営業プロセス最適化の教科書 > 営業組織の成果を最大化するもっとも強力な方法 Vol.294

営業組織の強化やパフォーマンスの改善は、勘や経験に頼って取り組む時代ではなく、論理的・合理的・戦略的にとりくむ事が必要な時代です。
そのためのカギを握るのが「営業プロセス」です。
営業の業務・管理方法・育成・体制などをプロセスで考え、見える化し、最適化し、効果的に活用していくことが、業績向上(パフォーマンス向上)につながります。
このコラムでは、営業プロセスについて基礎から応用、具体的な事例まで、わかりやすく解説します。


営業プロセス最適化の教科書 > 営業組織の成果を最大化するもっとも強力な方法

営業プロセスとはなにか?



営業プロセスは、どの営業組織にも存在している

営業プロセスは、アプローチから受注までにどのような段階があるのかをステップとしてまとめたものです。[初期訪問]→[情報提供]→[ニーズ把握]→[提案]→[クローズ]などがその一例ですが、扱う商材や顧客のタイプにより、様々な営業プロセスがあります。営業プロセスはどの営業組織にも存在していますが、それを明文化している企業は少ないのです。


しっかりと文書化され、営業マン1人ひとりに共有された営業プロセスは、営業を大きく変える力を持っています。営業活動のどこにどのような問題があるか、まだ見えていないビジネスチャンスを明確にし、営業組織全体を成長に導く「地図」が営業プロセスです。


営業プロセスは、自社に合わせて最適化してこそ効果をもたらす

すでに営業プロセスを活用している企業には、第三者が提案したものをそのまま使っているケースが多くみられます。また、使いやすさだけを理由として、営業部隊が営業プロセスを勝手に変更しているケースも珍しくありません。

本来、会社によって効果のある営業プロセスの構造は異なります。営業プロセスは会社の数だけ、別々なものが存在するといっても過言ではありません。確実に成果を上げることができる営業プロセスは、その会社が扱っている商材や財務目標、購買プロセスなどに合わせて最適化することが重要です。


営業プロセスの提案をサービスとしている企業がある

営業支援サービスを行う下記のような企業は、自社の得意分野を活かした営業プロセスを顧客に提案しています。

  • マーケティングオートメーションなどを提供しているマーケティング会社
  • SFAなどの営業支援ツールを提供しているIT企業
  • 人材育成を支援する研修会社

  • こうした企業が提案することが多い、営業プロセスの例をみてみましょう。

    [リスト]→[テレアポ]→[商談]→[受注]

    ITツールを活用し、ホームページからの新規問合せや電話営業で新規の引合創出に重点をおく営業プロセスです。個人向けの携帯電話や保険などの営業でよく活用されています。

    [アポ取得]→[ヒアリング]→[提案書の提出]→[見積書の提出]→[デモ]→[クロージング]→[フォロー]

    法人営業などにおいて、特に訪問件数など営業の行動量を重視した営業プロセスです。法人向けの商品販売などの営業(プロダクト営業)でよく活用されています。

    [初期訪問]→[情報提供]→[ニーズ把握]→[提案]→[クローズ]

    ソリューション営業やコンサルティング営業を意識し「お客様のニーズを把握する」という要素を盛り込んだ営業プロセスです。法人企業に高額な商材やソリューションを提案する営業で活用されています。


    ティ・スクエアが提案する営業プロセスとは

    このように様々な企業が様々な営業プロセスを提案しています。営業プロセスを活かすためにはそれをそのまま使うのではなく、会社に合わせて最適化することが大切です。自社だけのオーダーメイドな営業プロセスを手にし、真の成長を目指すお手伝いをするのが私たちです。

    私たちがクライアントによくご提案する営業プロセスを2つ紹介します。

    [顧客分析]→[リレーション構築]→[戦略計画]→[課題の協議]→[ご提案]→[効果測定]

    大企業や政府など、大きな組織のお客様と大きな取引関係を構築したいクライアントの営業プロセスです。1回受注しただけではなく、継続的かつ戦略的な信頼関係構築を考慮しています。

    [情報提供]→[課題]→[予算]→[競合対策]→[契約納入]→[関係強化]

    持続的な二桁成長達成のため、顧客への積極的な働きかけを意識している営業プロセスの例です。1回だけの販売が目的ではなく、会社対会社の関係構築を実現していくためのものです。

    会社の目標や状況にフィットする営業プロセスを構築することが、あなたの会社の成長への鍵となります。


    営業プロセスはなぜ大切なのか?

