最小の時間で成果を最大にする生産性向上と時間管理 ~ 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(9)

この記事のもくじ

未来を自らの手で創れるようになる!

お金を稼ぐためだけに、つまらない仕事を黙々と続ける。そんな人生は嫌だと思いませんか?
組織の中で「仕事を楽しむ」ことができる人たちを、私たちはハイパフォーマーと呼んでいます。
彼らは決まったことをこなすことではなく、変化を創ることを仕事と考えています。
グローバル化が進み競争がさらに激しくなる世界で、豊かな未来を創り出す力をもっているのは、彼らのような人材なのです。

高いポジションへの昇進・大きな報酬・多くの魅力的なチャンスを得ているハイパフォーマーたちは、「仕事の技術」を身に着け、活用しています。
この「仕事の技術」をしっかり学び変化を実践できれば、あなたも彼らのように活躍し、仕事を楽しむことができるでしょう。

ハイパフォーマーは、他の一般的な社員と比べて、時間の使い方について真剣に考えています。結果(パフォーマンス)を変えたいのであれば、原因(時間の使い方)を変える必要があるからです。
ハイパフォーマーたちは時間についての様々な「原則」を認識し、組織、チーム、そして、自分自身の成長を遂げています。今回のコラムでは、ハイパフォーマーたちの時間管理の原則、そして、どのように自己研鑽するかについて解説します。

昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーが発揮しているコミュニケーション力とは!

新たな生産性の概念

この「ハイパフォーマーの仕事の技術」シリーズを通して一貫して説明していることは、「ハイパフォーマーたちに求められていることは“変化の実践”である」ということです。
変化の実践を通して、生産性を向上し、組織やチームの成果を最大化することが求められています。

「生産性の向上」という言葉を使いましたが、この「生産性の向上」と時間管理には密接な関係があります。
そのため、まず「生産性の向上」について考えることから始めましょう。

生産性とは何でしょうか?

「生産性」とは何でしょうか?

生産性という言葉は、ビジネスや事業だけでなく良く使われる言葉です。
生産性とは、一般的に下記のような式で表すことができます。

生産性 = Output ÷ Input

すなわち、「Inputの量」に対して、得られる「Outputの量」の比率が生産性であり、その比率を増やしていく(もしくは、減らしていく)ことが「生産性の向上」です。

「生産性」の考えが大きく変わった!

生産性の基本的な定義は、このように式で表せるものですからシンプルでわかりやすいです。
ですが、会社・部署・役割によって分子(Output)と分母(Input)の解釈や定義が様々です。
今、多くの組織で問題となっているものは「何を分母(Input)にするか?」「何を分子(Output)にするか?」です。
ビジネスにおいて「Inputとすべきもの」と「Outputすべきもの」が、以前と比べ大きく変わってきています。
その現在必要とされているOutputとInputを受け入れて実践できるかどうかが、組織としての成長(Growth)、そして、ハイパフォーマーとしての活躍に大きな影響を及ぼしています。

この「生産性 = Output ÷ Input」について更に深く考えるために、次の質問を考えてみてください。
あなたは次の考え方についてどう思いますか?
  • A: ある仕事を、Aさんは午後5時までにやりとげることができた
  • B: ある仕事(Aさんと一緒の仕事)を、Bさんは午後8時までかかってやり遂げた
  • この2つについて、あなたはどのように評価をしますか?
    多くの日本の企業では、Bの考えで評価していました。
    「定時までにできなくても頑張ってやりなさい! 頑張ってやったのだから同じように評価しましょう!」という考え方でした。

    Bについての生産性の考えは、
    生産性 = Output(成果) ÷ Input(人)
    という考えに基づくものです。

    この考えでは「時間」という要素がないために、長時間労働を促してしまいます。
    Output(成果)が悪化すると、マネジメントは「原因は人にある! もっと働く時間を長くすれば解決できる!」という判断につながっています。

    今求められている「生産性」には「時間」の要素が入っている!

