営業力強化ケーススタディ『外資系製造業』 ~ 二桁以上の売上成長率を続ける営業組織へ転換する具体的営業力強化実施計画の立案!

今回は、外資系製造業のクライアント企業に採用いただきました「法人営業診断(法人営業アセスメント)」について紹介します。

大手法人企業のお客様を対象にソリューション営業を行うためには、営業パーソン一人ひとりの営業力強化だけではなく、会社対会社としての関係を構築・維持できる営業体制強化も重要です。このクライアント企業の営業組織は7つの営業ユニットに分かれており、それぞれが別々の海外営業部の配下となっていました。そのため、同じ会社ともいえども営業ユニット間の相互の連携がほとんどない状況で、そのことが営業効率の悪さや売上低迷の原因となっていました。

このクライアント企業は、これらの問題を乗り越え、「二桁以上の売上成長率を続ける営業組織へ転換する営業力強化策」を必要としていました。

このノートでは、このクライアント企業が私たちの「法人営業診断(法人営業アセスメント)」を実施することになった背景と実施した効果について解説します。

二桁以上の売上成長率を続ける営業組織へ転換する営業力強化プランの立案!

チームを束ね、企業として二桁以上の成長を実現する戦略が必要だった!

今回、私たちが営業力強化の支援をしたのは、外資系製造業A社です。営業力強化策を求めるA社の社長と初めて面会した時にお伺いした悩みは以下でした。

◆ 営業パーソンの営業計画が不十分
◆ 会うべき人に会いに行っている状況ではない
◆ お客様に言われたとおりのことをしているだけの待ちの姿勢
◆ 商談への諦めが早い

その後、数回の面談を通して、このような悩みに至った経緯がわかってきました。A社の営業組織は7つの営業ユニットに分かれていました。そのうち2つの営業ユニットは日本に営業マネージャーがいました。他の営業ユニットは、海外にそれぞれ別々のマネージャーがいました。そのため、大切なお客様であっても、営業パーソンがばらばらにお客様と商談している状況で、営業ユニット間での情報共有や協力はあまり行われていませんでした。

A社は、お客様からの新規の問い合わせはある程度の数がありました。そのため、営業パーソンたちは「もし、この問い合わせで受注できなくても、他の問い合わせがたくさんある!」と考える傾向にあり、「食らいついてでも受注する!」という意識が乏しく、その問い合わせから受注できる確率が良くない状況でした。それに、問い合わせがある程度あるために、営業側からお客様へ新規に提案していくこともあまり行われていませんでした。

A社の社長が求めているものは、これらの問題を解決し、二桁以上の売上成長率を続ける攻めの営業組織へ転換する具体的な営業力強化策でした。個々の営業パーソンの「お客様への積極的なソリューション提案力」の強化だけではなく、「営業ユニット間の協力体制」「お客様との戦略的な関係を強化していく組織営業体制」などの強化も必要でした。

これらの課題を解決する具体的な実行計画を立案する目的で、私たちの法人営業診断(法人営業アセスメント)を採用いただきました。

法人営業診断(法人営業アセスメント)の特長とは?

私たちの法人営業診断(法人営業アセスメント)は、以下の2つの分類で具体的な問題や原因を特定できることが特徴です。

◆ 営業組織の診断(営業組織アセスメント)
◆ 営業パーソンの営業能力の診断(営業スキルのアセスメント)」

(【参照】【コンサルティング】営業力診断(アセスメント) ~ 営業組織の目標達成&高い成長実現への最重要課題を特定(BtoB Sales Force Assessment)

営業組織の診断(営業組織アセスメント)

長年、営業力強化を支援してきた私たちの実践やその研究の結果、法人営業組織としての能力は、以下の4つのレベルに分類できることがわかりました。

【レベル1】 御用聞き営業(ルートセールス)
【レベル2】 プロダクト営業
【レベル3】 ソリューション営業
【レベル4】 戦略的アカウント営業

各営業組織の扱っている商材/お客様/競合/営業活動/報告体系/評価などを多角的に診断することで、以下のことを明らかにすることができます。

◆ 営業組織は、現在、レベル1~4のどのレベルにいるか?
◆ 営業のパフォーマンスを向上するために目指すべきレベルはどこか?
◆ そのGAPを埋め、成長を確実なものにするための具体的な施策はなにか?

