長」とは、カタログなどに書いてある商品・サービス・ソリューションの特徴/機能/仕様のことです。売り手である営業担当者の視点としてお客様に紹介したいことです。

「他社との違い」とは、他社と比べたときの差やどのように良いかを説明したものです。他社の商品・サービス・ソリューションとの比較の視点でお客様に紹介したいことです。

「得られる利益」とは、商品・サービス・ソリューションをお客様が利用することで手に入れられる利益や効果のことです。お客様の視点でお客様に紹介したいことです。

この「特長」「他社との違い」「得られる利益」の3つの要素は、お客様へ商品を提案するときの基礎的な要素です。この要素を盛り込んで説明することでお客様の購入意欲を引き出すことができるのです。

会社内で「商品の勉強会」があった時には、かならずこの3つを確認し、自分の言葉として説明できるようにしましょう。もし、会社の勉強会でこの3つの要素を説明してくれなかったとしても、あなたは必ずこの3つを説明できるようにしてください。あなたの提案力は格段に向上します。

心がけ2. 事前準備をしよう!

これから営業担当者として多くのお客様と面談をすることになりますが、そのお客様との面談の前には事前準備をしましょう。

事前に準備しておくことはいくつかありますが、私たちが強くおすすめしていることの1つ目は「そのお客様との面談の達成基準を設定すること」です。「その面談で達成したいことはなにか?」を事前に決めましょう。そして、面談が終わった後、「その達成基準を達成できたか?」を検証します。このようなことを繰り返すと、あなた自身のお客様との面談能力が向上します。

その面談の達成基準が「お客様へ新製品を提案し、お客様が予算獲得することを決断する」であれば、利用する説明資料の重要なところ(お客様に特に紹介したいところ)にマーカーや赤線を引いたりしてわかりやすくしましょう。その印をつけておくべきことは、上で説明した「特長」「他社との違い」「得られる利益」です。一般的に会社が用意した説明資料は多くのお客様へ紹介したいことが書かれています。その面談するお客様に対して、特に役に立つところを事前に印をつけておくのです。より効果的に紹介することができるようになります。

実際に営業担当者になると忙しくなって以上のような「事前に準備をする」ということをしなくなります。3分でいいです。常に準備をしてから望むようにしましょう。そして、面談が終わったら、3分でいいのでその達成基準を達成できたかどうかを振り返りましょう。今のうちにこのことを繰り返し行い、習慣にしてしまいましょう。

心がけ3. メモを取ろう!

結果を出すことができる営業担当者は、お客様との面談内容を十分にメモしています。「メモをとる」という行為は、「相手のことを理解する」「相手の要望を応える」ということを意味します。そのくらい大切な行為です。

メモをすべきことは、特に、お客様の仕事内容、お客様が保有している設備やツール、組織図、仕事の目的や目標、仕事上の悩みや不満、今後の予算動向、などです。営業活動というのは扱っている商品を売るだけが仕事ではありません。以上のようなお客様の仕事内容や課題や投資動向などの市場動向を調査することも大切な仕事の一つです。結果を出している営業担当者はお客様を理解しています。このような「顧客理解力」は営業担当者が鍛えておくべき最も大切な能力の1つです。

以上のようなことをメモに残さず頭で記憶しようとしても、人間の記憶ほど当てにならないものはありません。メモを取り、いつでも正しい情報を確認できるようにしましょう。このようなお客様情報を記録しているからこそ、上で説明したようにこれから面談するお客様にとって有益だと思われることに「マーカーを付ける」「赤線を引く」という事前準備を効果的/効率的にできるようになるのです。

心がけ4. 悩みや不安を解決する方法をいつも考えよう!

顧客理解力と同様、営業担当者が鍛えておくべきもう一つの大切な能力は「提案力」です。

お客様から「説明してもらえませんか?」という問い合わせに応対するだけでは、自らの提案力を高めることができません。本当の提案力とは「お客様が気づいていない問題とその解決方法を提案して、お客様の仕事に貢献すること」です。そのためには、お客様の仕事上の悩みや不安を理解し続けることが前提条件です。そして、それを理解しているだけではなく「具体的にどのように解決できるか?」を常に考え、いつでも提案できるようにしておく必要があります。

その際、あなたが販売している商品だけで考えるのではなく、必要に応じて他社の商品を活用した解決方法を考えることも必要です。提案力は簡単には身につきません。このように幅広い視野で考え続けるからこそ、あなたの提案力は他の人とは比べ物にならないほど高いレベルへと成長できます。

心がけ5. お客様と長く付き合おう!