    今、求められているのは、Aに基づく生産性です。
    この考えを生産性の式で表すと、下記のように「時間」の要素が盛り込まれています。
    生産性 = Output(成果) ÷ Input(人 x 時間)

    このAの考えは、同じ時間で高い成果を出すことを求められます。
    「時間内で完成する方法を考えなさい!」という考え方です。
    Inputが「人 x 時間」のために、Outputを変えるためには「人」だけに着目しているのではなく、システムや仕組みにまで目を向ける必要があります。
    すなわち、マネージャーやリーダーにはより高いマネジメント能力(ハイパフォーマンス達成能力)が求められるのです。

    特に、日本の企業はグローバル企業と比べて「生産性が低い」が言われています。
    その原因は、生産性に対する評価が古いままであること、そして、マネジメントの能力が低いこと、です。

    「新たな生産性の概念」 まとめ

  • マネージャーやリーダーに求められているのは、生産性の向上、そして、その結果としての組織やチームとしての成果(パフォーマンス)の最大化。
  • ハイパフォーマーは、生産性に関する考えや評価を「 生産性 = Output(成果) ÷ Input(人 x 時間) 」とする。
  • Outputを変えるためには「人」だけに着目しているのではなく、システムや仕組みにまで目を向ける必要がある。
  • 「時間」の要素を考慮し、「投資をしてでも生産性を高める!」幅広い視野での「変化の実践」が求められています。

    時間管理の基本は、緊急度と重要度

    時間管理は多くの人の悩み。
    「時間が足りない!」「仕事がどんどん増えてきて、仕事が終わらない!」と感じている人は多いです。
    今は、時間管理について学ぶ機会はたくさんあります。
    時間管理を学ぶと、「緊急度」と「重要度」ということがよく出てきます。
    まずは、この時間管理の基本となる「緊急度」と「重要度」について確認しましょう。

    タスクとは、「取り組むべき業務や作業の単位」

    これからこのコラムの中で「タスク」という言葉が出てきます。
    そのため、この「タスク」という言葉の定義をしておきましょう。
    「タスク」とは、コンピュータにおいて使われる用語の1つで「コンピュータで処理される作業の最小単位」という意味です。
    また、ビジネスや業務においては、「取り組むべき業務や作業の単位」と考えるとわかりやすいでしょう。
    多くのビジネスパーソンは、朝一番に「今日は何に取り組む必要があるか?」を計画し、取り組むべきことをリストします。
    そのリストされた取り組むべき業務や作業の1つ1つが「タスク」です。

    タスクが多い人は期限に追われている!

    「今日一日にやるべきこと(タスク)をリストしてください!」
    そのようなワークに取り組んでもらうと、2つのタイプに分かれます。
  • 3~5個位とタスクが少ない人
  • 10個以上とタスクが多い人
  • このワークの取り組んでもらった時のその人の仕事の状況に応じて、どちらかの答えとなっていました。
    例えば、ちょうどその時に忙しい人はリストが多くなっていました。
    その数が多かった人にタスクの数が多い理由を伺うと「期限が迫っているものがたくさんあるのです!」という回答がほとんどでした。

    先ほど「時間管理を学ぶと、緊急度と重要度ということがよく出て来る」と説明しました。
    このようなリストが多い人は、緊急度の高いタスク、すなわち、「期限が迫っているタスク」に追われてしまっている状況になっています。

    重要なことは「期限が迫っているタスクが多い状態で仕事をしている人が、必ずしもパフォーマンスが高いわけではない!」ということです。
    期限に追い詰められて仕事をしている以上、実は、1つ1つのタスクの完成度や精度も高くなく、「タスクをこなす」だけの状態になってしまっていることが多いからです。

    パフォーマンスが高い人は、「重要度」を優先順位にしている!

