外資系企業の社長と力を合わせて、クライアント企業のパフォーマンスの向上の支援を行っていて感じることは「プロフェッショナルな経営者だ!(プロ経営者だ!)」ということです。他のビジネスパーソンにはないプロ経営者たる特長をいくつも感じます。実は、プロ経営者だから外部のプロフェッショナルやコンサルタントを活用して、多くの課題に挑戦しているのです。
プロ経営者たちとパフォーマンス向上プロジェクトに挑戦することを通して、私たちが発見した「プロ経営者の特長(他のビジネスパーソンとの違い)」について解説します。
あなたがプロ経営者として成長するためのヒントとして活用ください。
一緒に仕事をしてわかった、多くの報酬と機会を手に入れることができる6つの特徴とは?
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プロ経営者と他のビジネスパーソンの分類
このノートでは、私たちが一緒に仕事をして気がついたプロフェッショナル経営者(プロ経営者)の「6つの特長(他のビジネスパーソンとの違い)」を解説します。そのプロ経営者の6つの特長をわかりやすくするために、ビジネスパーソンを以下の3つに分類し、それぞれを比較しながら解説します。【プロ経営者】率いる組織を目標達成や成長へと導くプロフェッショナル経営者
【上位レベル社員】部長や執行役までは昇進できるが、社長にはなれない人(経営者だが、プロ経営者のような成果を上げられない人も含む)。
【一般社員】プロ経営者や上位レベル社員の分類に入らない人
特長1. 目標達成だけではなく成長を目指す
上位レベル社員と一緒にパフォーマンス向上プロジェクトを実施することも多いのですが、一般社員と比べると、上位レベル社員たちの目標達成意欲は高いです。部長や執行役員へと抜擢されるには、「目標達成への意欲の高さ」は必須条件だからです。その上位レベル社員とプロ経営者を比べますと、プロ経営者は「目標達成への決意が強い」だけではなく、「持続的な成長」も追求しています。多くのビジネスパーソンは、この「『目標達成に必要となる行動』と『持続的な成長のために必要となる行動』は必ずしも一致しているわけではない」ことを理解していません。ですが、プロ経営者は、この2つが必ずしも一致していないことを知っていて、その両方の対策を行っています。
プロ経営者の特長の1つ目は、「目標達成だけではなく、持続的な成長も追求している」ということです。
あなたが「プロ経営者を目指す」のであれば、目標達成のために必要とされる課題だけを実行するだけではなく、持続的な成長のために必要とされる課題についても追求する必要があるのです。
特長2. 最短で解決しようとする
プロ経営者は、目標達成と持続的成長の両方を目指すために、並行して実行する課題の数が多くなります。多くの課題を同時に実施する必要があるために、プロ経営者たちはその課題を3つに分類して対処しています。分類1. 最高難度で「自ら主導する」と決断した課題
分類2. 難度は高いために「プロフェッショナルに依頼する」と判断した課題
分類3. 多少は時間がかかることを受け入れ、部下たちに遂行させる課題
分類1の課題は最高難度で、その課題を解決した事例がほとんどないリスクの高い課題です。社内にも社外にもその課題対処のための経験やノウハウがないために、その課題解決を任せられるマネージャーや社員がいません。そのため、分類1は、プロ経営者自らが主導して課題解決を実行します。
プロ経営者は、分類1の課題に集中しますので、分類2の課題まで自ら主導する時間がありません。ですが、この課題も難度が高いため、迅速にこの課題を解決するためには、知見や経験のある外部のプロフェッショナルと上位レベル社員にこの課題解決を任せます。課題解決は、上位レベル社員と外部のプロフェッショナルに任せ、定期的に途中経過の報告を受けることで、課題解決を遂行します。
分類3の課題は、自社の上位レベル社員や一般社員に任せます。多少は時間がかかることを受け入れ、上位レベル社員や一般社員たちに実行させ、課題解決を経験させるのです(その際、外部のコーチにその推進の支援を依頼することはあります)。
プロ経営者は、多くの課題をできるだけ最短で解決するために、上記の3つの分類を行い、社内外の様々なリソースを活用しているのです。
プロ経営者が、このようにリソースの活用していることに対して、上位レベル社員や一般社員は、外部のプロフェッショナルを活用せず自分でやろうとします。経験がないことでも自分で実行することにこだわるために、最短で成果を出すことができません。自分で課題解決を行うために、同時並行して対処できる課題が限られてしまい、そのために、期待以上の成果を出すことが困難な状態です。一人でできる範囲は限られます。自らのスキルを広げることができず、そのために、プロ経営者へ抜擢される機会を失っています。
特長3. 基礎・ロジックを大切にする
数多くの難度の高い課題を最短で解決するために、プロ経営者たちが大切にしていることは「基礎的でシンプルな理論」です。複雑で難解な理論よりも、ロジックがしっかりしているシンプルな理論を好みます。なぜならば、複雑で難解な理論だと、上位レベル社員や一般社員たちは理解できずに誤解するからです。しっかり理解してくれなければ、プロ経営者が示す方針や戦略の達成にむけて、十分に力を発揮することができません。時間をムダにしてしまうのです。