私たちの「法人営業診断(法人営業アセスメント)」の特徴の1つ目は、以上のように、営業組織としての能力を診断することです。

営業組織の現在のレベルを特定した後、営業組織として目指すべきレベルを設定し、レベルアップに挑戦します。実際に、このレベルを1つ向上させると、営業組織としての売上額や利益額などの営業成績(パフォーマンス)は10数%向上します。

営業パーソンの営業能力の診断(営業スキルのアセスメント)

一般的な営業パーソンの営業スキル診断は、以下の2つの方法で行われることが多いです。

◆ 【アンケート方式】 質問に答えることで、改善点を特定する。
◆ 【研修の演習】   研修で用意された演習を行うことで、改善点を特定する。

このような一般的な営業パーソンのスキルの診断方法は、どこに問題がありそうかを推定することまではできます。ですが、具体的に解決すべき原因や解決方法を特定することまではできません。例えば、「提案力が弱そうだ」「ニーズの把握力がなさそうだ」「交渉力が弱点のようだ」まではわかりますが、「提案力はどのような状態で、具体的に何がどのように悪く、どうすればよいのか?」という分析までには至りません。

私たちの「法人営業診断(法人営業アセスメント)」の特徴の2つ目は、営業パーソンの能力を診断することです。

営業パーソン一人ひとりのパフォーマンス(営業成績)は、営業パーソンの商談の進め方次第です。お客様に対して実際に行っているコミュニケーションの流れや扱っている情報を分析することで、具体的かつ現実的な問題を特定でき、効果の高い改善策が実施できます。

一般的な営業スキル診断とは違い、私たちは、営業パーソンがお客様に行った商談を分析し、以下のような分類で営業スキルの具体的な問題を特定することができます。

◆ お客様に商品を提案する際の状態や具体的な問題
◆ お客様からの問い合わせを対応する際の状態や具体的な問題
◆ 競合対策を行う際の状態や具体的な問題
◆ 値引き・条件交渉を行う際の状態や具体的な問題

このような観察と分析に基づくアセスメントを行いますので、営業パーソンの「自分はできている!」「自分には研修など必要ない!」という思い込みを打破し、「実はできていなかった!」「その原因もわかった!」と納得させることができます。以上のように、具体的な原因を明らかにしてから営業パーソンのスキル強化を行うことの効果は絶大です。

営業組織の診断(営業組織アセスメント)によって、今後目指す目標は?

A社には、以上の2つの法人営業診断(営業アセスメント)を提案しましたが、今回は「営業組織の診断(営業組織アセスメント)」を採用いただきました。その採用決定後、A社の社長とこの営業組織の診断(営業組織アセスメント)を実施することで目指す目標について話し合いました。A社の社長からすでに伺っていた課題は下記でした。

◆ 営業パーソンの営業計画が不十分
◆ 会うべき人に会いに行っている状況ではない
◆ お客様に言われたとおりのことをしているだけの待ちの姿勢
◆ 商談への諦めが早い
◆ 組織としての営業力が発揮できていない

今回、私たちの営業組織の診断(営業組織アセスメント)でA社の状態と具体的な問題を診断することで、以下の期待に応える具体的な営業力強化策を提案する約束をしました。

◆ 以上の問題を解決し、二桁成長(10% Growth)を実現していきたい。
◆ その上で、全世界の中での日本法人の存在感を高めていきたい。
◆ 単なる研修ではなく、プロジェクト的に営業組織を強化する。そのための具体的なプロジェクトプランを立案したい。

営業組織の診断(営業組織アセスメント)が始まった!