    知的生産的仕事をしている人の場合(特に、そのうちのマネージャーやリーダーは)、複数の仕事を抱え並行して仕事をしていることが多いです。
    その際、この「重要度」についてしっかり理解していないと、「期限が迫っている緊急度」を優先して取り組んでいます。
    ハイパフォーマンスを達成できる人はこの「重要度」について認識しており、「期限に追われている仕事をただこなす!というタスクに追われている仕事の取り組み方」から脱出し、「重要なこと」を確実に取り組めるように時間管理をしています。

    では、「重要度」とはなにか、というと、目的達成・目標達成に貢献するかどうか、です。
    具体的には下記のようなタスクです。
  • 目的・目標の達成をより確実にするためのタスク
  • より大きな成果を達成するためのタスク
  • 上記のようなタスクに取り組みを邪魔することを予防するタスク
  • これらのタスクを遂行する計画を行い、時間を確実に確保して取り組むことが必要です。

    余裕を持って仕事ができれば良い、というものでもない

    今日すべきことが3~5個位とタスクが少ない人は、期限が迫っている緊急な状況ではないようです。
    少し余裕を持って仕事ができている状況です。
    ですから、それぞれのタスクについても、完成度や精度を高く取り組めるでしょう。

    ですが、だからといって、この人がハイパフォーマーであるわけではありません。
    「あなたが取り組むタスクが重要かどうか?」が、あなたが成し遂げられる成果を決めます。
    すなわち、どのような状況であれ、「時間管理では重要度を優先順位として考える」ということが必須です。

    「時間管理の基本は、緊急度と重要度」 まとめ

  • 生産性向上と時間管理の基礎原則1: 「緊急と重要」の基準を持って考える!
  • 緊急度の高いタスクとは、期限が迫っているタスク
  • 重要度の高いタスクとは、目的達成・目標達成に貢献するタスク
  • ハイパフォーマーは「重要度の高いタスク」を確実に遂行する時間を持っている
  • 効果的なタスク計画

    あなたは日頃、たくさんあるタスクのうち、どのタスクから取り組むことが多いですか? どのように決定していますか?

    通常私たちが日々取り組むタスクは、「簡単なタスク」と「複雑(困難)なタスク」の2つに分けて考えることができます。
    簡単なタスクはすぐに終わることが出来るタスクで、どちらかと言うと重要度は低い事が多いです。
    それに対して、複雑(困難)なタスクは、頭を使う必要があり、重要度が高いことが多いです。

    その簡単なタスクと複雑(困難)なタスクを考え、取り組む手順を選択することが大切です。

    簡単なタスクは、概ね15分以内に完了することが出来るタスク

    簡単なタスクとは、タスクの完了の状態がはっきりしており、完了に向けての作業が明確で、完了までに時間がかからないタスクです。
    通常、簡単なタスクは概ね15分以内で完了することができます。

    例えば、簡単なタスクには
    > 見積もりを他の人に依頼する
    > ホテルの予約をする
    > 作業内容を入力する
    などがあります。

    これらのタスクは、今までに何度か取り組んだことがあるタスクが多いため、すぐに取り組むことができます。
    全てとは言えませんば、ルーティンワークはこの簡単なタスクに含まれることが多いです。

    複雑(困難)なタスクは、完了までに時間がかかるタスク

    複雑(困難)なタスクとは、タスクの完了の状態が不明確で、いくつかのサブタスクによる取り組みが必要で、完了までに時間がかかるタスクです。

    例えば、複雑(困難)なタスクには、
    > 顧客向け紹介資料を作る。
    > 開発スケジュールを立案する。
    > 経営者向け報告書を作成する。
    などがあります。

    「顧客向け紹介資料を作る」というタスクを例により詳しく考えてみましょう。
    この「顧客向けの紹介資料を作る」タスクは、いくつかの複数のサブタスクで構成されています。
    例えば、
    > お客様の状況を整理する
    > お客様の要求をまとめる
    > 要求に対して、どのように役立つかを記載する
    > ご提案金額や導入方法をまとめる
    > 最後に、誤字脱字がないか、確認する
    などがサブタスクとなります。