お客様と長くお付き合いをすることも、あなた自身の人生に大きなメリットとなります。

今はまだ考えていないと思いますが、もしかすると、あなたも40才や50才になったときに転職を考えるかもしれません。40才や50才で転職をしている人たちを見ると、お客様と良い関係を維持できている人のほうが良い条件・報酬で転職できています。お客様を含め幅広い人脈を持っていることは「あなた自身の価値」なのです。逆に、商品知識が豊富であることはそれほど重要な条件にはなっていません。商品知識は後で学ぶことができるからです。

自分が担当しなくなったらお客様との付き合いを絶ってしまう営業担当者は多いのですが、それはもったいないです。上述したとおり、自分の価値をみすみす失っていることと同じです。今後の人生、どのような事態に直面するかわかりません。将来、あなたはマネージャーになって再びそのお客様とお付き合いをすることになるかもしれません。または、他の会社の社員として、再びそのお客様との付き合いが再開するかもしれません。結果を出す営業担当者の特長は、お客様の仕事内容/課題/問題を詳しく理解し、そのお客様に価値ある提案ができることです。そのためにも、お客様と長く付き合おうとし、いつでも詳しく理解できるようにしておくことは、あなた自身の人生に役立つのです。

心がけ6. 数字をできるだけ正しく扱おう!

営業担当者はできるだけ数値を正しく扱うべきです。この数値を正しく扱うことと計画力の高さとは比例関係です。

正しく扱うべき数値の1つ目は「金額」です。営業担当者は、毎月「その月の売上見込み」を報告する必要があります。一般的に、それぞれの案件の売上見込額は、見込のために「3000万円」や「4000万円」などのように上一桁までの数値で扱っている営業担当者が多いです。

ですが、上二桁までの数値で管理するよう心がけましょう。たとえば、「3200万円」「3900万円」のような上二桁の数値にします。これによって、毎月の売上目標と売上見込額の差をより正確に把握することができるようになります。できるだけ正確に把握できていれば、「今月は達成できるはずだったが、終わってみたら目標達成できていなかった!」という事態を避ける事ができます。

正しく扱うべき数値の2つ目は「日付」です。「来週の水曜日」いう言い回しではなく、「3月25日水曜日」という誰でもが間違いなく認識できる数値を使いましょう。例えば、社内の他の人に仕事の依頼する際も「来週末までにお願い!」ということではなく「3月27日までにお願い!」と数字ははっきり伝えましょう。

相手が忙しい人の場合、「あれ、仕事を依頼されたのは先週だったかな、今週だったかな?」と時折依頼された日がいつだったかを忘れていることもあります。期限までに確実に完了してほしければ、日付を正しく伝えることは大切です。これはお客様との面会の約束をする時にも大切なことです。

心がけ7. ゴールから逆算して考えよう!

「ゴールから逆算して考える!」ということは営業担当者だけに限ったことではありません。結果を出しているほとんどの人がやっている思考方法です。

営業担当者であるあなたの目標は、通常会社から売上目標(売上金額)で与えられます。その売上目標を達成するためには、「どのお客様と面談しなければならないのか?」「どれだけ面会する必要があるのか?」を逆算して考えましょう。その逆算した量だけ行動しないと売上目標を達成することはできないからです。

例えば、あなたの年間売上目標が1億8000万円だったとしましょう。この場合、毎月の売上目標は1500万円です。平均受注額が300万円ならば、毎月5件受注する必要があります。1件受注するのに10回お客様と打ち合わせをする必要があるならば、月50回はお客様と面談する必要があります。それ以外に新規の開拓のための訪問も必要でしょう。このようにゴールから逆算して考えることが大切です。

また、あなたの年間売上目標、現在の達成度、そして、そのGAP、この3つの数字は常に言えるようにしましょう。年間売上目標が1億8000万円で現時点の売上が8000万円だったとしましょう。残り7ヶ月で1億円を受注する必要があります。このような数値を常に頭に入れておきましょう。結果を出している営業担当者はGAPを認識して、そのGAPを埋めるための対策を立案しているのです。

心がけ8. 自らの目標も設定しよう!

上で説明したとおり、一般的に営業担当者の目標は「売上目標」で、その売上目標は会社から与えられます。その会社から与えられた目標以外に、なにか1つあなた自身の目標を設定しましょう。その目標には「会社の中であなたが一番!」という目標を設定して目指しましょう。

たとえば、「商品Aは会社内で一番売る!」「XX業界での売上高は自分が一番になる!」「訪問件数だけは自分が一番になる!」「新製品開発報告書を一番多く書く!」など、探してみれば見つかるはずです。自分で決めた目標だから意欲的になる事ができます。そして、一番になれば、会社内であなたの存在が高く評価され、あなたの自信が高まるでしょう。1つ「一番」ができれば、次の「一番」に挑戦します。そのようなことを続けていると、あなたは今後多くの機会や報酬を手にしているはずです。

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営業担当者として成長しよう!

今回紹介した8つの心がけは、あなたが今後営業担当者として活躍するためには必要な心構えです。まずは心がけとして意識することから始めてください。それがあなたの成長に必ず繋がります。

営業担当者になると、様々な困難に直面すると思います。ですが、ここで紹介した心がけを認識しておけば、乗り越えることは容易になるはずです。そして、問題や悩みに直面したら改めてこのノートを見直してください。その問題を解決するためのヒントが必ずあります。

また、私たちは、動画や研修という形で、様々な営業スキル向上の情報を提供しています。近いうちに、あなたと一緒により高度な営業スキルを一緒に学び会えることが楽しみです。あなたが、ハイパフォーマーになる支援をします。

あなたが近いうちにプロフェッショナルな営業担当者として大きく活躍していることを期待しています。

(本ノートは、2020年03月25日に書かれたものを再編集しました)
文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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