「シンプルな企画書」だから、社長や取締役などの上層部に認められ、成功できる! ~ もっと多くの人が企画書を作り、豊かな未来をつくる挑戦行動をしてほしい!

多くの社員に企画力が必要な時代となりました。

さまざまな企業の事業成長の支援をしていますが、「企画書」のない企業も多いです。「『企画というのは、会社内の一部の人が行うもの』と考えられていること」そして「『企画しても、どうせだめだろう!』と諦めてしまっていること」がその原因のようです。

企画がうまく行けばよいのですが、うまくいかない企画も多いです。ですが、企画をして新しいことを始めなければ、未来をより良くすることはできません。

今、多くの人に企画力が求められています。私たちは、「多くの人が企画をして、様々な挑戦をしてほしい」と願ってます。このノートでは、企画書を作る方法とコツについて解決します。

もっと多くの人が企画書を作り、豊かな未来をつくる挑戦行動をしてほしい!

企画書は、なにかを始めるためには有効!

「企画は一部の人が行うもの」と考えられている傾向があります。「社内で企画書を見ることがない」という企業も多いです。

「企画書があれば良いのか」というと、それも違う気がしています。私の個人的な意見ですが、日本の役所には、相当な数の企画書があります。ですが、そのほとんどが「有益で役立つもの」と思えません。もし、役所の企画書のほとんどが「有益で役立つもの」であれば、日本はバブル後の30年もの時間をムダにすることなく、活気ある国になっていたでしょう。

「企画書があれば良い」というわけではないとは思いますが、なにか新しいことにチャレンジするためには、企画書は強力なツールです。低迷した環境から脱し、ますます豊かになるためにも、企画書を作り、多くのことに挑戦する必要があります。私自身も、今後も継続的に企画書を作り、更に多くの挑戦をし、日本が豊かになる貢献をしたいと思っています。

失敗する企画書の特徴

そうは言っても、「がむしゃらに企画書を書けば良い」というわけではありません。「なんだかよくわからない」「どう考えても、うまくいかない」「どう考えても、意味がなくムダ」と感じる企画書も多いです。そのような失敗をしている企画書には、以下のような特徴があります。

◆ ページ数が多く、読む気がしない
◆ なにが言いたいのかよくわからない
◆ 内容に一貫性がない
◆ 派手で強い言葉が使われているだけで、内容がわからない
◆「で、どうすればよいの?」がわからない
◆ そうは言われても、周りに反対する人がいるので、難しい
◆ 今の世の中の時流にあっていない

インターネットで検索すると、役所が作成した企画書を読むことができますが、そのほとんどの企画書が、以上のどれかに当てはまる状況でした。内容はどうあれ、何しろページ数が多すぎます。

「この企画を合意、承認してほしい」と思うがあまり、どのような疑問にも答えられるようにすると、ページ数は多くなります。ですが、ページ数が多くなればなるほど、その逆に、読まれなくなります。そのような失敗をしている企画が多すぎます。

日本ではこのような「長すぎる企画書」が求めれている傾向もあり、そのことが、日本の経済を未だに低迷させている原因にもなっています。長い企画書を求める割に、ちゃんと読まれず、しっかり理解されず、その結果として、新しいことへ挑戦する行動を邪魔しています。実際は、挑戦する行動量を増やすことが大切なのですが、ムダなことにエネルギーを使いすぎているのです。

ページ数の多い企画書は、「相手に役立つもの」と言うよりは、「相手の時間を奪っているもの」と言えます。「企画書は、シンプルに、コンパクトにまとめる」が鉄則です。

成功する企画書の特徴はこれだ!

企画書は、ただ作れば良いものではありません。「相手が出資の決断をする」「相手の承認を得る」「協力する仲間を獲得する」ためには、以下のような特徴の企画書を作る必要があります。

◆ 何の企画かがはっきりわかる
◆ 企画やプロジェクトが必要となった背景/理由/予測がわかる
◆ 相手に具体的な行動を要望している
◆ 数ページにコンパクトにまとめられている。(1~2ページにまとめられている)

企画書を通して、相手に伝える情報とは?