    このように複雑(困難)なタスクは、いくつかのサブタスクが組み合わさっているため、このタスクを完了するまでに時間がかかります。
    タスクが完了までに時間がかかるもう1つの理由は、「どうやればよいか?」を考えなければいけないために、取り組み始めるまでにも時間がかかるためです。

    また、いくつかのタスクが組み合わさっているために、完了時間を事前に明確にしておくことができません。
    当初は「15:00までには終わるだろう」と思いながら、「19:00になっても終わっていない!」というような事態になることも多いです。

    「まずサブタスク化する」ことで、「どうすればよいか?」と考えるだけの時間の浪費を減らすようにすることがポイントです。

    まず取り組むのは簡単なタスク!

    複雑(困難)なタスクは重要度の高いタスクであることが多いのですが、この複雑(困難)なタスクから取り組むと上記のように、
    > 取り組みまでに時間がかかる
    > 完了できる時間が明確にならない
    > 予定していた完了時間になっても終わらない
    という事態が発生し、本来ならば15分程度の終わる簡単なタスクが締切間際の超緊急なタスクとなってしまいます。
    場合によっては、取り組むことを忘れたり、取り組む時間すら取れず、トラブルや問題を引き起こすことになります。

    以上の理由により、まず取り組むべきことは「簡単なタスク」です。
    簡単なタスクはさっさと終了して、その生み出した時間で複雑(困難)なタスクにとりくむことが重要です。

    サブタスク化できる能力はハイパフォーマーには必須条件

    また、「複雑(困難)なタスクをサブタスク化する能力」は、ハイパフォーマーには必須の能力です。「人材の育成とモチベーション対策 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(7)」で解説しましたが、ハイパフォーマーはこの「サブタスク化できる能力」を発揮して、具体的なティーチング・コーチングによりメンバーを指導・育成する必要があります。

    メンバーが困難なタスクに直面したときに、サブタスク化できる能力を持つマネージャーやリーダーだから、具体的な指示に基づくティーチングやコーチングが出来るのです。

    「効果的なタスク計画」 まとめ

  • 生産性向上と時間管理の基礎原則2: 「簡単と複雑(困難)」の基準を持って考える!
  • 簡単なタスクとは、タスクの完了の状態が明確で、すぐ取り組め、完了までに時間がかからないタスク(概ね15分以内で完了する)
  • 複雑(困難)なタスクとは、タスクの完了の状態が不明確で、いくつかのサブタスクによる取り組みが必要で、完了までに時間がかかるタスク
  • すぐ終わるものはさっさと終わらせ、「重要なタスク」をしっかり取組む時間を持つ。
  • タスクの持ち主をはっきりする!

    メンバーの一人があなたに下記のような相談をしました。
    「今度導入するシステムの件で、営業部が協力してくれません。営業部と調整してくれませんか?」

    あなたはどのような対応をしますか?

    仕事を引き受けることは問題も引き起こす

    多くのマネージャーは、メンバーからのお願いに対して快く引き受けることが多いです。「メンバーの仕事を助けることはマネージャーの役割の1つ」と考えています。

    ある企業で発生していた事例を検討しましょう。

    [メンバー] 今度導入するシステムの件で、営業部が協力してくれません。営業部と調整してくれませんか?

    [マネージャー] どうした?

    [メンバー] 例のシステム導入の件の件ですが、営業部が協力してくれないんです。

    [マネージャー] 何が起こっているんだ?

    [メンバー] A課長に打合せのお願いをしたのですが、返事すらしてくれないのです。営業部との調整していただけませんか?

    [マネージャー] わかった。俺がA課長に話をしておくよ。

    数日経ったあと…

    [メンバー] ちょっと、いいですか? 先日のお願いした営業部との調整、どうなりましたか?

