価値の創造や企業や事業の成長ができている企業は、『チームとしての活動』が機能しています。これらの企業は、『チームとしての活動』が行われているだけではなく、『チームとしての活動』の生産性も高い状態です。
現在、価値の創造や企業や事業の成長には、『生産性の高いチームとしての活動』が必須条件です。このノートでは、『チームとしての活動の生産性を高めるヒント』について解説します。
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企業が成長するためには、『チームとしての活動』が必要な時代となった!
企業が長期的に成長するために、『チームとしての活動』が必要となりました。『チーム』と似た言葉として、『グループ』という言葉があります。『チーム』と『グループ』については、様々な定義があると思いますが、私たちは、私たちの定義として以下をお伝えしています。
チーム | グループ |
---|---|
◆ 特命タスクやプロジェクトを行う ◆ 共通の目的や目標を持ち、その協力して達成を目指す ◆ 事業部・部・課、などの一部、または、事業部・部・課、などを超えて構成された集団 | ◆ 日常業務を行う ◆ 共通の職務によって分類 ◆ 事業部・部・課、など |
以上のように、私たちの定義では、『グループ』という集団は、組織構造に基づき、日常業務を行います。それに対して、『チーム』は日常業務を超えた目的や目標を達成するためにメンバー同士が連携し、それぞれの役割を果たしながら成果の最大化を目指します。『グループ』とは異なり、様々な経験や職務のメンバーがチームを形成し、それぞれの能力や強みを活かしながら協力し合うことで、価値の創造や企業や事業の成長へ貢献することが求められています。
現代のビジネス環境は、日々変化し、複雑さが増しています。このような環境の変化により、今までの組織の構造であった部や課というグループではカバーしきれない課題や障害への対応が求められます。そのため、専門分野が異なるメンバーが協力し合うチームとしての活動が不可欠となっています。また、様々な経験や職務のメンバーの視点を組み合わせることで、多角的な解決策を生み出し、組織全体の競争力を向上できます。
今、ビジネスの現場では、このようなチームが価値の創造や企業や事業の成長への重要な要素となっています。
『チームの生産性』を向上するために考慮すべき7つのポイント
『チームとしての活動』が、価値の創造や企業や事業の成長に重要な要素となりつつあるのですが、「チームを作れば、価値の創造や企業や事業の成長ができる!」わけではありません。私たちは、数多くのクライアント企業のチームの活動の支援をしました。結果を出せるチームもありましたし、結果を出すことができないチームもありました。その違いから、私たちは、以下の『チームの生産性を向上するための7つのポイント』に気がつきました。
◆ チームとして、具体的な達成目標と活動計画を作る
◆ チームが自らの数値目標を決め、そのための活動計画をつくる
◆ 定期的に達成度(進捗度)を確認する
◆ 全員がリーダーシップを発揮する
◆ 達成したら、チームで祝う
◆ 最後に、チームでレビューを行う
◆ 会社が『チームとしての活動』の推進を支援する
チームとして、具体的な達成目標と活動計画を作る
結果を出せないチームと、生産性が高く、かつ、結果を出しているチームの差の1つ目が、目標設定と行動計画の立案です。生産性が高く、結果を出しているチームの目標は具体的かつ明確なものでした。達成目標が具体的な数字で設定されていて、「達成できているかどうか?」および「どの程度進捗できているのか?」がはっきりわかるものでした。その逆に、結果を出せないチームの目標は抽象的なものでした。達成目標なのですが、「達成できているかどうか?」および「どの程度進捗できているのか?」を客観的に判断できないものでした。
以上のように、チームとしての活動の目標を明確にし、チーム内で共有することで、チームが生産性の高い行動を取ることができます。達成目標が明確ですと、『チームとしての活動』の途中で、その達成度合いをチーム内で確認でき、達成度合いが芳しくないときには自分たちで対策を検討し、必要に応じて軌道修正することができます。
