特に、多くの営業社員は「できるだけ大きな商談にして売ろう!」「できるだけ高く売ろう!」とせず、「なるべくこぢんまりと、なるべく安く売ろう!」とする傾向が根強いのです。
「なぜ、大きくして売る(高く売る)ことをしないのか?」その原因を明らかにするとともに、営業目標達成や競合対策にも役立つ戦略的な営業技術を向上する方法を解説します。
営業目標達成や競合対策に役立つこの戦略的な営業技術を強化する手順
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戦略的アカウント営業メソッドを通してわかった営業社員たちの問題
私たちの営業力強化ソリューションである戦略的アカウント営業メソッドを導入したクライアント企業は、「さらなる事業の拡大のため、特に業界トップに名前を連ねる大手のお客様との関係を強化し、取引額を増やしていきたい!」と考えていました。そのような課題の解決を望むクライアント企業とともに戦略的アカウント営業メソッドを行いますと、以下のような営業力の問題が明らかになります。◆ 問題1. お客様を十分に理解していない
◆ 問題2. 提案・プレゼンテーションが効果的ではない
◆ 問題3. 営業社員の「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」が乏しい
問題1. お客様を十分に理解していない
「戦略的アカウント営業メソッド」に参加した営業社員たちは、トレーニング終了後に「お客様のことを知っているつもりだったが、ほとんど理解できていなかった!」と言っていました。「お客様のことを知っているつもりだったが、ほとんど理解できていなかった!」ということは、「新規機会を増やすことができない」「競合に勝ち、受注確率を高めることができない」「お客様との強固な取引関係が構築できていない」ことでもあります。
多くの営業組織にとって、「お客様を理解する力」は解決しなければならない重要な課題です。ですが、「お客様を理解する力」の向上について、「体系的に学習する」「組織として実践する」「営業社員の評価基準の1つとする」などの対策を行っている企業はほとんどありません。
問題2. 提案・プレゼンテーションが効果的ではない
営業社員にとって、お客様との商談を進めるためには、提案・プレゼンテーションスキルは必須スキルです。ですが、「戦略的アカウント営業メソッド」に参加した営業社員たちは、提案やプレゼンテーションの能力が十分ではありませんでした。多くの営業社員がお客様へ行っていることは、提案やプレゼンテーションではなく、商品やサービスの紹介や説明をしているだけになっていたのです。
「販売している商品やサービスを紹介/説明すること」と、「提案すること」は全く違います。実際のところ、提案やプレゼンテーションは営業社員にとって必須スキルなのですが、このようなトレーニングを行っている営業組織はほとんどないのが実状です。
問題3. 営業社員の「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」が乏しい
最後の問題は、「営業社員たちが商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術が乏しすぎること」です。この問題は、特に海外へ進出しようと考えている企業には重要な問題です。海外のお客様は、営業社員からの「こぢんまりとした提案」などに関心を示してくれません。彼らは「大きく儲けられること!」に関心があるのです。特に、アメリカに本社のあるグローバル企業はこのことをわかっていて、「商談を大きくして売る(高くして売る)営業トレーニング」を行っています。このようなトレーニングの投資対効果が高いことをわかっているからです。もし、あなたの会社が海外に進出するのであれば、海外では、そのようなグローバル企業の営業社員と競い合わなければいけません。
日本国内で販売している営業組織でも、「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」は、営業組織の目標達成や競合対策のために必須となるスキルです。この「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を発揮できている営業社員は、エグゼクティブのような役職の高い人にもアプローチすることができ、そして、重要なお客様との取引額を増やし、関係を強化することができています。
すなわち、エンタープライズ企業などの大企業との取引を増やしていきたい企業には、「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」は必須です。ですが、ほとんどの営業社員は、この「商談を大きくして売る(高くして売る)」能力が十分ではありません。
日本の多くの営業が「商談を大きくして売る(高くして売る)」技術がない原因
なぜ、日本の企業の多くの営業社員は、「商談を大きくして売る(高くして売る)」ことができていないのでしょうか?その原因は以下の3つです。
原因1. 視野が狭い
原因2. マネジメントの問題
原因3. トレーニングの機会がない
原因1. 視野が狭い
多くの営業社員が「商談を大きくして売る(高くして売る)」ことができない1つ目の原因は、「営業の視野が狭い」ことです。前述したとおり、日本の営業社員たちは「お客様の理解」が十分ではありません。営業社員たちへ「最もお付き合いの深い大切なお客様を1社選んでください。そのお客様は、以前あなたから何を買ってくれましたか?」と聞くと、ほとんどの営業社員が回答することができました。次に、「どのような使い方をしているのですか?」「どのくらいの利用率ですか?」と聞きますと、この質問に回答できる営業社員はかなり少なくなります。最後に、「お客様はどのようなビジネスをしていますか?」「ビジネスとして直面している問題は?」「お客様の会社が目指す目標、そして、お客様個人の目標は?」と聞きますと、ほとんどの営業社員が答えることができませんでした。
この最後の質問「お客様はどのようなビジネスをしていますか?」「ビジネスとして直面している問題は?」「お客様の会社が目指す目標、そして、お客様個人の目標は?」は、「商談を大きくして売る(高くして売る)ために集めるべき重要な情報」です。
ですが、多くの営業社員は、「そのような情報を集めることが重要だ」ということを知らず、集めていないのです。
原因2. マネジメントの問題