    [マネージャー] A課長にメールしたけど連絡がないなあ。

    [メンバー] 困りましたね、これではシステムの導入が進みません。

    [マネージャー] ああ、じゃあ、今度はB部長に話をしておくよ。

    メンバーが「営業部との調整をしていただけませんか?」とお願いをし、マネージャーが「わかった!」と受け入れました。
    その瞬間に、そのタスクの持ち主はメンバーからマネージャーのタスクへと移り変わったのです。

    そして、メンバーが後日に「どうなりましたか?」とマネージャーに確認しました。
    そのタスクはマネージャーが遂行すべきタスクになっていて、メンバーが「進捗しているかどうか?」を管理・監督しているのです。

    以上にように、このように仕事を引き受けることは、その裏側で下記のような思いもかけない問題が発生していたのです。
    > もともとはメンバーのタスクだったのに、マネージャーのタスクとなっている。
    > メンバーとマネージャーの立場が逆転し、メンバーがマネージャーのタスクの進捗管理をしている。

    このことは、組織やチームに下記のような大きな悪影響を引き起こしています。
    > マネージャーはますます忙しくなる。
    > 本来、メンバーが自ら取り組む機会・成長する機会を奪う。
    > その結果、組織とチームの成長を鈍化させる!

    タスクの持ち主にならないために!

    以上のような理由により、メンバーからの相談に対してすぐに引き受けてしまうことは避けなければなりません。
    そのために、ハイパフォーマーは下記のようなことをルールとした対処を行うことが大切です。

    このルールの基本原則は、タスクはメンバーが持ち主のままにする!です。
    その基本原則に基づき、下記のように対処をします。

    Step1. 対処方法と具体的にする。
    この際、マネージャーは「サブタスク化」出来る能力を発揮し、メンバーの能力に合わせて、ティーチング・コーチングを行います。

    Step2. メンバーと「いつ」「何をするか」「いつ報告をするか」を合意する。
    その合意をするまで、話し合いをやめてはいけません。

    Step3. メンバーへ進捗を管理する。

    上記を通して、メンバーが自ら遂行・経験し、成長する機会と大切にします。
    そして、マネージャーは自らの時間を「メンバーの代わりにタスクを行うことに時間を使う」ことから「メンバーを育成・成長することに時間を使う」ことを優先することが大切です。

    「タスクの持ち主をはっきりする!」 まとめ

  • 【生産性向上の時間管理 基本原則3】「持ち主は誰か?」の基準で考える!
  • タスクは、メンバーが取り組む。
  • メンバーが具体的に何をするか、を決めるまで会話をやめない。
  • 相手に合わせて、ティーチング・コーチングを実施する。
  • 成長の時間を生む

    あなたは、自分でできることに時間をかけますか?
    それとも、自分ができないことに時間をかけますか?

    あなたがハイパフォーマーになるために、そして組織やチームの成果を最大化するために、どちらを優先すべきでしょうか?

    ハイパフォーマーは、自分しかできないことを増やす!

    ハイパフォーマーになる基本的な思考の特性は、「自分ができないことに時間をかける!」です。
    ただし、「何から何まで自分ができないことに時間をかける!」わけではないです。
    「自分ができないこと」においても、時間をかけるべきことをしっかり選択し、「自らがさらに成長する」必要があります。

    Case1. これから行おうとしているタスクは通常業務で行うべきことで、かつ、それに対してマネージャーがその遂行能力がある場合、マネージャーはどうすべきですか?

    基本的に、このタスクは他の人に任せるようにします。
    そこに時間を使っていても、マネージャーの成長はありません。

    Case2. これから行おうとしているタスクは通常業務で行うべきことで、かつ、それに対してマネージャーがその遂行能力がない場合、マネージャーはどうすべきですか?

    このケースの場合、Case1と比べるとより多くの人が、「自分ができるようになる必要がある!」と考え、「」自分で行う」を選択します。
    ですが、基本的には、このタスクも他の人に任せるようにします。
    Case1と同様、通常業務に関わることに時間を使っていても、マネージャーの成長はありません。
    それよりも、通常業務をしっかり行える人がしっかり遂行してくれればよいのです。

    Case3. これから行おうとしているタスクは変化の実践に関わることで、かつ、それに対してマネージャーはその能力がある場合、マネージャーはどうすべきですか?