達成目標が客観的に判断できるからこそ、途中で対策を検討し、軌道修正することができるようになります。その逆に、達成目標が客観的ではないと、チームがダラダラとした状態になってしまうのです。
チームが自ら考え、チームで判断・意思決定する
上で解説した通り、チームの生産性を向上させるためには、明確な目標設定が不可欠です。目標が具体的かつ明確であればあるほど、チームが取り組むべきタスクを認識しやすくなり、効果的な行動計画を立てることができます。また、優先順位を決めることで、重要なタスクに集中し、時間や労力を効率的に使うことが可能となります。「この目標設定、行動計画、優先順位の決定を誰が行うか?」ということは、非常に重要な観点です。『チームとしての活動』がうまく行ってなく、結果を出せていない企業では、経営層や上司がチームの目標を決め、タスクや優先順位を指示していました。すなわち、マイクロマネジメントの状態となっており、チームが自分で決めることをしていませんでした。
生産性が高く、結果を出しているチームは、自ら考え、チームで判断・意思決定しています。改善の難易度、成果の大きさ、解決までの時間軸、などをチームで考え、どのように着手するか優先順位を決めていました。また、チームが、自ら『重要度の高さ』や『締め切りの順番』などでタスクを分類して整理していました。
基本は、「チームが自ら考え、チームで判断・意思決定する」ことが大切です。人は、自分で決めたことだからこそ、意欲を持って挑戦します。「チームが自ら考え、チームで判断・意思決定する」ことは、チームメンバーに当事者意識を持たせ、チームにモチベーションを与えます。チームが自ら考え、チームで判断・意思決定することで、チームの生産性は大幅に向上します。
定期的に達成度(進捗度)を確認する
チーム全体の効率を高めるためには、各メンバーのスキルや得意分野を正しく理解し、そのスキルや得意分野を最大限に発揮できるような役割分担にすることが不可欠です。これにより、各メンバーが自分の強みを活かして作業に集中し、結果としてチームとしての生産性が向上します。役割分担が適切ではない場合、業務が重複したり、重要なタスクが見落とされたりするリスクが高まります。タスク管理の効率さも、生産性向上に直結する重要なポイントです。タスク管理ツールを利用し、目標や進捗を『見える化』すれば、次に取り組むべき作業を明確にできます。
以上の対策を講じるためにも、定期的に達成度や進捗度を確認しながら、『チームとしての活動』を行います。このような達成度(進捗度)を確認する定期的なミーティングを行うことで、メンバー間のスキルや経験を把握し、必要に応じて適切な役割変更やトレーニングなどの対策を実施することができるようになります。更には、チームメンバー間で情報がスムーズに伝わり、無駄なコミュニケーションの時間を削減することもできます。
結果を出している定期的なミーティングでは、コミュニケーションを通して、チームのメンバーそれぞれがお互いの得意な分野や優れた点を把握し、評価しあうことで、自尊心を高めることができていました。知識や経験を共有することで、個々のスキルが磨かれ、全体のスキルレベルも向上します。ある人に高い負荷がかかっているときには、チームで助けあっていました。
このような達成度(進捗度)を確認する定期的なミーティングでは、最新のテクノロジーを活用することで、より効率的なミーティングとなります。例えば、Teamsなどのクラウドベースのコラボレーションツールを導入すれば、チームメンバーがリアルタイムでドキュメントやアイデアを共有し、編集することが可能となります。こうしたテクノロジーを利用することは、チームの生産性の向上を大いにサポートしてくれます。
『チームとしての活動』の生産性を高めるためには、定期的なミーティング、達成度と進捗状況の確認、相互のコミュニケーションによる強みの発見、困難な状況での助け合い、そして、最新のテクノロジーを活用することが不可欠です。
全員がリーダーシップを発揮する
私たちが支援をしたクライアント企業では、「誰か一人がリーダーとなり、その人がすべての会議を仕切っている」というチームもありました。そのチームは、その人のリーダーシップのおかげで様々な作業が進んでいました。ですが、そのような一人の人のリーダーシップでチームが進んでいる場合、他の人の発言は十分だと言えませんでした。このような状態ですと、このチームの「心理的安全性が高い!」とは言えません。全く意見を言えないわけではないので、「心理的安全性がない!」状態ではないのですが、決して「高い!」わけではありませんでした。
