なぜ、真面目なマネージャーほど成果が出ないのか? 事業成長を実現したエンジニアリング会社の「方針作成力」強化事例 ~ ケーススタディ「エンジニアリング会社」

あなたの会社では、こんな状況が起きていないでしょうか?

◆ 中長期計画はあるが、現場の行動につながっていない
◆ マネージャーは真面目だが、部門の成果が伸びない
◆ 毎年「似たような方針」が繰り返されている

実はこれらの多くは、マネージャー個人の能力不足ではなく、「方針作成を“技術として学んでいない”ことに原因があります。

このノートでは、「エンジニアリング会社」が私たちのソリューション「【プロフェッショナル人材育成】 方針作成&推進力強化」プログラムを導入した事例について紹介します。このクライアント企業は、これからの事業の成長を目指し、マネージャーたちの方針作成力とその推進力を強化することにしました。

部門(グループ)が目標達成できるかどうかはマネージャーの作成する方針次第です。マネージャーの方針の質が高まれば、その率いる部門(グループ)の目標達成の可能性は格段に高まります。そのくらい方針は重要なもので、できる限り十分に検討して作成する必要があります。

方針作成は「技術」です。方針を作るための一連のプロセスに基づいてトレーニングを受ければ、誰でも作ることができます。このエンジニアリング会社が、どのようにマネージャーの方針作成力と遂行力を強化したかを解説します。

中長期計画が進まない本当の原因とは? エンジニアリング会社に学ぶ、マネージャーの方針作成力強化事例

なぜS社では「マネージャーの方針」が事業成長のボトルネックになっていたのか?

このエンジニアリング会社S社の経営者は、中長期計画として「事業規模を現在の150%へ成長させる」ことを掲げました。このような高い成長を目指すことにした理由の1つは、社員たちの将来の幸せや生活の安定のためでした。企業が安定して成長できれば、社員やその家族たちも幸せで安定した生活ができるようになります。そのような想いがこめられている中長期計画でした。

S社のマネージャーたちは真面目に仕事をしているのですが、経営者の視点でみると、その中長期計画を達成するためのマネジメント能力が十分だとは思えない状況でした。経営者と力を合わせて、その中長期計画の達成に挑戦するマネージャーたちの能力を強化する必要がありました。S社の経営者は、以下の状態になることを目指し、私たちの「【プロフェッショナル人材育成】 方針作成&推進力強化」プログラムを導入することを決定しました。

◆ マネージャーたちのマネジメント能力を強化し、中長期計画の達成に役立つ方針を作る能力を高める。
◆ その方針をしっかり遂行でき、目指す結果を出せるようにする。

(【本事例で実施した内容に直接関連するソリューション】 【マネジメント力強化研修】 方針作成&推進力強化 ~ 率いる部門を成長へ導き、目標を達成するための方針作成方法!(Hoshin Planning Method)

部門方針(グループ方針)作成トレーニングの進め方

1回限りの研修ではなく、2年に及ぶトレーニングとして行うことに!

通常、このような社員の能力強化は「研修」という形で行われます。ですが、研修ですと「数日勉強して、あとは社員任せ!」となってしまいます。

ですが、方針は「方針の作成」→「方針に掲げた施策の実施」→「実施結果の評価と反省」→「新たな方針の作成」→・・・というように、半期もしくは1年間に渡り行われるものです。また、マネージャーの方針作成能力に最も影響を及ぼす要因は、「方針の作成」の体験ではなく、「年度末を迎えたときに行う、期初に自分が作成した方針の評価と反省」の体験です。

数日の研修では、この「方針の評価と反省」について十分に学ぶことができません。研修の中でもっとも時間が使われるのは「方針の作成」です。そのため、「施策の実施」や「評価と反省」の部分は、研修の最後の部分で少しだけ注意点やヒントを説明して終わりとなることが多いのです。

S社の経営者に、「数日研修しただけでは、中長期計画の達成に役立つ方針を作成できるようにはならない」ことを説明し、納得いただきました。そのため、マネージャーがつくる方針が段階的に精度を高めていくよう、1年半に渡るトレーニングとして実施することを合意しました。

トレーニングとして「方針作成→評価」を3回繰り返した!