    これは、多くの人が「自分が率先して取り組む!」と考える傾向があります。
    ですが、この場合も基本的にメンバーに任せるようにします。
    メンバーに任せて、メンバーが出来るようにし、メンバーの成長を通して組織やチームとしての成果を最大化することがハイパフォーマーの役割なのです。
    ですが、多くマネージャーはこのようなことをメンバーに任せようとしないことが多いです。
    「自分の役割が奪われないようにしたい」「自分が一目置かれる存在でいたい」「自分が上の立場でいたい」というエゴがそうさせているのです。

    Case4. これから行おうとしているタスクは変化の実践に関わることで、かつ、それに対してマネージャーはその能力がない場合、マネージャーはどうすべきですか?

    あなたが優先して時間を使うべきことはこのタスクです。ほかのタスクに邪魔されることから防御し、このタスクを必ず遂行できるようにすることが必要です。
    新たな、未知なる「変化の実践」をあなたは遂行するべきなのです。
    ハイパフォーマーなマネージャーやリーダーは、このような新たな未知なる「変化の実践」に挑戦し、常に成長し続けることが重要です。

    自分の成長の時間を守るための注意点

    上記のように、日常の仕事の中で、自分の成長に時間を作ることが大切です。
    そして、それが出来るようにするために、日頃から注意すべきことがいくつかあります。

    一人で考える時間を持つ
    一人で考える時間を持つことは大切です。
    過去あなたはどんな時に再考のアイデアを閃いたか、思い出してみてください。
    殆どは、お風呂でゆっくり考えている時、トイレでゆっくり考えている時、なのです。
    最高のアイデアは、多くの場合において、一人でかんがえている時にひらめきます。

    学ぶ時間を持つ
    表面的なテクニック、刺激的な見出しのついている書蹟や研修ではなく、本質的な内容で、長く語りつがれているものを学ぶようにします。
    そして、その本質的な内容と同時に、最先端のことも合わせて学ぶようにします。

    仕事から離れる時間を大切にする
    上述した、「一人で考える時間をもつ」「学ぶ時間を持つ」にも繋がりますが、仕事から離れる時間を持つことも大切です。特に、睡眠時間は大切で、7時間以上の睡眠を取ることが、頭の回転を早くし、感情を整え、生産性を最大化できます。

    メンバーの成長は重要、だが、リーダーやマネージャーの成長がもっと重要

    組織やチームの成果を最大化するためには、メンバーが成長することは大切です。
    リーダーやマネージャーは、しっかりメンバーの成長のために時間を保つ必要があります。

    ですが、「メンバーを成長するための時間」よりももっと重要なことは「自らが成長する」の方が重要です。
    「組織やチームの成長(Growth)」のためには「マネージャーの成長・強みの強化」が必須となります。
    この「マネージャーの成長・強みの強化」と「組織やチームの成長(Growth)」は、原因と結果の関係です。

    「成長の時間を生む」 まとめ

  • 【生産性向上の時間管理 基本原則4】「成長するか?」の基準で考える!
  • さらなる成長につながるもの (かつ、自らの相対価値を高められること)は自ら取り組む。
  • 現状維持にしかならないものは、他の人に依頼する。
  • 時間の使い方を変える

    ハイパフォーマーは、今までのパフォーマンス(成果)に満足してはいません。更に高いパフォーマンスに挑戦しようとしています。
    今までのパフォーマンスから更に高いパフォーマンスへと変えるためには、どうすればよいでしょうか?

