企業成長を実現するには、社員の「合理性基礎能力(現状把握力&実施計画力)」の強化が鍵! Vol.276

多くの企業が長期的な成長を目指しています。ですが、成長への壁にぶつかることがあり、その壁を乗り越えられず足踏みをしてしまっている企業も多いです。
私たちは、多くのクライアント企業の業績向上・業績改善・企業成長のお手伝いをしてまいりました。その取り組みを通して、その成長の壁が社員の能力の壁である場面に出くわしてきました。
業績改善・業績向上・企業成長は、合理的でなければ成し遂げられません、その合理性を発揮できていなかったのです。企業の成長には、社員たちが合理的に業務やマネジメントに取り組める能力が必要なのです。
今回は、企業成長にむけて社員に求められる合理性基礎能力(現状把握力と実施計画力)について考えます。

「合理性基礎能力(現状把握力と実施計画力)」の強化で、社員の合理性を高め企業成長を加速する!

企業の成長に向け、社員の能力が壁となっている!

企業成長の実現に向けた支援の依頼が増えている

ここ4-5年の間、10数社のクライアント企業の支援をしましたが、クライアント企業が私たちに依頼してくることには共通点がありました。
それは、

  • 成長が頭打ちしている。次なる成長を実現したい!
  • もっと自分で考えて取り組む社員へ変えたい!
  • 業務モデルをさらに効果の高いものへ変革したい!
  • 新しい事業に取り組みたい!

  • の4つでした。
    これらを確実に実現することが私たちの価値であり、私たちに求められていることでした。

    [写真: 移動の途中で遠くに小田原城が見えました]

    多くの企業が企業成長に向けて「社員の能力の壁」にぶつかっている!

    私たちが支援をしたクライアント企業は、業績改善・業績向上・企業成長の壁にぶつかっていました。業績をある一定ラインを超えることができず、成長のための壁を乗り越えられないままでした。

    クライアント企業を支援していると、その壁は「多くの企業が企業の業績向上や業績改善に向けて社員の能力が壁となってしまっている」という事がわかってきました。
    私たちのような外部に依頼することなく、社員だけで業績改善・業績向上・企業成長を実現できればよいのですが、社員の能力がその壁となってしまっていたのです。

    今の時代、社員には様々な能力が必要ですが、そのうち「合理性基礎能力」が発揮できていない企業が多かったのです。


    成長の壁に直面している企業の状態

    IT企業の方針は3年間変わっていなかった!

    あるIT企業の営業部門の営業マネジメント力強化を支援することになりました。
    具体的な施策を立案するために、営業部長が作っていた過去3年間の年間営業計画を見せてもらいました。

    3年間の年間営業計画では、若干表現は変えているものの、3年間の営業テーマと施策は下記の内容でした。
    【テーマ】 お客様の声を聞く
    【目 標】 売上 xx億円、 営業利益 x億円達成
    【施策1】 市場開拓
    【施策2】 営業マネジメント体制の改善

    テーマ・施策が変わっていないだけではなく、3年間の売上目標額も変わっていませんでした。その反面、売上結果は少しずつ減少していました。
    すなわち、3年以上年間営業計画が機能していなく、業績改善・業績向上・企業成長が実現できていかなったのです。


    営業戦略がはっきりしていなかった!

    あるクライアント企業の社長から依頼があり、業績向上の支援をしました。
    その社長から依頼されたことは下記でした。

  • 営業力の強化に力を貸して欲しい。
  • 数年後にxxx億円の事業規模を実現したい。(現在の売上の約2倍)
  • 市場の競争が激化しつつあり、社員(特に営業マネージャー)がもっと考える必要がある。
  • 新しい事業にも取り組まなければならない。

  • このクライアント企業の業績改善の施策を検討するために、この企業の営業部長が作っていた営業部方針を見せてもらいました。その営業部方針は、下記のようになっていました。

    【売上目標】 xx億円
    【訪問数】 月120件 / 新規開拓50件
    【テーマ】 お客様との絆の強化 / 自分らしさの発揮 / ライバルとの差別化
    【戦 略】 重点ユーザーへの接触度の増加
    【ポイント】 アンテナを張る / ライバルができないことをする / お客様の「ありがとう」を増やす

    この営業部方針を見ながら、幾つかのことを営業部長に聞きました。下記はそのうちの1つです。

    [私] 今一番問題なのは何でしょうか?

    [部長] 営業の意欲が乏しいことですよ!

    [私] なるほど。この方針には「戦略が重点ユーザーへの接触の増加」となっています。なにか原因があったのですか?

    [部長] 単純にもっと訪問できるはずなんですけど、ずっと訪問数が増えてこないんですよ。


    この営業部長へのインタビューの結果、この営業組織で起こっている問題と状況、そして、それをデータとしてしっかり把握することから始める必要があることがわかりました。


    計画そのものが明らかではなかった!

    人材系のビジネスをしているクライアント企業の事業部長から、その事業部長の部下である部長たちのマネージャー力強化の依頼をいただきました。
    実際にコンサルティング活動に入るためには、事業部方針を伺っておく必要がありましたので、お時間をいただきこの事業部の方針を教えてもらいました。

    【目標】 売上 xx億円達成!
    【課題】 売上単価の向上 / 新事業の立ち上げ

    この事業部長にも幾つかの質問をしました。下記はそのうちの1つで、課題「新事業の立ち上げ」について話を伺った内容です。

    [私] 昨年の達成度はどのような状況ですか?

    [事業部長] まあ難しいですよ。ある製品の拡販を図っているのですが、うまくいかないんです。2-3年かかるとは思っているんですけどね。

    [私] なるほど。新事業は時間がかかってしまいますからね。では、その新事業の昨年の”達成基準”は具体的になんだったのですか?