    営業プロセスがあるからこそ、深刻な問題を発見できる

    営業プロセスを活用するメリットとして最も大きいものは、問題がクリアになることです。受注に至らないのはなぜなのか、どの段階でどのような障害が起きているのかが明確になります。例えば下記のような整理が可能になります。


    新規開拓の段階:
    「新規のお客様に紹介しても関心を持ってもらえない」
    「行きたい会社があるが、誰も知らない」
    「キーマンにアプローチできない」


    商談が進んだ段階:
    「お客様のニーズがつかめていない」
    「信頼されていない」
    「提案内容が弱い」
    「商談をどのように進めてよいかわからない」


    お客様との関係強化の段階:
    「アフターフォローの時間がない」
    「上層部と会えない」


    営業プロセスが見える化できていれば、ここから最も影響度合いの高いボトルネック(障害)を発見できます。それに応じて業務内容やITツールの見直しや効率化/研修・トレーニングプログラムの実施などで、改善への第一歩を踏み出せます。


    営業プロセスのボトルネックを発見するための「ファネル管理」

    営業プロセスには「ファネル管理(もしくは、パイプライン管理)」という管理方法があります。ファネル(funnel)とは、日本語で漏斗(じょうご)のことです。それぞれのステップで漏斗のようにデータを収集することで、目標達成のボトルネック(障害)となっているところを発見するのです。


    ファネル管理(それぞれのステップのデータを定期的に測定)を行なうためには、SFA(Sales Force Automation)と呼ばれる営業支援ツールを活用します。
    SFAは営業支援システムとも呼ばれ、営業の進捗状況を管理するシステムです。営業活動の履歴や案件の状況をデータで共有し、分析することができます。営業マンが抱え込みがちな顧客情報や進捗を一元管理できるので、組織全体の営業活動を効率化します。社員数や営業マンの数がそれほど多くなければ、Excelなどのスプレッドシートで管理するケースもあります。


    社内から見えにくい法人営業(BtoB)こそ、営業プロセスが必須!

    法人営業(BtoB)の仕事の舞台はお客様先(社外)です。個々の営業マンの仕事のやり方を観察できないので、営業に関する対策がどうしても過去の経験や勘に頼りがちとなり、改善が難しい業務領域の1つといえるでしょう。業務改善や業績向上は、論理性・合理性・戦略性が鍵です。勘や経験では業務改善や業績向上を成し遂げられません。マネージャーが観察しづらい法人営業(BtoB)業務こそ、まず営業プロセスの見える化に取り組み、改善・強化のための最適化を行う必要があります。


    営業プロセスの見える化・最適化で、営業マンのモチベーションも上がる?

    法人営業(BtoB)で営業プロセスの見える化・最適化をすると、このような効果が表れてきます。

  • 売上の増加、利益の増加
  • 生産性(社員一人あたりの売上や利益)の向上
  • 取引金額の増加
  • 売上予測の向上
  • 新規開拓による取引顧客数の増加
  • 商談件数の増加
  • 商談成約率の向上
  • 商談期間の短縮
  • 営業業務の問題点の発見
  • 顧客との信頼関係の構築や強化
  • 営業の育成コストの最適化
  • 人事評価の最適化
  • 営業の意欲やモチベーションの向上


  • 「営業の意欲やモチベーションの向上」が入っていることに、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。私たちはこれまで多くの法人営業(BtoB)企業の営業力強化コンサルティングを行ってきましたが、営業マネージャーから「営業マンの意欲やモチベーションが低い」と嘆く声をたくさんうかがいました。様々な取り組みをされる中で、一時的に意欲が高まっても、その効果が持続せず苦労されていました。


    実は、営業プロセスの見える化・最適化は、営業マン1人ひとりの意欲やモチベーションを上げることにも役立ちます。営業プロセスをメンバー全員で共有することにより、ゴールまでの道のりが整理されます。自分がいまどこにいて、次は何にエネルギーを注ぐべきなのか明確になることで、上司は営業を正しく評価出来るようになり、その結果営業マンのモチベーションが上がるのです。

    自社の営業プロセスはどうやって作ればいい?