    パフォーマンスを変えるためには、時間の棚卸しから始める

    「パフォーマンスを変える」ためには「時間の使い方を変える」ことが必須となります。
    この「時間の使い方」と「パフォーマンス」は、原因と結果の関係です。
    この原因と結果の関係については「成功の可能性を最大化!「課題発見と意思決定」 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(6)」で解説していますので、こちらをご覧ください。

    この「時間の使い方を変える」ためには、まずすべきことがあります。
    それは、時間の使い方の棚卸しをすることから始めます。

    私たちも実際に時間の棚卸しに取り組んでおり、30分毎に取り組んでいる時間を集計しています。
    その結果、わたしたちの会社の時間の棚卸しの結果は、下記のような結果でした。
    (2018年4月から9月の半年間の集計です)

    計画立案やマネジメント 9%
    開発業務 18%
    マーケティング業務 19%
    営業業務 7%
    納品・サポート業務 35%
    能力向上 5%
    雑務 7%

    わたしたちの場合、長期的な成長のためには開発業務の比率を増やす必要があり、それを「会社の方針」とする必要がありました。
    その結果、上記のようにだいぶ開発の時間を持つことができていました。

    「それぞれの業務はいつ結果を手に入れられるか?」は下記の図のように説明することができます。


    例えば、「納品・サポート業務」は、今その業務を行ったら(今その時間を使ったら)、約1ヶ月後にキャッシュとなって帰ってきます。
    「営業業務」は3ヶ月後くらい、「マーケティング」は1年後、「開発業務」は2年以上かかります。
    能力向上の取り組みは、「納品・サポート」「営業業務」「マーケティング」「開発」の業務によって手に入れられるキャッシュの量を増やすための取り組みです。

    「雑務の業務」は、キャッシュを生むことがありません。全くゼロにすることはできませんが、できる限り少なくする必要があります。

    「計画・管理業務」は、これらのそれぞれの業務(時間の使い方)とキャッシュが得られるタイミング(成果)を最大化するために必要なものです。
    「計画・管理業務」そのものはキャッシュを生むわけではないのですが、ハイパフォーマーはこのような業務(時間の使い方)とキャッシュが得られるタイミング(成果)を認識し、会社の今後の成長を踏まえ、最適な時間の使い方のガイドラインを方針としてチームメンバーに周知します。
    そのことが、組織やチームの成果を最大化出来るのです。

    このようなことを踏まえて「方針」を示すことが出来る人と、ただ「方針」を出しているだけの人では、達成しているパフォーマンスは全く違うのです。

    「時間の使い方を変える」 まとめ

  • 結果を変えるためにはどうしたらよいか? → 時間の使い方を変える
  • ハイパフォーマーのマネージャーは、チームの重点施策として、上位方針や戦略に基づきチームの成果を最大化するための「時間の使い方のガイドライン」を提示することから始める。
  • 企業の未来を創る、数多くの機会を手に入れられるハイパフォーマーになるためには

    日本のビジネスパーソンに求められていることは、大きな転換点を迎えています。
    求められているのは「変化の実践」です。

    今、企業が求めているのは、企業の成長を実現するために変化を実践できるマネージャーです。
    企業は多くチームを率いて高い結果を出すマネージャーを一人でも多く増やさなければならなくなっています。
    ところがこうした育成にしっかり取り組んでいるところは少なく、新しいマネージャーの役割を担えるビジネスパーソンの絶対数は足りません。
    次世代を担うビジネスパーソンには、企業教育だけでは身につかず、自ら学ぶ機会が求められているのです。

    こうしたニーズに応えるために、下記のように「ティ・スクエア流 ハイパフォーマーの仕事の技術」を順次公開します。
    あなたが、生産性高く合理的に「高いポジションへの昇進・大きな報酬・様々な魅力的な機会」を手に入れられるようになるために、ぜひご活用ください。