ですので、プロ経営者たちは、明確でロジックがしっかりしている理論を好みます。シンプルでわかりやすい理論を使い、上位レベル社員や一般社員たちにわかりやすく説明します。それによって、プロ経営者の期待に沿って、実行してくれる可能性を最大化しているのです。
特長4. 合理性重視(データ重視)
組織が直面している課題を発見するためには、2つの方法があります。1つ目は、感覚的に違和感を覚え、その違和感を課題とする方法です。今までの経験やカンから「問題がおこっているのではないか?」と感じます。このような感覚的な違和感から問題や課題を発見することは大切です。ですが、上位レベル社員や一般社員は、データでの裏付けまでをしていないことが多いです。データの裏付けがなければ「本当に問題なのか?」「課題なのか?」など、その重要性を検証できません。2つ目は、業務をしっかりプロセス化し、そのプロセスに基づきデータを収集し、そのプロセス上の問題点(課題)を発見する方法です。上位レベル社員は、プロセスに基づくデータを収集し、そこから課題を発見することが苦手です。時折、プロセスに基づいたデータを収集していないことすらあります。
プロ経営者は、データを重視します。
マーケット(市場)や会社内の雰囲気などから違和感を持ったら、その裏付けとなるデータを探します。もちろん、マネージャーや社員にもデータを求めます。そして、各種のプロセスデータを集め、そのデータから課題を見出すことができています。
特長5. 我慢が必要だとも知っている
プロ経営者は、「目標達成」と「持続的な成長」の両方を目指し、難度の高い多くの課題を最短で達成しようとしています。ですが、何から何まで「何しろ早く!」と考えているわけではありません。課題によっては「時間がかかってもしょうがない!」ということも受け入れています。特に、人の成長や変化に関わることです。すでに3つの課題の分類をお伝えしていますが、そのうちの1つは「分類3. 多少は時間がかかることを受け入れ、部下たちに遂行させる課題」です。プロ経営者たちは、この分類3に関することは、上位レベル社員や一般社員に実施させます。その理由は、自ら変化し、成長してほしいためです。
その際、プロ経営者は、上位レベル社員や一般社員たちへ「迅速に結果を出すように!」と指示します。ですが、心のなかでは、「人はそんなに簡単に変化や成長できるものではない。そんなに早く変化や成長できる人ばかりとは限らない。だからといって『いつまでも時間をかけて良い』ということではない。そのバランスを考えると、『多少は時間がかかることも受け入れてでも、確実に実施さけなければならない』という我慢も必要だ」とわかっています。
何から何まで「早くしろ!」とスピードばかり求めているだけではありません。「最短で課題を解決したい」と「人の成長や変化には時間がかかる」の両方のバランスをしっかり考えているのが、プロ経営者です。
表面上は、迅速に結果を出すことを求める厳しさがあります。ですが、心のなかでは「変化し、成長してほしい!」という人に対する愛があるのです。
特長6. プロフェッショナル意識の高さ
「プライド(役職の威厳)」と「プロ意識」の2つを比較すると、プロ経営者は、「俺は社長なのだ」「決めるのは上司である俺だ」というプライドも高いですが、それよりも、「目標を達成する」「成長を実現する」というプロ意識のほうが格段に高いです。もし、部下に指示したことでも、部下からそれよりも良い解決策を提案されれば、それを採用します。常に自分の仕事も疑い、反省し、改善しています。そのためにも、先ほど解説した「理論」や「データ」を重視しているのです。プロ経営者は、「仕事の質」「実現する成果の大きさ」「成果までの期限」にこだわり、アウトプットの最大化を目指します。「目標達成する」「持続的に成長する」というプロ意識がそうさせるのです。
それに対して、上位レベル社員は、「プライド(役職の威厳)」の方が高いです。他の人から、「目標達成のためには、この方法のほうが良いのではないか?」という意見があっても、プライドが邪魔をして受け入れることができません。プライドが高い人は、「自分のほうが正しい」と思い込んでいる傾向があり、その結果として、多くの判断ミスをします。また、その判断ミスを自分のミスとは認めず、人のせいにしています。「目標達成する」「持続的に成長する」というプロ意識よりも、自分の立場やプライドを守ることが大切だからです。
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プロ経営者を目指して成長しよう!
経営をまかされ、事業を成長させるプロ経営者の特徴について解説しました。以上は、私たちがプロ経営者たちと一緒に仕事をして発見したもので、私たちの視点によるものです。このノートで紹介したようなプロフェッショナル経営者へと成長するためのコンテンツを今後も拡充していく予定です。今後、あなたがハイパフォーマーとして活躍するためのヒントとして活用ください。(本ノートは、2019年12月27日に書かれたものを再編集しました)
文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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