    自社に合わせた営業プロセスの最適化は、この4つの観点で考えよう!
    最適な営業プロセスを作るには、下記の4つの観点から見直すことをおすすめします。


    1.お客様

    主要なお客様は誰か、大手企業か中小企業か、既存顧客重視か新規顧客重視か、原価で購入するお客様か経費で購入するお客様か研究開発費で購入するお客様か


    2.商材の特性

    手離れが良い商材か、サポートが必要な商材か、納入だけですむか作業が必要か、金額が大きいか小さいか
    大手企業のようにたくさんの商材や事業部がある場合は、商材(もしくは事業部)に合わせて複数の営業プロセスを用意する必要があります。


    3.目指す財務的な成果(もしくはその先行指標となるKPI)

    売上が重要なのか利益が重要なのか、新規顧客から受注金額を増やすのか既存顧客からの受注金額を増やすのか、受注単価を増やすのか商談件数をふやすのか、どの商材の売上をふやすのか
    正しい目的や目標に基づいて営業プロセスを設定できている企業は意外と少ないです。目的や目標の扱い方は難しく、いろいろ考えているうちに正しい目的や目標からずれていってしまいます。そうしたときには原点に戻り、何を目指しているのかを再確認するとよいでしょう。その指標となるのが「目指す財務的な成果はなにか?」です。


    4.お客様の購買プロセスにできるだけ合致させる

    法人営業(BtoB)の場合は、お客様が買う気になり、お客様が社内の購買プロセスを進める必要があります。お客様の購買プロセスに沿ったものでなければ、営業プロセスは機能しないのです。
    そのためには前述の1.お客様において「主要なお客様は誰か?」をできるだけ明らかにすることが大切です。そのお客様の購買プロセスや意思決定プロセスに合致するようにします。

    営業プロセスを最適化する際は、この4つを1つひとつ注意深く検討することが大切です。そして、最適化しただけで終わりにするのではなく、営業組織への導入も重要です。こうした綿密な計画がなかったために、結局うまく行かない営業組織も多く見受けられます。


    営業プロセス最適化のポイントは、この2つ!

    1. 売上目標を分解して考える

    営業プロセスを最適化するための1つ目の方法は、売上目標を分解して考えることです。それまで漠然ととらえていた売上目標を、短期・長期に分解して整理します。
    短期的な視野での営業プロセスになってしまっていると、営業組織の中では毎月の売り上げの話ばかりになります。そうなると、営業は新規開拓ばかり行い、お客様との関係構築の活動をしなくなります。3か月いう観点での商談管理、半年もしくは1年という観点でのお客様との取引額や関係構築、という中期的な視野で新規開拓先や既存顧客との関係構築を確認していきます。営業活動をどう育ててどう刈り取るのかを時間軸を使って考え直すことで、短期に偏りすぎ、あるいは特定の時間がかかりすぎなど、バランスが悪い営業になっていたことが明確になるでしょう。
    営業プロセスにそのような中長期的な視野に対応できるように最適化することは効果的です。


    あるクライアントでは、毎月の売上予測の確認しかしていませんでした。そこで、3ヶ月先までの売上予測と営業プロセスによる商談状況管理へ変化することで、その後20%以上の売上成長を達成することにつながりました。


    2.  営業マンからお客様の視点に置き換える

    2つ目は、営業プロセスを営業マンからお客様の視点に置き換える方法です。お客様の購買プロセスは常に変化しています。拠点ごとの購買から本社での集中購買へ変える、購買の業務そのものを外部委託化(アウトソース化)する、など、様々な変化が起こります。これまで営業マンの視点から組み立てていた営業プロセスを一旦置いて、お客様の購買や意思決定の変化を考慮した、新しい営業プロセスへ最適化するものよいでしょう。


    営業プロセスはシンプルにする

    例えば、あるお客様から「見積をほしい」という依頼があり、見積書を出しました。しかしそのお客様は予算申請や競合との比較検討をまだ行っていません。このような場合、営業によって「営業プロセス上のどこなのか?」、その判断が変わります。