企画書を作成する目的は、「相手が出資の決断をする」「相手の承認を得る」「協力する仲間を獲得する」ことです。相手に内容がうまく伝わり、相手の疑問に答え、賛同・合意してもらう必要があります。すなわち、企画書は、シンプル・コンパクトでありながらわかりやすく、相手の疑問に答える内容が盛り込まれていなければなりません。

そのような「成功する企画書」を作るためには、その企画書に以下の内容を盛り込む必要があります。企画書を作るときは、まず、企画書の基本設計として、以下を文書としてまとめることから始めます。

◆(企画書で提案されている)プロジェクトの全体構造
◆ 企画されたプロジェクトを行うことで得られる利益
◆ 投資額
◆ プロジェクトを実施する責任者
◆ 今、この企画の実施が必要な理由(今、この企画を提案した理由)
◆ この企画独自の特徴
◆ この企画(もしくは、その他企画)に対する過去の経験

基本的な企画書の構成

次は、まとめた情報を、以下の構成による企画書へ編集します。

1. タイトル
2. 目的
3. 企画の理由(プロジェクトを行うべき理由)
4. 投資額
5. 要望

この構成で企画書を作った後、もう一度「盛り込むべき内容」がわかりやすく表現されているかを確認します。そうすることで、「相手が出資の決断をする」「相手の承認を得る」「協力する仲間を獲得する」という目的達成に役立つ企画書へと進化させることができます。

成功した企画書事例

過去、私たちもたくさんの企画を作り、提案しました。正直言って、成功できた企画書よりも、失敗した企画のほうが多かったです。たくさんの企画書のうち、最近の成功事例の1つを紹介します。

「タイトル」の部分

事業を成長させる「ハイブリッドオペレーション体制」の構築
~ 「中長期ビジョン」「経営計画」「事業戦略」の達成に必須となる「4カ年組織変革」


「目的」の部分

継続的に10%以上の事業成長を実現できる組織運営体制を構築する
◆ 企業内の「事業成長に貢献する挑戦行動」の量を増やし、かつ、継続的に挑戦行動の質と効果を向上する。
◆ 社員が主体的に「事業成長に貢献する挑戦行動」を行う組織風土にする。
◆「社員たちが行う事業成長に貢献する挑戦行動」を成功させる組織支援体制を構築する。

「企画の理由」の部分

多くの企業は、「中長期ビジョン」「経営計画」「事業戦略」を計画して10%以上の成長率を目指している。しかし、経済調査によると、日本の成長率は1%から2%程度であり、目標としている成長率と実際の経済成長率には大きなギャップがある状況である。(【参考】令和4年度(2022年度)内閣府 企業行動に関するアンケート調査)

ギャップが大きい状況の中、決断した目標の達成を目指し、様々な組織変革が行われている。その代表的な方法の1つがMBO(目標管理)やOKRで、それを通して、社員たちのパフォーマンス向上を目指している。しかし、実際に、MBOとOKRを行っても高い成長率を実現できている組織はほとんどない。「これだけでは不十分」だということに気づいていない。現在、高い成長率を実現できている企業は、「チームとして、自主的に、事業成長に貢献する活動」を推奨し、それが確実に成功するための支援体制を構築している。今の時代、「事業を成長させるための必須条件」は、このような組織運営体制による事業の運営へと変わった。

この企画で提案する「事業を成長させるハイブリッドオペレーション体制」を運用している企業は、組織内に活気と勢いを作り出し、事業を成長させている。この組織変革を実行することで、4年後に、高い成長率を実現できている企業と同様のオペレーション体制となり、10%以上の事業の成長を達成できる。

「投資額」の部分

投資額は、年間1,500万円から2,500万円

この投資によって以下を実行する。
◆ 組織変革プロジェクトの遂行
◆「事業成長に貢献する挑戦行動」が成功するためのコーチング
◆「事業成長に貢献する挑戦行動」へのモチベーションを高める組織的な支援体制の運用の支援

「要望」の部分

合意頂けましたら、この企画を実行する担当者のアサインとキックオフミーティンの開催を社内に指示ください。

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企画力を高めて、あなたの人生を変えよう!

私たちの「シンプルな企画書」の例はいかがでしたか。さきほどもお伝えしましたが、正直言いますと「全ての企画書で成功できた!」とは言えません。それよりも、失敗した企画書のほうが多かったです。ですが、あきらめることなく、何度も作っています。繰り返し企画書を作ったことで、企画書を成功させる確率は確実に向上していると実感しています。

多くのビジネスパーソンは、企画書を作る前に諦めています。そのような人が多いのですから、企画書の作成に挑戦するだけでも、あなた自身の能力は他の人よりも相対的に高くなります。そして、繰り返し挑戦することで、その能力はますます強化されます。このような企画書作成に挑戦すれば、あなたの人生は大きく変わるでしょう。

時代は、知恵で勝負する時代です。知恵のある人が、未来を作り、豊かさを獲得できる時代です。そして、その知恵は、このような繰り返しの挑戦から勝ち得ていくものでもあります。あなたが、世の中からますます必要とされ、評価される人へと進化することを祈っています。

(本ノートは、2022年4月10日に書かれたものを再編集しました)
文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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