今回の方針作成トレーニングは、下記のようなアジェンダで行いました。

1. 方針の策定
3月の2日間、4月からの新年度の部門(グループ)方針作成ワークショップを実施。

2. 進捗確認
5月~9月、月初めの半日で、1ヶ月間の達成度の確認、および、目標達成するための対策の討議(ディスカッション)

3. 「評価と反省」と次の「方針の策定」
9月末の1日間、「評価と反省」の発表と討議を行い、10月からの下期の部門(グループ)方針を作成。

4. 進捗確認
11月~3月、月初めの半日で、1ヶ月間の達成度の確認、および、目標達成するための対策の討議(ディスカッション)

5. 「評価と反省」と次の「方針の策定」
3月末の1日間、「評価と反省」の発表と討議を行い、4月からの新年度前期の部門(グループ)方針を作成。

以上のように、マネージャーたちが「会社が目指す中長期計画の達成」に役立つ、半期の「方針作成→ 実施 → 評価と反省」のサイクルを3回繰り返してトレーニングを行いました。

2年後、マネージャーとチームにどんな変化が起きたのか?

以前マネージャーたちが作成していた方針と比べ、格段と質の高い方針をつくることができるように変化しました。トレーニング前と後の方針を比較すると、下記のような変化(効果)が現れていました。

◆ マネージャーが以前作成していた方針は、毎年同じような内容が書かれていました。ですが、今回は「前期の方針の達成度評価と反省」を行った上で次期の方針作成を行ったので、方針の質が格段と進歩しました。

◆ 単なる数値目標やスローガンだけの方針から、部下であるメンバーたちが「今期の戦略がなにか?(重点的に実行すべきことはなにか?)」をはっきり理解することができる方針へと進化しました。

◆ 方針で掲げた目標と各重点施策(実施計画)の整合性がより合理的なものになり、終了時に評価と反省がしやすい方針へ変化していました。

◆ 2回目、および、3回目に作成した方針に掲げられた達成目標は、会社から与えられた達成目標(売上目標〇〇億円、など)だけではありませんでした。マネージャーが「チームを率いてリーダーとして成し遂げたい達成目標(新規のお客様の開拓数 △△の達成、重点商品の売上 □□%増、など)」を自ら決意し、それを方針に掲げていました。マネージャーとしての意志が盛り込まれ、それを感じる目標となっていました。それによって、メンバーたちの意欲を引き出していました。

チームの結果は、マネージャーの能力次第。マネージャーの方針作成能力を強化しよう!

実はこれらの多くは、マネージャー個人の能力不足ではなく、「方針作成を“技術として学んでいない”ことに原因があります。

数日だけで行われる研修では、マネージャーたちの方針作成能力を十分に強化することができません。このエンジニアリング会社S社のマネージャーたちの方針の作成力と遂行力を強化できたのは、毎月、その方針の進捗状況を確認し、そして、期末にはその方針の評価や反省についてもトレーニング(コーチング)したためでした。

その結果として、2回目の方針トレーニングが終了した時点で、S社は事業規模110%の成長を実現しました。
特筆すべきは、外部環境の大きな変化がない中で、マネージャーの行動変化を起点として成果が出た点です。もちろん、それができたのは、S社の経営者の粘り強さ、教育投資への意識の高さ、「人も企業も成長する」という意欲、それが重要な要因の1つでした。実際に、今回営業マネージャーたちが作成したグループ方針をみて、経営者も満足していました。


もし、貴社でも以下のように感じているならば、この事例で実施した考え方や進め方が参考になるかもしれません。

◆ マネージャーの頑張りが成果につながらない
◆ 方針が「作って終わり」になっている
◆ 中長期計画と現場が噛み合っていない

「自社の場合はどうなるのか?」というご相談レベルでも構いません。お気軽に、ご相談・お問い合わせください。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
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