    その会社の営業プロセスが[アポ取得]→[ヒアリング]→[提案書の提出]→[見積書の提出]→[デモ]→[クロージング]→[フォロー]だったとしましょう。営業Aさんは、見積を出したので、[アポ取得] →[ヒアリング]→[提案書の提出]→[見積書の提出]まで終了した、と考えていました。しかし営業Bさんは、実際にはまだ予算申請もしていないので、[アポ取得]→[ヒアリング]までしか終了していないと考えました。このように営業によって判断が異なるケースが起こります。(この場合は、営業Bさんの判断が正しいです)


    こうしたことが起こらないようにするためにも、営業プロセスを最適化する時には下記のことに細心の注意をはらい取り組む必要があります。

  • できるだけシンプルにする
  • しっかりドキュメント化し、それぞれのステップの説明を記載する
  • 営業がしっかり理解し、正しい判断できるような研修やトレーニングを実施する

  • 誰にでもわかりやすく、誰しもが活用できるようでなければ、上手く運用できません。
    また、前述したモニタリングの精度を上げるためにも、営業プロセスをシンプルにすることが大切です。複雑にすると集めたデータの精度が悪くなり、「効果的に業務が遂行できているか?」を判断できなくなることが明らかになっています。


    業績が上がらないなら、再度営業プロセスを見直そう

    営業プロセスを見える化し、ファネル管理や問題解決に取り組んでも期待通りの業績向上ができない企業もあります。その原因が「短期的視野による商談を早く受注することが目的となっている営業プロセス」ならば、まず営業プロセスを最適化する必要があります。
    特に、営業組織の中で交わされる話が「毎月の売上数値」ばかりになっている会社は、そのような状態になっている可能性が高く要注意です。ですが、しっかり対策を取れば、確実に業績を改善することが出来ます。


    営業プロセスを活用したマネジメントとは?

    営業プロセスの活用で見えてくることとは?

    自社に合わせて最適化した営業プロセスができたら、各ステップにおけるパフォーマンス(数値データ)をモニタリング(定期測定)することで、下記のようなことが判断できるようになります。

  • 営業組織が効果的に業務を遂行できているだろうか?
  • どのステップが目標達成のボトルネック(障害)となっているか?
  • どのステップを改善することでさらなる業績向上ができるか?

  • 営業プロセスがどれだけ重要かは、飛行機の操縦席にある計器類(ダッシュボード)をイメージするとわかりやすいでしょう。飛行機が目的地に向かって問題なく飛行できているかどうかを見極めるためにダッシュボードがあります。営業プロセスは、営業活動におけるダッシュボードの役割を果たします。


    法人営業(BtoB)で行われる営業管理とは?

    ほとんどの営業組織、特に法人営業(BtoB)で行われている営業管理には下記の3つがあります。

    1.売上目標管理 売上目標に対しての達成度を管理する
    2.行動・訪問管理 営業の訪問量や訪問先について管理する
    3.案件・商談管理 現在取り組んでいる商談についていつくらいの受注できるかを管理する

    これらの管理に営業プロセスがどのように関係しているかを考えましょう。


    売上目標管理と営業プロセス

    売上目標管理では、「会社→営業部→個人」または「年→四半期→月」へとブレイクダウン(詳細化)し、それぞれの達成度を管理します。この売上目標管理と営業プロセスの見える化とファネル管理は関連性が高く、売上目標が決まったら営業プロセスのステップごとに「どれだけの金額と件数の受注がないといけないのか?」「どれだけの金額と件数の商談がなければいけないのか?」「どれだけの金額と研修の新規開拓をしなければならないのか?」と売上目標から逆算して、その先行指標となる見込商談件数や金額などの目標数値を設定します。


    たとえば、月間の売上目標が5000万円、商談単価が1000万円の場合、”今月中に5件/5000万円を受注する”必要があります。もし、競合との勝率が50%だったとすると、”少なくとも10件/1億円分の商談が必要“です。すべてのお客様が買ってくれるわけではありません。70%のお客様が買ってくれるとしましょう。そうすると「毎月15件/1.5億円分の見込み商談を新規に開拓する必要がある”と推測できます。


    上記のように、確実に売上目標を達成するためには、営業プロセスに沿って売上目標から逆算し、各ステップで必要な商談量や行動量を目標設定する管理が効果的です。目標数値に達していないステップがあれば、そこに営業上のボトルネック(障害)があることがわかります。営業プロセスを見える化できていると、合理的・論理的にボトルネック(障害)を発見できます。発見した問題への対処は、営業のスキル強化研修やトレーニング、営業プロセスのさらなる最適化で解決します。