    チームを率いて結果を出すための「マネージャーの新しい役割」> 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(1)
    リーダーへの成長プロセス実践方法! > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(2)
    チームで結果を出す「仕事の仕組み化」スキル > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(3)
    ハイパフォーマーに必要不可欠な「組織の業績改善プロジェクトを成功に導く技術」を手に入れる! > 昇進・報酬・機会を手にする、ハイパフォーマーの仕事の技術(4)
    目的・目標・方針設定スキルを強化し、組織やチームをリードする! > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(5)
    成功の可能性を最大化!「課題発見と意思決定」 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(6)
    人材の育成とモチベーション対策 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(7)
    マネジメントとしてのコミュニケーション力 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(8)
    最小の時間で成果を最大にする生産性向上と時間管理 > 昇進・報酬・機会を手にするハイパフォーマーの仕事の技術(9)

    「ティ・スクエア流 ハイパフォーマーの仕事の技術」とは?

    「さらなる激変が予想される2020~2030年代を担う、次世代ビジネスパーソンたちに求められていることは?」
    それを追求し、形にしたものが「ティ・スクエア流 仕事の技術」です。
    ビジネススクールや研修では知識を学べます。それに対して、ティ・スクエアではパフォーマンスを確実に出すため「仕事の技術」を学ぶことができます。

    変化に対応し、未来を担う人材になるためには、会社の研修や業務を通じた学びに頼るだけでは残念ながら足りません。
    次世代のビジネスパーソンは教育の機会に受け身になるのではなく、将来の自分に必要なスキルを見極め、自ら率先して身に着けることが求められています。

    ティ・スクエアでは「仕事の技術」の学習機会や、学んだことをさらに活かすビジネスパーソナル・コーチングを提供しています。
    会社の垣根を超え、同じような志をもつ人が集まる場に身を投じるからこそ、学べることがたくさんあります。

    私たちはあなたが「高いポジションへの昇進・大きな報酬・多くの魅力的なチャンス」という成果を手に入れることをコミットします。

    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
    Copyright (C) 2018 T-SQUARE Co., Ltd. All rights reserved.
    お問い合わせ先
    ご質問・ご依頼は、こちらからお問い合わせください
    一緒に読まれているコラム
    ソリューション営業の教科書 > ソリューション営業の鉄則を知り、営業組織を強化する!
    優秀だった社員がマネージャーでは力不足! その問題を解決する2つの思考(戦術思考と戦略思考)を学ぶ!
    営業組織は成果主義から新たな評価の時代へ > 営業強化のポイントは営業品質の向上
    あなたの会社には営業日報は必要?不要? > 効果的な判断はこの手順で行なう!
    その営業会議、本当に必要ですか? 目標達成に導く営業会議の進め方
    行動管理のように量だけで営業を管理するよりも、質を重視して管理することが売上を伸ばす!
    売上見込が当たらない! 売上見込の予測精度を高いまま維持するための方法とは!
    関連するソリューション
    [プロフェッショナル人材育成] 成長 (Growth) をリードするハイパフォーマンスなマネージャーを育成!
    [研修] 事業を成長に導く「方針作成」研修で、卓越した経営を目指す!
    [研修] 思考力強化研修 / potential of thinking
    [コンサルティング] パフォーマンス向上! 業務改善プロジェクトを成功へ導く計画立案&推進を支援
    [コンサルティング] 法人営業診断(アセスメント) ~ 最適な解決策と実施計画の立案支援 (BtoB Sales Force Assessment)
    関連する導入事例
    [お客様事例] 株式会社サカエ様 > 顧客をリードするプロアクティブな営業マンの育成研修で、売上が45億→55億に!
    部門方針(グループ方針)作成研修 導入事例 [お客様: エンジニアリング企業 @2016/08]
    営業マネジメント・アセスメント・サービス (営業管理の診断) 導入事例 [クライアント: 外資系製造業 @2017/02]
    社内業務の最適化・生産性向上コンサルティング 事例 [お客様: サービス企業様 @2016/10]
    部長候補者を対象とした部門方針作成研修 導入事例 [クライアント企業: 人材派遣企業 @2016/10]
    ”営業の商談力診断(アセスメント)” 導入事例 [クライアント: 法人向けサービス業 @2017/02]