チームのメンバーが自分の意見を自由に表現できる『心理的安全性の高い環境』を作ることは重要です。チームの生産性を向上させるためには、相手の意見や質問に対して否定的な反応を避け、建設的なフィードバックを心がけることが大切です。それがあるから、『達成度(進捗度)を確認する定期的なミーティング』が機能するようになります。また、トラブルや障害が早期に共有され、対策が迅速に行われます。メンバー各自の能力が最大限に発揮され、組織全体の生産性が向上するでしょう。
『リーダーシップを発揮する人が多いチーム』は、『リーダーシップを発揮する人が少ないチーム』よりも、圧倒的に高いパフォーマンスを達成しています。一人の人がリーダーシップを発揮している状況よりも、全員がリーダーシップを発揮している状況のほうが、チームの心理的安全性は高いです。
チーム全員のリーダーシップ、および、チーム内の心理的安全性を高めるために、私たちが推奨している方法が、先ほどお伝えした『達成度(進捗度)を確認する定期的なミーティング』の進行役を、全員が持ち回りで行うことです。
全員が均等に発言する機会を作ること、非常にシンプルなことですが、それが、チーム全員のリーダーシップ、および、チーム内の心理的安全性を高める強力な方法です。
達成したら、チームで祝う
「モチベーションを上げるためには、従業員を褒めることが重要である!」と言われます。心理学者のアブラハム・マズローの『欲求5段階』の 1つが『承認欲求』で、「人は褒められることでやる気を出す」と説明しています。確かに、『褒められることとやる気を出すこと』は相関します。『チームとしての活動』の生産性を向上するために、私たちは、『褒める』よりも『祝う』ことを推奨しています。その理由ですが、『褒める』には、『上の人が下の人へ行うこと』という状況で行われることが多いためです。先ほどお伝えしましたが、『チームとしての生産性を高める』ためには、全員がリーダーシップを発揮することが大切です。『褒める』を中心にしてしまうと、上下関係ができ、全員がリーダーシップを発揮することの障害となってしまいます。
『褒める』方法として、「結果が出ていなくても、努力を褒める」「相手のモチベーションが上がる内容で褒める」などの方法が紹介されていることがあります。1人の人間のモチベーションは上がるかもしれませんが、チームとしての生産性を高めることに対する相関性はあまりありません。
以上の理由があるために、私たちは『祝う』を推奨しています。『チームとしての活動』の生産性を高めるために、以下の4つの場面で『祝う』ことをします。
◆ メンバーの一人が、自分が担当するタスクを完了した、達成した、Outputを出したら、その人に『おめでとう!』と全員で祝う。
◆ 『チームとしての活動』のマイルストーン(中間目標)の1つをクリアしたら、チーム全員で『おめでとう!』と祝う。
◆ 『チームとしての活動』の最終目標(達成目標)をクリアしたら、チーム全員で『おめでとう!』と祝う。
◆ 『チームとしての活動』が終わったら、たとえ最終目標(達成目標)をクリアできていなかったとしても、『チームとしての活動』の終了を『おめでとう!』と祝う。
様々な研究によって、「褒め方によって個人やチームの生産性やパフォーマンスが上がる場合もあれば、逆に下がってしまう場合もある」ことがわかってきました。人間が仕事をする場合、機械などと異なり、常に同じ生産性を発揮できるわけではありません。モチベーションが高くて仕事がどんどん進む日もあれば、どうしてもやる気が出ずにあまり仕事が進まない日もあります。
そのため、チームの生産性を高めていくためには、私たちの経験上、『祝う!』ほうが強力なのです。
最後に、チームでレビューを行う
『チームとしての活動』が終わったら、全員でレビューを行います。レビューは、社員や組織のさらなるスキルの向上など、プロジェクトの成功に重要な役割を果たします。継続的に、かつ、長期的に、『チームとしての活動』の生産性を向上し続けるためには、レビューは必須です。私たちが、推奨している『チームとしての活動』のレビューの項目は、以下です。
◆ 当初の『目標と計画』の振り返り