    行動・訪問管理と営業プロセス

    行動・訪問管理では、営業ごとの「毎月→毎週→毎日」の訪問先・訪問内容・訪問件数を管理します。訪問件数は管理していても、訪問先と訪問内容は管理できていない企業が多いです。ですが、重要なのは訪問先と訪問内容です。ここでも営業プロセスが役立ちます。


    営業はどうしても「アポが取りやすいところ」「会うのが楽なところ」「仲の良いお客様のところ」に行きがちです。そのため新規開拓のための訪問先や、購入条件が厳しいお客様への訪問は後回しになる傾向があります。
    訪問件数だけの管理では、このような「行きやすいところばかりに行っている」問題は発見できません。私たちが営業力強化コンサルティングを行ったクライアントの中で、この問題にしっかり対処できている企業は少数でした。


    新規開拓件数が少ない営業は、その訪問先をまず確認し、新規訪問件数を増やす必要があります。
    競合との勝率が良すぎる営業も、訪問先と訪問目的を確認する必要があります。こうした営業は、苦手なお客様に訪問せず受注機会をみすみす逃している可能性があるからです。
    このような兆候を発見しやすくするためには、営業プロセスに「商談機会発見」の要素を盛り込みます。その営業プロセスと訪問計画を連携することで、営業がどれだけ新規訪問を計画しているかを判断しやすくすることができます。
    このような偏った訪問をしている問題を早期に発見でき、その対策を取ることができます。


    案件・商談管理と営業プロセス

    案件・商談管理では、受注に向けた取り組みの対象となっている商談の量と金額、そして、それぞれの商談の売上時期、受注の可能性を管理します。売上時期の予測精度を高めるためには、営業プロセスの見える化が必要なのです。
    その商談の営業プロセスに基づく進捗状況が「ヒアリング」の段階でしたら受注できるのは3ヶ月先でしょうし、「(最終)見積提出」の段階でしたら1ヶ月後には受注できるでしょう。
    営業プロセスは、営業の売上予測の精度を高めることに役立ちます。


    以上のように、営業で行われる3つの管理(「売上目標管理」「行動・訪問管理」「案件・商談管理」)をそれぞれ単独で行うのではなく、営業プロセスと連携して行なうことで、より効果的なマネジメントが出来るようになります。


    営業プロセスの最適化が成功をもたらした事例



    営業プロセス最適化事例1 > お客様の購買承認プロセスを組み込む

    法人企業様向けにITシステムを販売しているクライアントの成功事例を紹介します。
    クライアント企業の経営者の課題は、「受注確率が悪い」ということでした。新規引合はあるのですが、それが受注に発展できないのです。


    このクライアントは営業プロセスを見える化していなかったので、調査をしたところ、[案件]→[商談]→[受注]→[導入設置]という営業プロセスであることがわかりました。
    IT企業だけあって主にホームページを活用した新規開拓をしていました。そこから新規の問い合わせがあるのですが、受注までの確率が悪い状態でした。


    その原因を追求したところ、「お客様の購買プロセスが考慮されていない」という原因がわかりました。
    お客様が法人企業の場合、お客様には購買の意思決定プロセスがあり、合理的に購入をするかどうかの検討が行われます。そのため、商談には、「何に困っているか? / 何を買うか?」を検討する人(意思決定プロセスで重要な鍵を握る1人目、主に私たちが商談をするご担当者様やその直属上司)、「買ってもよいかどうか?」を承認する購買の意思決定者(意思決定プロセスで重要な鍵を握る2人目、社長や事業部長など予算権限を持っている人)の2人を意識して取り組むことが重要です。
    お客様内にいるこの2人を意識して、この2人に了承してもらいながら受注までの一連の営業プロセスに取り組む必要があります。
    そこで、[予算]というステップを追加し、[案件]→[商談]→[予算]→[受注]→[導入設置]という営業プロセスへ最適化を行いました。


    営業プロセスの最適化を行った際には、必ずそのための研修・トレーニングが必要です。それにあわせて「予算申請前の場合、どのような対策が必要か?」「予算申請中の場合、どのような対策が必要か?」など営業研修も行いました。
    その結果、ホームページの問合せからの受注額を2倍にまで増やすことができました。