    [事業部長] 昨年ですか。昨年の達成基準は特に決めていなかったですね。


    共通している社員の問題とは?

    3社の事例を紹介しましたが、事業のマネジメントも業務の遂行も、もっと合理的であるべきです。

    毎年の施策を計画的に行い、その結果の状態を把握し、次年度の施策は更に効果的に取り組むことが必要です。
    現場で起こっている問題を感覚的に感じているだけではなく、できるだけデータ化し、事実として把握する必要があります。
    新規事業のように数年に渡り取り組む必要がある施策でも、毎年の達成基準(マイルストーン)を定め、毎年の達成状況を確認しながら取り組むべきです。


    以上のように、業績向上・業績改善・企業成長の実現の壁となっているのは、社員の合理性基礎能力、すなわち、現状把握力と実施計画力が発揮できていないことなのです。
    この社員の合理性基礎能力(現状把握力と実施計画力)の不足は、他のクライアント企業でもほぼ同じような状態でした。

    [写真: ゴールデンウィーク中の仕事の合間に散策]

    社員の現状把握力と実施計画力の強化が必須

    現状把握力とは?

    現状把握力とは、下記の2つの遂行能力です。

  • 「今どんな問題が起こっているか?」を把握し、人に説明することができる
  • 「どのような状況になる必要があるのか?」を把握し、人に説明することができる

  • 特に重要なことは、「人に説明することができること」です。他の人にしっかり説明できなければ、相手の協力を得ることができないからです。

    この現状把握力は、下記ができるように能力を高められるとさらに望ましいです。

  • 「社外で起こっている問題」と「社内で起こっている問題」の両方について把握できていること。「社外で起こっている問題」とは、市場やお客様・競合・パートナー企業などに関わることで発生している問題。「社内で発生している問題」とは、上司と部下・関係部署・メンバーの能力などに関わることで発生している問題。
  • 「単なる意見」として把握するのではなく、「実際に起っている問題」そして「数値としての裏付け」まで把握できていること。
  • 「どのような状況になる必要があるのか?」についても同様に、抽象的な「目指す状態」だけではなく「数値としての達成基準」として明確にできること。


  • 実施計画力とは?

    実施計画力とは、下記の3つの遂行能力です。

  • 「どのような状況になる必要があるのか?」を実現するためのタスクを立案できること
  • それぞれのタスクの達成期限を明確にできること
  • それぞれのタスクの実施者を明確にできること


  • 現状把握力と実施計画力を強化する方法

    現状把握力と実施計画力を育成する方法は非常に簡単です。
    それは、下記の3つについて文章に書かせ発表させるだけです。

  • 現在直面している問題
  • 将来実現する状態や達成基準
  • そのための実施計画

  • 育成するための方法は簡単なのですが、この能力を高めることは簡単ではありません。
    ボディービルダーが時間をかけて肉体を作り上げるように、繰り返しの訓練により脳の思考力を鍛える必要があるからです。
    また、研修で用意されているような事例で学習するだけではなく、自らの会社の事業において実際に起っていることを直視して考えることが大切です。
    私たちの過去の支援の経験上、上記のようなことを5回は繰り返し訓練をする必要があります。

    また、発表した人(訓練の対象者)に対してのフィードバックも大切です。
    フィードバックをする人が思いつきのフィードバックをしていたら、相手の能力を高められません。
    すでに現状把握力・実施計画力の両方共を発揮でき、実施できている人が行う必要があります。

    また、若いうちから訓練を始めることも重要です。
    様々なクライアント企業にこの現状把握力と実施計画力強化の支援をしましたが、年齢が高い人には効果が乏しかったです。すべての人がそうだとは言いませんが、今までの仕事のやり方が染み付きすぎており、なかなか受け入れようとしないのです。

    企業の今後の発展を目的として、若い人を中心にトレーニングすることが最も効果を最大化できます。
    そして、このようなトレーニングを行った社員は、自分たちの事業への関心が高くなり、ますます会社の成長に貢献しようという行動をするようになります。

    [写真: 東京・丸の内近郊での打ち合わせの後]

    企業の成長に向けて取り組み始めよう!

    クライアント企業が私たちに依頼してくることには共通することがあり、

  • 成長が頭打ちしている。次なる成長を実現したい!
  • もっと自分で考えて取り組む社員へ変えたい!
  • 業務モデルをさらに効果の高いものへ変革したい!
  • 新しい事業に取り組みたい!

  • の4つでした。
    これらのことを確実に実現することが私たちに求められています。


    そして、クライアントと一緒に取り組んで、多くの経営者様からご評価をいただけていたことは、

  • 考える社員を育成すること!
  • 成長を加速できる業務モデルへ改善すること!
  • わかりやすく、しっかりと、合理的に教育・指導・育成してくれること!

  • でした。
    ここが私たちの得意分野であり、「なぜ私たちでなければならないのか?」存在価値です。

    以上のように、多くのクライアント企業へ業績改善・業績向上・企業成長の支援をしてまいりましたが、それを効果的に、かつ、加速的に行うためには、必要な社員の合理性基礎能力(現状把握力と実施計画力)の強化が必要です。
    是非、貴社の社員のこの合理性基礎能力強化に取り組んでください。
    すでにご説明しましたが、2-3年はかかる時間のかかる取り組みです。忍耐強く取り組むことが重要です。

    私たちの得意分野は、このような「企業の長期的発展に必要な自ら考えられる社員」を鍛え、育てることです。
    取り組んでみたが、うまく育たなければご連絡ください。私たちが貴社の社員のこの合理性基礎能力を確実に鍛えます。


    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
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