◆ 達成結果(達成した場合には、その理由。達成できなかった場合には、その原因)
◆ 財務的な効果
◆ 活動概要の振り返り
◆ 残されている課題や問題
◆ 今後の対策や提言
◆ 総括(良かったこと、改善すべきこと)
『残されている課題や問題』もしくは『今後の対策や提言』では、今後の新しい業務の進め方(業務プロセス)について、検討することも大切です。たとえば、フローチャートを活用して新しい業務プロセスや作業工程を一目で把握できるように視覚化すれば、無駄や非効率な部分を洗い出し、今後のさらなる改善策を講じることが可能になります。このような今後の対策を講じることで、これから挑戦する必要のある課題を早期に発見し、適切な対策を講じることができるようになります。
以上のように、レビューをすることで、今後の『チームとしての活動』の生産性を向上させるだけでなく、価値の創造や企業や事業の成長を加速することができます。
会社が『チームとしての活動』の推進を支援する
価値の創造や企業や事業を成長させるためには、『チームとしての活動』という変革が欠かせません。多くのビジネス書が、変革がうまくいかない原因について解説しています。その原因は多岐にわたりますが、以下のことも『チームとしての活動』という変革がうまくいかない原因です。
◆ 状況分析や検討が不十分。『チームとしての活動』を行う際、よく考えずに「とりあえずやってみよう!」と言った感じで、何が正しいのか、何を達成するのか、どちらを選択するべきなのか、など見切り発車。
◆ 決め事が曖昧。ミーティングで、「結局、何が決まったのか」がはっきりしない。
◆ 最後までやりきることへのこだわりが弱い。目標や決め事が達成できなくても反省がない。
ここまでお読みいただいている読者の方はおわかりかと思いますが、これらの原因を解決するための6つの要素をすでにお伝えしてきました。その6つの要素を支えるしくみとして大切なことが、『会社がしっかり推進の支援をすること』です。
『チームとしての活動』の生産性を高め、しっかり結果を出させるためには、定期ミーティングを観察し、チームが困難に直面しているならば、トレーシングなどの支援をする必要があります。そのための最先端のツールを準備する必要もあるでしょう。しっかり『祝う』ことも大切です。
是非、会社が『チームとしての活動』の推進を支援する上で検討してほしいことの1つが、『人事評価』です。事業や事業を成長させる活動は簡単ではありません。様々な困難に直面します。チームは、その困難を乗り越える挑戦をし続けたわけですから、結果はどうあれ、チームメンバーには、人事評価としての加点をします。そうすることで、『チームとしての活動』に挑戦する社員を一人でも多く増やす必要があります。
価値の創造や企業や事業の成長のためには、多くの社員がリーダーシップを発揮し、『チームとしての活動』に挑戦する人を増やす必要があるのです。
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『チームの生産性』をますます向上させ、事業の成長を加速しよう!
会社内で行われている『チームとしての活動』の生産性の高さに満足していますか?現在、価値の創造や企業や事業の成長には、『生産性の高いチームとしての活動』が必須条件となりました。価値を創造し、そして、企業や事業を持続的に成長させることができている企業は、『チームとしての活動』を行っており、更には、生産性が高い状態です。『一人一人ががんばる』時代ではなく、『チームで大きな結果を出す』ことが企業の未来を決めるのです。
私たちは、多くのクライアント企業の業務改善/パフォーマンス向上/変化変革を実践しました。事業を成長させるための豊富なノウハウと経験があります。価値の創造、そして、企業や事業の成長のために、『チームとしての活動』を始めたい、もしくは、『チームとしての活動』の生産性をさらに高めたいのであれば、その支援をします。より具体的な内容説明の希望/質問/ご依頼は、下記からお問い合わせください。
(本ノートは、2025年3月24日に書かれたものを再編集しました)
文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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