    営業プロセス最適化事例2 > 営業プロセスに商談機会(Opportunity)を組み込む

    法人企業様向けに原材料などの直接材の販売しているクライアントの成功事例です。
    このクライアント企業の経営者の悩みは、「競合に対して大きく遅れ、市場シェアとして3-4番目の状況であること」および「商談成約率が悪く受注金額が増えないこと」でした。
    営業支援ツールはすでに導入しており、そのツールに設定されていた営業プロセスは[商談化]→[ご提案]→[交渉・契約]→[納入]でした。


    原因を調査したところ「競合相手が強く、そこと競合すると勝てない。価格での勝負となってしまう」と「業界トップ企業との取引額が少なすぎる」という原因が判明しました。
    そこで、[顧客分析]→[リレーション構築]→[戦略計画]というステップを追加し、[顧客分析]→[リレーション構築]→[戦略計画]→[商談化]→[ご提案]→[交渉・契約]→[納入]という営業プロセスへ最適化しました。商談化するまでお客様が進むのを待っているのではなく、こちらからお客様に積極的に働きかけ、戦略的な商談機会を創造していこうという活動を追加しました。


    この活動を通して戦略的な大手企業を6社選定しました。そしてその6社だけで約70億円の販売機会があることが判明しました。営業プロセスの最適化を行う前は、3-4億円程度の販売機会という判断だったのです。
    こちらの会社では、現在この70億円の受注に向けて取り組んでいます。

    これらの事例からわかるように、営業プロセスを見える化・最適化する効果は大きいのです。


    営業プロセス最適化、成功のカギとは?

    営業を外から見ることが、営業プロセス見える化を成功させる!

    営業プロセスの見える化・最適化を成功させる鍵は、営業部門任せにせずに、経営者や経営幹部主導で行うことです。基本的に人は変化を嫌います。営業部門に任せても、今までのやり方に慣れているために新しい営業プロセスへと変化しようとしません。
    しかし、変化しなければ業績や結果は変わらないのです。


    おすすめなのは、実際に営業活動をしている営業部とは別に営業推進部(営業企画部)というセクション(もしくは、営業最適化プロジェクトというプロジェクトチーム)を作ることです。自ら営業活動をしながら営業プロセスの見える化・最適化することはできません。営業を外から見て、問題点や改善点をしっかり観察することが重要なのです。
    大手企業であれば営業推進部(営業企画部)の人員が十分いると思いますが、こうした余裕のある企業は少ないと思います。営業推進部(営業企画部)への任命は誰でも良いというわけではなく、市場調査ができ、プロセス思考があり、プロジェクトマネジメント(チェンジマネジメント)できる能力を有する人員が必要です。


    持続的な成長を遂げたいなら、まず営業プロセスを見える化することからはじめてください。
    取り組みに適切な人員をどうしても生み出せない、または取り組み始めたが上手く行かない場合には、ぜひご連絡ください。
    貴社の業績を確実に高めるために、私たちが一時的にあなたの会社の営業推進部(企画部)の一員となり、営業プロセスの見える化・最適化のお手伝いを致します。


    営業改善への取り組みがなぜかうまく作用しない、そんなときはぜひご相談ください


    経営者や営業マネージャーは、業績向上のために営業プロセスをはじめとして、様々な取り組みを行っていることと思います。しかし対策を打ち続けても状況が改善しないのであれば、どこかに下記のような問題が潜んでいるのかもしれません。

    「営業マネージャーや営業たちの変化への抵抗」
    「どうしても過去の経験から抜けきれない」
    「プロセス最適化の経験不足・やり方を知らない」
    「達成目標が明確ではない」
    「営業プロセスが現状と合致していない」
    「ドキュメント化や教育が十分でない」

    潜んでいる問題を発見し、対処できれば必ず業績が向上するはずです。会社の限りあるリソースを無駄にすることなく、問題を発見しその対処にエネルギーを注ぐことが大切です。
    現在の営業プロセスを見える化・最適化することが、最も強力な営業力強化方法です。多くのお客様の営業力強化を実現してきた豊富な実績をもとに、しっかりとサポートいたします。


    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
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