2つ目の原因は、営業の管理/営業のマネジメントです。営業組織では、「今月の売上」「今月の訪問」など短期的な視野で営業管理が行われます。特に、製造業の営業はその傾向が強いです。なぜならば、この1~3ヶ月の販売見込みがわからなければ、生産計画を立てられないからです。このような営業管理だと、営業会議は短期的な売上見込の話が中心となります。その結果、営業社員がお客様と話をする内容も短期的なことが中心となり、営業社員が会うお客様は現場の担当者ばかりになります。お客様との面会時間が短くなりますから「お客様の理解不足」となり、最終的に納期や金額ばかりの話をする安売り営業社員となっていくのです。
ほとんどの営業社員は「できるだけ高く売る!」のではなく、「できるだけ安く売る!」状態です。意識的に大きな商談を狙っていく戦略的な営業がほとんど行われていないのです。
原因3. トレーニングの機会がない
原因の3つ目は、「商談を大きくして売る(高くして売る)」ことの大切さを知らず、その営業力強化を行っていないことです。日本の企業が実施している営業トレーニングは、主に「一人で最低限の業務ができるようになる!」ことを主たる目的としたトレーニングばかりです。その代表的な例が新人研修です。まずは、営業社員として最低限の仕事ができるようになってもらわなければなりません。そこまではトレーニングするのですが、「できる人が更に高い成果を上げるためのトレーニング」は、ほとんど行われていません。多くの営業社員たちには「商談を大きくする」「商談の価値を最大限に高める」という考えやそのための技術を学ぶ機会がありません。また、仮に行われたとしても、1回の研修を受けるだけで、継続的な強化までは行われていません。学んだ内容を繰り返し実践し、知識を応用力へ発展させている営業組織はほとんどありません。
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を強化することで得られる効果
組織的に、「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を強化することは、営業目標達成や持続的な成長のためには必須です。このような戦略的な営業技術を向上することで、優秀な営業社員が更に高いパフォーマンスを達成することができるようになります。パレートの法則が物語っているように、企業の多くの成果は上位20%の人の結果に依存しています。その一部の優秀な営業社員が、更に高い成果を達成できるだけで企業は確実に成長できます。実際に、私たちのクライアント企業でも、戦略的大手顧客の売上を200%にも300%にも増やすことができています。
グローバルで戦う海外のライバル企業は、商談を大きくして進める戦略的営業が得意です。グローバル企業は、このような商談を大きくして売る(高くして売る)戦略的営業メソッドを組織的に実践しているからです。日本の企業も、このような戦略的な営業ができるようにならないといけません。戦略的な営業技術を向上することで、海外進出した際に競合となるグローバル企業にも勝てるようになります。多くの営業社員に以下のような能力が必須です。
◆ 戦略的営業ができるようになること(対策を取れること)
◆ そのようなことができる営業マネジメントができること
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を強化する手順
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」の強化は、以下の手順で行います。ステップ1. メンバーを選択する
ステップ2. トレーニングの実施
ステップ3. 評価制度を検討する
ステップ1. メンバーを選択する
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」は高度なトレーニングのために、いきなり営業社員全員にトレーニングを行っても一部の営業しか習得することができません。そのため、トレーニングの対象者を選抜することから始めます。その選抜したメンバーがこの営業技術を発揮できるようにし、そして、彼らの成功事例を作ってから他の営業社員へ展開するようにします。まずは、一部の営業社員が結果を出せるようにします。ステップ2. トレーニングの実施
トレーニングで強化するポイントは、次の2つです。◆ 会う人を変える: より役職の高いお客様と面会するようにする
◆ 話す内容を変える: 話す内容をできるだけビジネスに関連した話題を増やす
継続的にトレーニングを行い、営業社員が常にこの2つのことを意識するようにします。このようなことが、大きくして売る(高くして売る)ことにつながります。
ステップ3. 評価制度を検討する
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を駆使できる営業社員を育てるには、評価制度の検討も必要です。人は、評価され、認められるから、モチベーションが高まり、意識的に行動するようになります。そのような動機づけとなる評価方法を検討します。また、評価は、金銭的な報酬だけとは限りません。金銭的な報酬以外にも「機会を与える」ということも効果があります。「機会を与える」とは、昇進の機会、部下を育成する機会、などです。このようなことも十分な動機づけとなります。効果的に実行するための注意点
「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」の強化は、組織的なプロジェクトとして計画的に行うことが大切です。「今まで研修を導入したが、あまり効果がなかった」と嘆く企業もありますが、そうなってしまう原因の1つは、下記のような営業社員たちの無意識の抵抗への対処を考慮せずに研修などを行っているからです。◆ 多くの営業社員は「お客様のことはよくわかっている!」と思い込んでいる。
◆ 多くのマネージャーは「自分は十分な管理能力がある!」と思い込んでいる。
このような思い込みがある状態で研修を行っても、研修が終わったあとに学んだ内容を実際の業務で行おうとしません。このような営業社員および営業マネージャーの「無意識な心理的障壁」を理解し、その障害に対処しておくことで、トレーニングの効果を最大化できます。そのためには、営業力診断(アセスメント)から始めるとより効果的です。この営業力診断(アセスメント)を通して、多くの営業社員/営業マネージャーに「自分は十分ではなかった!」と認識させます。このような手順のプロジェクトとして行うからこそ、効果的に「商談を大きくして売る(高くして売る)営業技術」を強化することができます。
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文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
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