営業組織の診断(営業組織アセスメント)を通して、私たちが提案しなければならないことは、「二桁以上の売上成長率を続ける営業組織へ転換する営業力強化策」でした。それを明らかにするために、下記の手順でアセスメントを行いました。

1. アセスメント(診断)実施前の事前準備
2. 7名の営業マネージャーへのインタビューの実施
3. 営業マネジメント(営業管理)プロセスの可視化・分析・課題の整理
4. 診断結果のご報告、および、今後の営業力強化策のご提案

診断(アセスメント)結果と今後の施策のご提案

約2週間に渡る診断を実施し、その後、最終的に下記を報告しました。

◆ A社の営業状況のレベル
◆ A社の組織営業の管理・評価体制の良い点と成長のために改善すべき点
◆「二桁成長をするために目指すべき組織体制の姿」および「理想の営業パーソンの姿とそのために必要なスキル」
◆ 二桁以上の売上増加を実現できる営業組織へ転換するための具体的な実施策

上記の私たちの診断結果の報告と今後の営業力強化策の提案に対して、A社の社長は以下のようなコメントをしていました。

「報告内容は、私たちにとって衝撃的なものです。我社が企業価値として掲げているものの1つが『Solution』です。ですから『我社はソリューションセールスができている!』と思っていました。ですが、診断報告にかかれているように、我社がやっていることはソリューション営業ではなく、プロダクト営業でした。また、この報告書の通り、プロダクト営業も十分に実施できていないことを認めざるを得ません。しかも、営業体制は効率的ではなく、営業管理の方法も見直しが必要なことがわかりました。おかげで、私たちが成長できていない理由も解決すべき問題も明らかになりました。この施策を利用して、二桁成長実現に向けて挑戦しています。」
以上のように、私たちのご提案を受け入れていただき、私たちが立案したプロジェクトプランを実施することが決定しました。

営業力強化ソリューション紹介セミナー

営業力強化ソリューション紹介セミナーを開催しています。ぜひご参加ください。

【マネジメントセミナー】法人営業変革で強い営業組織へ ~ 2030年代へ向けて進化し続ける次世代営業力強化の実例

その他のソリューション紹介セミナー

ソリューション紹介セミナー

クライアント企業の診断(アセスメント)の評価は?

この診断(アセスメント)を実施した後にお伺いしたことなのですが、A社は、数年前、世界的なコンサルティングファームの「営業診断(セールスアセスメント)」を行っていました。そのコンサルティングファームの診断は数カ月にも渡り、このコンサルティングファームへの対応に社員の多くの時間を奪われ、かつ、1億強という膨大な費用がかかった、とのことでした。その時は事情により診断(アセスメント)を実施しただけで、そのコンサルティングファームが提案した解決策は実施されませんでした。

そのコンサルティングファームと比較して、私たちの診断結果と解決策はほぼ同程度の精度で、なにより期間も費用も労力も格段に少なかったために、高く評価いただきました。A社とは、その後も長く営業力強化を支援しており、ご評価いただいております。

私たちは、多くの営業組織の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるための豊富なノウハウ/経験があります。あなたの会社も組織としての営業力強化を行うのであれば、是非私たちにお任せください。私たちが、貴社の成長への障壁を明らかにし、具体的な施策をご提案します。そして、その施策により成長を成し遂げるまで、貴社を支援します。より具体的な内容説明の希望・質問・ご依頼は、下記からお問い合わせください。


文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
Copyright (C) 2017-2023 T-SQUARE Co., Ltd. All rights reserved.

お問い合わせ

ご質問/ご依頼など当社へのお問い合わせ

関連するソリューション

【コンサルティング】営業力診断(アセスメント) ~ 営業組織の目標達成&高い成長実現への最重要課題を特定(BtoB Sales Force Assessment)

【コンサルティング】 パフォーマンス向上! 業務改善プロジェクトを成功へ導く計画立案&推進を支援

ティ・スクエア 法人営業力強化ソリューション 一覧

無料メールマガジンの登録

『組織』と『個』の相互の成長に役立つ『プロフェッショナル育成』と『営業力強化』の情報を月1~3回お届けしています。

当社無料メールマガジンのご登録フォームへ